★4 | 天空の蜂(2015/日) | 類型的にせよそれでも随分見れるレベルになった的感慨を感じた前段の救出劇だが後半映画は四畳半ルサンチマンの空気を纏い始める。原発をめぐる空論が跋扈する日本へのアンチテーゼ。テロルが私怨に依拠する本質を描いた点で確かにこれは『新幹線大爆破』だ。 | [投票] |
★3 | るろうに剣心 京都大火編(2014/日) | 気合入りは分るのだが明らかに盛り過ぎだしクライマックスの強度もてれこ。小田原での顛末から藤原との対峙・神木戦辺りが最も見応えがあり、後半を費やす京都は冗長でしかない。鬼輪番からみはいっそカットすべきだった。大火というほど燃えへんし。 | [投票] |
★3 | コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019/日) | カモる仕掛けがまずあって逆算構築された前半2/3のドラマはどうでもいいよな小ネタをまぶしてダルく救いようがない。本質ダウナー系と思われるまさみの躁芝居が板についてないのも痛々しさを煽る。ではあるが根が善人な俺はまんまと騙されましたっす。 | [投票] |
★3 | 線は、僕を描く(2022/日) | 描くという行為を突き詰めた地平が現れるわけでもないが静謐なトーンは維持さる。しかし、降って湧いたかかの如きトラウマ話は構成的に御座なりで克服の過程が物語を機動させない。水墨画に人生救われた感が不足なのだ。クールな果那ちゃんはドンピシャ。 | [投票(1)] |
★4 | 一度も撃ってません(2019/日) | マジとシャレの均衡線上を行き来する丸山脚本を滋味が馴れ合いを辛うじて封殺した老人同窓会が演じるメタ構造がスリリング。俺たちは決して安穏に終わらぬという決意の表明が彼方にいる原田への連帯に繋がる。犇めき合うバーの人捌きなど撮影もいい。 | [投票(5)] |
★4 | 孤狼の血(2018/日) | 『仁義なき』抗争集団劇として台詞の空隙と役者の弾不足が露呈する前半だが、中焦点多用のカメラの包括性と美術の踏ん張りが救う。終わったかに見えた終盤、俄かに映画は継承物語の文脈を獲得しベタなりの強度を纏い出す。パーティ急襲シーンは本篇の佳境だ。 | [投票(6)] |
★3 | 沈黙の艦隊(2023/日) | 余りに帳尻をつけない尻切れトンボな結末は続篇ありきの舐めたもので、仮にこの先続いたとしてもロクなもんになりそうもない。海江田の思想の一端でも見せるべきた。海自の協力による実艦のリアリティ、米人キャストの踏ん張りなど健闘してるとは思うのだが。 | [投票(1)] |
★3 | BLEACH(2018/日) | 母殺しの悪霊に物語は収斂せずに死神兄妹&彼氏(?)の痴話げんかと併存することで拡散しパワーを失う。随分と手前勝手で甘っちょろい世界観と思うが少年漫画にそれ言っても始まらない。ホロウの造形が宮崎チック過ぎるのは興醒めだが花ちゃん力演。 | [投票(1)] |
★4 | キリエのうた(2023/日) | 時間軸の往還と空間の跳躍を縦横に操る岩井のストーリーテラーとしての本分が想像以上に結実。その中で純な魂がクソに塗れていき、打算的な狡さは取り返しつかない悔恨をもたらす。その70年代的な生理の傍でアイナは80年代的に再生を果たすのだ。 | [投票] |
★4 | スワロウテイル(1996/日) | 行き詰まりが顕現した時代の混沌と足掻きを捉える岩井の皮膚感覚は正しい。ごった煮アジアンテイストの器の中に、この架空の街をまがりなりにも創造した努力も買う。しかし後半は恐ろしく陳腐化して70年代東映アクションの薄っぺらさになってしまった。 | [投票] |
★4 | るろうに剣心(2012/日) | 佐藤の口跡のダメ軽さを力技でキャラ設定に被せて躱す。殺陣も吉川戦は見惚れたが他は過不足ない程度だ。だが、筋を通すということに揺ぎ無い確信を感じたし、ラストの決めの至福感は久々だった。清清しい。女優陣の衣装の質感と着こなしも特筆か。 | [投票(4)] |
★3 | るろうに剣心 伝説の最期編(2014/日) | 結局とっ散らかした前篇を回収する為にだけ奉仕するプロット郡で、その間を繋ぎ止めるエモーションが欠落。気合入りのシークェンス構築力で一応は吸引力を維持するが体育会系一辺倒の殺陣も飽きる。福山登板は意外に成功だが神木や10本刀は蔑ろだ。 | [投票(1)] |