伊吹吾郎の映画ファンのコメント
孤狼の血(2018/日) |
ヤクザだ、悪徳警官だ、東映だと喧伝するので『県警対組織暴力』を期待したが。まあしかたない。役所の暴走、江口の男気、真木の女気、石橋の狡猾、竹野内の千葉ちゃん、音尾の真珠、滝藤のギョロ目。北野武の「この野郎!バカ野郎!」とは違う正統派の怒号に浸る心地よさ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(4)] | |
『仁義なき』抗争集団劇として台詞の空隙と役者の弾不足が露呈する前半だが、中焦点多用のカメラの包括性と美術の踏ん張りが救う。終わったかに見えた終盤、俄かに映画は継承物語の文脈を獲得しベタなりの強度を纏い出す。パーティ急襲シーンは本篇の佳境だ。 (けにろん) | [投票(6)] | |
尊敬・友情と軽蔑・憎悪が混在する主人公2人の関係性に、東映『仁義なき』シリーズ1作目の文太と松方の関係性をついつい重ねてしまう。しかしながら、マル暴といえど警察組織。結局は“マトモ”な理性や政治的な駆け引きの範疇で、主人公達の暴走が抑えられてしまう。もはや暴力団を主体に一般映画を製作できない東映のジレンマを感じた。 (AONI) | [投票(1)] |