★4 | 偽家族の情が理念を浸食し、まさに「隣り合わせ」の喜劇と悲劇が渾然一体。突如、境界が失せる船上芝居は圧巻。猛毒をはらむキム・ギドクの発想力と、その「猛」を中和して新たなギドク節の可能性を開いたイ・ジュヒョン監督の構築力。飛躍と統制が生んだ快作。 (ぽんしゅう) | [投票(1)] |
★4 | 戯曲の映画化かしら。というのが一見しての素朴な感想だ。たとえば隣家の諍いが工作員一家に筒抜けで聞こえてくる件にしても、舞台演劇のほうが首尾よく描く方法を持っているのではないか。すなわち両家屋の縦断面を並置した装置を設えれば、二家族それぞれの芝居を厳密な同時進行性のもとに呈示できる。 [review] (3819695) | [投票(2)] |
★4 | 南の物質文化に感化されるパターンの米国的価値基準に転びそうになりつつ寸でのとこで躱す繰り返しなのだが、やがて、腐れ嫁基準で回る南のダメファミリーさえ一生見果てぬ羨望であることの北の現実を思い知る。温い見てくれの皮下に流れる鮮血が時たま滴る。 (けにろん) | [投票(3)] |
★4 | 設定の面白さだけの上っ面映画かと思ったら、なかなかどうして。 [review] (ペペロンチーノ) | [投票(3)] |
★5 | 「この作品で収益が出れば、北朝鮮の子供たちを助けたいと思います」(キム・ギドク.)。この公言に1点加点。 [review] (寒山拾得) | [投票(1)] |