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笹野高史の映画ファンのコメント

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けにろんのコメント************

★3スパイの妻(2020/日)逆賊の妻に堕ちる決意に世界視野の判断なぞ微塵も関与しない女の性に黒沢は元より関心がないのに女優蒼井優の表現力が辛うじて崩壊を繋ぎ止めてしまう。それでも一大クライマックスになる筈のスクリーン前での大見得は展開の表層性ゆえに虚しく空転。[投票(5)]
★5異人たちとの夏(1988/日)主人公宅を名取が訪れる場面や寄席の外での片岡との邂逅シーン等、尋常じゃない世界との接触を日常に埋没させる山田の巧妙な台詞回し。浅草シークェンスは全て突出するが、マンションのパートも都会の孤独を表出させ冷めた金属のように心を穿つ。[投票(6)]
★5ディア・ドクター(2009/日)決して新味のある話でもないのだが、時制の支配力とでも言うべき構成の説得性と、行間の描き込みの緩みの無さ。畢竟、物語の上澄みではなく総体のボリュームが浮上する。ロジカルセンテンスで浮かび上がるトリックスターってのも新しい。[投票(5)]
★4パッチギ!(2004/日)ガキ帝国』『岸和田』の男子祭り系譜と『のど自慢』『ゲロッパ!』の歌謡映画系譜を巧みにミックスさせた集大成と言えばそうだが加減が程良すぎる一方なおざりな感じもした。「朝鮮人になれる?」の真摯な問いへの落とし前位はつけるべき。[投票(9)]
★3新宿スワンII(2017/日)虚構の男騒ぎの完璧な創造物として因縁浅からぬガチ邂逅とヤクザ・ヤク中三つ巴はまあ良しとしても、カットバックされるミスコンが温度の違うもん混ぜてわやくちゃ。しかもアリスのタコ踊りへの拍手喝采に至っては最早形振り構わぬアホに徹したかのよう。[投票]
★3沈黙の艦隊(2023/日)余りに帳尻をつけない尻切れトンボな結末は続篇ありきの舐めたもので、仮にこの先続いたとしてもロクなもんになりそうもない。海江田の思想の一端でも見せるべきた。海自の協力による実艦のリアリティ、米人キャストの踏ん張りなど健闘してるとは思うのだが。[投票(1)]
★3男はつらいよ 寅次郎紅の花(1995/日)根無草の寅の終焉に何らかの帳尻をつけようとしたのが間違っており、動けぬ渥美にリリー介添えで年寄の馴れ合い的辛気臭さが蔓延した。寧ろピチピチの若きマドンナで明るく陽気に何の予兆もなくプッツリ終わってほしかった。みんな歳喰ったてことですな。[投票(2)]
★2男はつらいよ 寅次郎心の旅路(1989/日)寅にウィーンなんて合うわけないじゃん…ではなく内向的視点から脱却できない山田の時代錯誤感こそが穿たれるべきだろう。欧州1000年の歴史に柴又イズムがどう対抗するのかこそが見たいのであり観光客的視点の傍観者じゃ話にならない。[投票(4)]
★4嘘八百 なにわ夢の陣(2023/日)贋作コンゲームや歴史ミステリー要素は大したもんもないのだが、ボケ蔵之介ツッコミ貴一の掛け合いが3作目に至り練達の域の低位安定感を醸して麻薬のように作用する。しょーもなー思ても何か見てまう吉本新喜劇みたいなもんか。泣きもベタでいい。[投票]
★3死刑台のエレベーター(2010/日)唐突にキレた状況から物語に差し込まれる玉山の描写。その脚色の冴えは買うし又絡む景子ちゃんも超ノーブル。問題は吉瀬のパートで、1夜の不安と焦燥と嫉妬の彷徨芝居はジャズ抜き外タレ加味で学芸会風味に堕した。『白夜』の狂気をこそと思う。[投票(5)]
★3男はつらいよ 寅次郎の縁談(1993/日)新味の欠片もない出がらし的一作なのだが、松坂の腰の据わった風情や城山の衒いのない直情など女たちは良い。そう思うそばから、引き際よすぎる寅のダメさと満男の意気地なさに相も変らぬ残尿感を覚える水準作。就職に絡む描写は今こそ痛々しい。[投票(1)]
★3次郎長三国志(2008/日)口跡のいい役者たちの小粋で気っ風のいい台詞の応酬。それはそれで心地よいが前作にも増してのベタ演出には少なからずがっかり。ただ、役を配する悦びに充ち充ちている。挙げていきゃあ、北村温水木村竹内高岡…まあキリねえや![投票(3)]
★2おとうと(2009/日)若い2人やホスピス周辺など多くの点描される脇キャラは相変わらず素晴らしいが、肝心の鶴瓶が可愛くないのが救いがたい。それを又今更の寅次郎のトレースとして出す山田には慢心した権威臭さえ感じた。シスコンのダメ男に向き合う覚悟の欠如。[投票(1)]
★539 刑法第三十九条(1999/日)砂の器』を参照したというのも成程な最果ての地から時間を遡行しての情念。テーマとして新しくも無いものを、あざとさを恐れぬ今風演出でゴリ押しする確信性。そして、コンセプトに沿った演技者達は垂涎の曲パワーを撒き散らす。予想外の森田の復活劇。[投票(1)]
★4アカルイミライ(2002/日)暗喩としての「友人」や「クラゲ」は生硬と感じるが突然視野が開けて世界観が変わるのは解る気がする。前世代の屍を足掛かりに閉塞から殻を破って飛び立つ主人公は、やがて次なる世代に乗り越えられるだろう。それが「アカルイ」未来というなら健全だと思う。[投票(8)]
★3誘拐ラプソディー(2009/日)ライトでコメディ風味な狙いなのだから言っても仕方ないが、設定が好みなだけにもうちょい何とかならんかと思ってしまう。菅田木下達が緩んだ哀川を好サポートする一方、侮れない高橋船越の安定。役者力だけは溢れている。[投票]
★4学校 III(1998/日)リストラに絡む部分は山田の現実認識の弱点を露呈しているが中年男女の恋愛描写はさすがに絶妙に巧い。大竹しのぶはこういう役だと本当に独壇場。そして、投げ出すようなラストがシニカルで厳しい。[投票(4)]
★3男はつらいよ 寅次郎の休日(1990/日)寅どころか満男さえも脇役に甘んじるゴクミシリーズ2作目にして彼女1本かぶりのお話なのだが、それが又何ともありきたりのファザコン内容で、狼狽するだけの唐変木満男に鬱憤が蓄積し寅は寅で夏木マリから歯牙にもかけられないという冴えない内容。[投票(1)]
★4空飛ぶタイヤ(2018/日)巨大企業VS零細企業の図式に留まらず零細の内部分裂と巨大内部での統御崩壊を落とし込んで単視眼な企業講談に陥ることを免れてる。更に財閥系銀行の冷徹なグループ間統治も適宜。関心圏外なディーン一生の気障ったらしい唐変木演技も本質を衝く。[投票(2)]
★3男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(1988/日)いくら流行とは言え寅次郎とマドンナのジョイントとしては俵万智は機能すべくもなく「やむを得ず 大学の講義で バカ話」するのが最大の見せ場とあっては三田佳子が気の毒にさえ思えてきた。多少はしんみりするのが救い。[投票(2)]
★2散歩する侵略者(2017/日)柄になく「愛」をやろうとし案の定スベッた。宇宙人侵略という大状況を設定したが出涸しギミックを弄し箱庭に収縮した大昔の自主映画めく。妻は夫を2度失う。1度目で喪失した愛は2度目で回復したらしいが認知症介護で情が湧いた程度レベル。虚ろな全肯定。[投票(3)]
★4マークスの山(1995/日)テーマが内包する空疎な執念が作品を覆う陰鬱な空気と化し、刑事同士の確執にまで波及する。非情としか言えないその描写の巧緻。一方で凡するかと思えた萩原名取の部分の本気度。臭くないのが驚きでさえある。暗くて救いの無い話は嫌いじゃない。[投票(3)]
★4寝ずの番(2005/日)猥歌とはエッチ願望を男どもが歌うものではなくトランス状態にのめり込む為の触媒なのである。それを表現するに3代目マキノは巧妙な過激度を加味しつつ短すぎず長すぎずの絶妙な塩梅で3度の通夜を描く。その果ての男泣きは心中ささるものがある。[投票(5)]
★3男はつらいよ お帰り 寅さん(2019/日)相変わらずの満男&泉の沸切らぬ関係が描かれるなか、連関希薄のまま寅は過去作のアンソロジーとして登場するだけ。所詮は成就せぬ恋の成り行きにシリーズの落とし前をつける気迫は窺えない。笑顔を交わす寅と現在の満男の対峙こそ終焉に相応しいはずだった。[投票(2)]
★4武士の一分(2006/日)登場人物が少なく若干単調にはなったが、キムタクの微妙な演技が冷や汗もんで別の意味で緊張を強いられ心地いい。明快なコンセプトが存在し『黄色いハンカチ』や『山の呼び声』に連なる予め定められた瞬間の為の映画。わかっていてもやっぱ上手いよ。[投票(5)]
★2小さいおうち(2014/日)何十年も秘めた想いを紐解く作りになっていない。戦時下の火遊びが露見せずに済みましたっていう程度の話ではないだろう。3角関係の2辺しか描けない山田には尺に合わない企画。『東京家族』からの余りにものキャスト流用も安易で嘗めてる感を受けた。[投票(3)]
★4男はつらいよ 寅次郎物語(1987/日)疑似家族形成の過程が性急で少し嘘臭いが、子供の親探しとマドンナとの絡みが巧みに配置された展開が極めてバランス良い。刺身の端に甘んじた秋吉ではあるが正面から寅に迫る女っぷりには山葵が利いている。受けた渥美も微妙な距離感を出して出色。[投票(2)]
★3男はつらいよ ぼくの伯父さん(1989/日)ここまで寅の恋の一線からの撤退を明快に呈示しちまって、代替が半端な満男の恋シリーズってんじゃ山田洋二も誠実味を欠くってもんだ。出演者皆歳喰って侘びしさだけが募るってのにはんちく野郎の半端な行動が輪をかけるってのよ。[投票(1)]
★5クリーピー 偽りの隣人(2016/日)戯言のマクガフィンを振り回すかの御仁並みに整合性ない歯抜けのプロット繋ぎでも豊饒な映画言語の釣瓶打ちを弄し持っていっちまう域に達したのだと思う。大学での審問のゴダール的長回しや茶番すれすれのプロローグの大見得。シネスコ使いは随所で完璧。[投票(3)]
★3テルマエ・ロマエ(2012/日)少なくとも前半は上出来コントだとは思うが、にしても、マニュアルな破綻無き優等生イズム。であるから、後半のルシウス復権譚に至ると、誰がこんなん見たいねん的怠惰な吐息が劇場を覆う。すっぴんちゃんだけが小さな風穴を開け涼風を吹き込んだ。[投票(5)]
★2レディ!レディ READY! LADY(1989/日)「キャリアウーマン」と「ハチャメチャ娘」という設定がシテュエーションコメディの為の方便に過ぎず属性の上辺をなぞるだけで浅薄そのものだ。大体、桃井薬師丸の配役はどう考えても逆で双方ともに柄じゃない。マニュアルに塗れとことん薄ら寒い。[投票]
★3男はつらいよ 幸福の青い鳥(1986/日)庇護者と化した寅が最早、物語を牽引するに適わぬことは知れたことなのだが、にしても途中、別映画かと思える悦子長渕への尺の割き方で、これが又相も変わらぬ時代錯誤感を纏うのも毎度のこと。筑豊シークェンスが総じて良いのまでルーティーンだ。[投票(2)]
★5母べえ(2007/日)父親の不在を補うべく多くの人々が醸す賑わいの至福。そして、人々が順次欠落しゆく喪失のドラマ。劇的誇張皆無な物語を精緻な心象描写で紡ぐ匠の技。今回は表情のクローズアップが内包する画力に撃たれた。吉永の際どさも良い意味でインモラル感がある。[投票(7)]
★4決算!忠臣蔵(2019/日)松の廊下も討ち入りも廃し起結を欠いた頼りなさだが疑心暗鬼のモヤモヤは放蕩し放題のバカが苦労人集団の勘定方を駆逐するの図に置換される。立ちキャラ満載でドライブがかかった流れは、しかし定められた終焉に向かうしかない。想外の運命の過酷が立ち昇る。[投票(2)]
★3転々(2007/日)成る程コンセプトはわからんでもない。俺も散歩は嫌いじゃないし追いつめられた男の今生のセンチ旅は解る。が、若者には迎合して欲しくもないし、疑似家庭に涙なんぞ絶対に流して欲しくない。ちゃうやろと思う。ギャグは5本に4本がこっ恥ずかしく笑えない。[投票(3)]
★4僕達急行 A列車で行こう(2011/日)主役2人の持って生まれたキャラもあるにせよ、この末世日本で浮世離れたノンセクショナリズムを貫徹しポジティヴであるという在り得ない閉じた世界を現出させた。だが、後半は余りに定型のトレースに堕した。男2人の空間の異様な親和には目を瞠る。[投票(1)]
★4の・ようなもの のようなもの(2015/日)松山主線の物語としては凡庸だし景子も賑やかしに甘んじる。が、しかし伊藤克信が役の志ん魚とシンクロするサディスティック構造が映画にセミドキュ的感興を付与した。森田所縁の演者が1人2人じゃなくてこれでもかと出るのも祝祭的で良い。[投票(1)]
★4家族はつらいよ(2016/日)かねてより寅屋のコラボ再現を夢想してた山田が尺に合う面子に巡り合ったということで倍賞の後継として夏川も完全に趣味に合う。老妻の反乱は未遂に終わっても犬の欠伸で済む話。若作りな色気を排した世界では稔侍のベタギャグも心地いい。[投票(1)]
★4終わった人(2018/日)卒婚なんてほざけるのも恵まれた団塊世代で終わりだとは思うのだが、それでも噛んで含んで歩み寄る人生ってのはあるわけで、そういうスローライフもありなむと思える歳なわけで俺も、さすれば債務保証も浮気もどうでもいいやんのええ加減なネタ放置も許せる。[投票(1)]
★4寒椿(1992/日)大映の伝統を汲む美術の内藤昭が今回効いた。陽暉楼のセット美術など大したもので、愚直なだけの降旗と大味な体育会系木村ペアも気合乗りが覗える。南野の乳出しもコマーシャルな意味付けに留まらず流転の悲哀を演出するのだ。想外の良作。[投票]
★3おくりびと(2008/日)異世界との遭遇によるドラマトゥルギーの起点が周防本木のコンビ作と相似だが滝田演出に作家性は無いから鮮度落ち感が拭えない。『御法度』と『壬生義士伝』の比較も脳裏に浮かぶ。広末女房が現出させる理想郷始め役者陣は素晴らしいが…。[投票(5)]
★4学校の怪談 GAKKOU NO KWAIDAN(1995/日)プレーンな演出姿勢と応える子役達の演技には上質の児童映画の趣がある。今更感ありそうな古式床しいお化けにも衒いが無く正対している。クマひげのクリーチャーだけ香港映画みたくて今いちだが他のイメージは良い。ラストの哀感も含め脚本が素晴らしい。[投票(2)]
★5妻よ薔薇のように 家族はつらいよ III(2018/日)黴びた主婦の労働価値とはのテーマは『口笛を吹く寅次郎』に比肩する思いを伝えられない男と伝えてほしい女のもどかしい感情の機微という山田独壇場エッセンス投入で巧みに世界に浸透。夜のドライブ行の降雨タイミングなど想外の巧さだ。夏川も圧巻。[投票(3)]
★4マスカレード・ホテル(2018/日)仕事に対して明確なポリシーを持つ者同士のガチ確執という一線を崩さない作劇は男と女のよろめき展開を許さない。それがまさみの圧倒的な脚線露出を間近にしてさえもってのが映画的レトリック。定番グランドホテル形式の食傷はセット美術の贅が相殺する。[投票(5)]