ケイト・ウィンスレットの映画ファンのコメント
けにろんのコメント |
おとなのけんか(2011/仏=独=ポーランド) | 融和と反目を繰り返す4人の順列組み合わせの果てしない錯綜が、中盤以降、アルコールが触媒となり一気に暴走し始めるあたりがポランスキーの面目躍如。それを牽引するジョディの青筋芸と拮抗するケイトのゲロ芸。一方で退く男たちの醸すリアル。 | [投票(7)] | |
タイタニック(1997/米) | ハイ&ローの呉越同舟をヴィスコンティ級の重厚さで描くことができれば密閉空間の悲喜交々も荘厳なものにもなったろうがハーレクイーンにライト。そして、訪れる悲劇もテーマパークのアトラクションのように期待値の最大公約数を増幅する。大したものだ。 | [投票] | |
アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022/米) | 擬体と人体を往還する自意識という当初モチーフの越境感は綺麗さっぱり放逐され、物語も次世代へとホップステップする大鉈にキャメロン強かなのかアホなのかと惑う暇なく強引に振り回される。使い古されたある種のパターンと新たな技術の適合性への嗅覚。 | [投票] | |
いつか晴れた日に(1995/米) | 恋する健気な乙女であることやおキャンな3姉妹であることといった少女の理想郷に全霊を投入する臨界ギリ超えのエマの至福が伝染する。圧倒的ドラマトゥルギーと19世紀を再現する撮影と美術の堅牢。そして、アン・リーの余りに見事なウッチャリ。 | [投票(2)] | |
エターナル・サンシャイン(2004/米) | 失われたものに対する記憶は切ない追憶としてなら永遠に煌めき続けるとしても、それを引き戻すにはリアルな現実に直面しないといけない。カウフマンの脳天気なだけじゃない現実認識と圧倒的構成力。演出と撮影も精緻を極める。 | [投票(13)] | |
愛を読むひと(2008/米=独) | 『青い体験』かと思えば『私が棄てた女』だったという展開に予想外に心を射られた。サイクリングシーンの唯一の煌めきは残像として後半も支配する。筋を通す強靱さをウィンスレットは文字通り体現。ファインズの『シンドラー』と正反な配役も妙味。 | [投票(5)] | |
ムービー43(2013/米) | 睾丸や下痢便をモチーフにする高度に幼児的単線ギャグが冴え序盤で鷲づかみにされかけたが、中盤以降は変態度がスーパーとまではいかずシュールの域に留まる。若干ダレかけたところでド腐れ猫が登場し立て直した。『ted』をお上品熊に貶める破壊度だった。 | [投票(1)] | |
女と男の観覧車(2017/米) | ウィンスレットの荒びと倦怠は未だしも若造との情事がのめり込んだよに見えず余裕の遊び半分に見え後半の展開がしっくり来ない。一線を越えたかの如きラスト大芝居は空転する。悪魔チックな火遊びガキやトリッキーな照明。ピースは揃ったが噛み合わない。 | [投票(2)] | |
コンテイジョン(2011/米) | デイモンの遣り切れなさやウィンスレットの遣る瀬無さといった多くの感情の行き場に帳尻をつけぬことで怜悧に状況の混沌を描くソダーバーグの群像処理は買うが、収束への過程が端折り過ぎで尻すぼみ。ロウの役もネットの今を捉え切れてない。 | [投票(7)] |