伊吹吾郎の映画ファンのコメント
sawa:38のコメント |
暴動島根刑務所(1975/日) | 囚人たちが占拠し一夜限りの自由を謳歌した刑務所。その姿はまるで学生達が占拠した東大安田講堂そのものじゃないか。共感してはいけないのは承知だが、自由の喜びが充満する画だった。ラストの唐突感さえ何とかしてくれれば文句なしの★4なのだが・・ | [投票] | |
ポルノ時代劇 忘八武士道(1973/日) | 例えそれがどんな評価をされようとも、役者人生でどうしても経験したい役がある。丹波哲郎、男と生まれしからに極上の仕事を経験する。だが許せないのはアノ憧れのアンヌ隊員の胸を・・・感情的になってはいけないが低評価にならざるを得ない。 | [投票(1)] | |
山口組外伝 九州進攻作戦(1974/日) | 壮大なタイトルに反して夜桜銀二という個人を丁寧に「こじんまり」と描く・・と思えば一転して組織対組織をパノラマで描くバランスの悪さ。すっかり山口組御用監督となってしまった山下耕作の悲哀が判る気がする。 | [投票(1)] | |
北陸代理戦争(1976/日) | 量産され尽くした実録路線の中の一品。・・・・ではない。驚く無かれ、作品全体が不規則ではあるが非常に軽快なリズムを持ち、それが緩む事無く維持され続けている。脚本の面白さもさることながら、深作監督の感性がかいま見える作品であろう。 | [投票(1)] | |
任侠列伝 男(1971/日) | 天津敏という東映悪役スターが好きだ。東宝でいえばキングギドラに相当するだろう。貴方がいるからこそ鶴田や高倉が映える。貴方ほど多くの大スター俳優とサシの勝負(役の上でも、芝居でも)をした男はいないだろう。 | [投票] | |
博徒仁義 盃(1970/日) | 幾多ある高倉&鶴田の任侠映画の忠実な焼き直しに過ぎない。故に物語は面白く安定してはいるが、キャストが小粒になった分、文太の前二人に較べてのオーラの無さがあまりにも目だってしまう。「スター」と「売れっ子」の違いは大きい。 | [投票] | |
現代やくざ 盃返します(1971/日) | 「男と女」でなく「幼馴染」、この設定と野川由美子という絶妙な配役をもってこれまでにない新しい「任侠映画純情編」ともいうべき佳作が出来上がった。彼女にやり込まれる文太がとてつもなく好きだ。 | [投票] | |
仁義なき戦い(1973/日) | 誤解を恐れずに言えば、深作欣二はどこかの雀荘の店先辺りで血塗れで転げ廻って絶命する自分を「期待」していたんじゃないか?勿論引き金を引くのは文太の役目だろう。<04年1月12日、一周忌。再見> [review] | [投票(10)] | |
侍戦隊シンケンジャー銀幕版 天下分け目の戦(2009/日) | ここ数年、「戦隊シリーズ」が「仮面ライダーシリーズ」のヘタレさを受けて良く見えてきていた。本作も短尺だが併映のヘタレライダーよりは随分マシだ。シンケンピンクの可愛さのせいだけではない。 | [投票] | |
博奕打ち外伝(1972/日) | 定型の悪役を不在にした事で成立する究極の「義」の世界観。奴も「男」、彼も「男」。どちらにも共感出来るが故に「悲劇」が生まれ、私の中のちっぽけな「義」が目覚める。(同性愛への扉を開く一歩手前の男汁か?) [review] | [投票] | |
関東テキヤ一家 天王寺の決斗(1970/日) | コメディーなのかシリアスなのか。こんな文太に誰がした。お気楽なコメディー演出が後半の見せ場を軽がるしくしてしまった。だがそれに応える文太の器用さは見事。 | [投票] | |
あゝ決戦航空隊(1974/日) | 主演の鶴田浩二以外のキャストはイロハ順!準主演の池部良で始まり、最後は同じく準主演の菅原文太で終わる。東映オールスターに伴う問題を一発で解決した名案の発案者こそ第一の功労者であろう。 [review] | [投票(1)] | |
現代やくざ 血桜三兄弟(1971/日) | 長髪眼鏡の荒木一郎君の童貞喪失劇とストリップ小屋での自慰シーンで笑わせられる。って、笑っちゃう映画なんですかコレ?どうやって見ても彼が主演だ。いったい文太はどこに行ってしまったのか。異色を通り越してまさにカルト映画。 | [投票] | |
仁義なき戦い 完結編(1974/日) | 桜木健一が東映におもちゃにされた映画。私にとっては『柔道一直線』のヒーローだったのに・・PS,まさか『新・仁義なき戦い』シリーズってのが出来るとは! | [投票] | |
脱獄広島殺人囚(1974/日) | このジャンルにあるはずの高揚感も、主人公に対する共感も無い。本作に何らかの映画的結末を求めてはいけないのだろう。ただただ男の欲望を満たす「アクション」がある。その意味では純然たるアクション映画だった。 | [投票] | |
木枯し紋次郎(1972/日) | 紋次郎には乾いた空っ風が似合う。その意味で前半部の妙なウェットな撮り方が気になった。市川昆のモダニズムはない分、中島貞夫と菅原文太のリアルな殺陣は秀逸。 | [投票] | |
日本侠客伝 昇り龍(1970/日) | いくら何でも、前作と同じ原作を同じキャストで翌年に制作するというコノ倫理感の欠如。邦画華やかりし頃の貴重な財産の浪費に過ぎない。そのツケはすぐそこに迫ってきていたのに・・・ | [投票] | |
シルクハットの大親分(1970/日) | 『緋牡丹博徒』シリーズの脚本家だったとはいえ、あの名シリーズがただのエロコメディに成り下がるというのもある意味凄いことだ。鈴木則文の決してブレないB級魂が炸裂する。70年代東映カラーを予見させる作品か。 | [投票] | |
最後の特攻隊(1970/日) | 小学生の頃、登校の際に母は私が角を曲がって姿が見えなくなるまで見送ってくれた。互いの心情を分かった今、これを見て啼く。本当の号泣がここにある。 | [投票] | |
純子引退記念映画 関東緋桜一家(1972/日) | 藤純子の結婚引退の為に用意された大舞台。同時に任侠映画ブームの幕引きを決定づけた本作。使い古された脚本は痛ましいが、やはりスタンディングオベイションの★5! [review] | [投票(2)] | |
ザ・マジックアワー(2008/日) | 佐藤浩市の台詞にもあったように「映画づくりの現場が好き」なのは良く伝わってくる。雑多な大勢の職人たちが猥雑で血走ったカオスの渦の中で蠢く。ただソレが上手く伝わったかというと疑問符がつく。洒落た画にこだわった分、匂いが無くなった。 | [投票] |