★4 | 死霊の罠(1988/日) | コツコツと丁寧に手を抜かずに作ってあるので、決して派手ではないが画面から目が離せない緊張感がある。ホラーにとってはそれが基本中の基本で、最も大切なことだと思う。こうゆう一途な映画を撮らせると池田敏春は手堅い。 | [投票] |
★3 | ちぎれた愛の殺人(1993/日) | 極端で形式的な色調演出がちょっと鬱陶しくストーリーも見え見えなのだが、池田敏春監督は感情の過不足なく快調なテンポで最後まで厭きさせずに見せてくれる。横山めぐみがもう少し華と陰のある女優だったら、もっと映画に凄みが出ていただろう。 | [投票(1)] |
★4 | 人魚伝説(1984/日) | 永遠を象徴するかのような青い海と、尽きることのない欲望のごとく噴出する赤黒い血。純白の海女装束は「青の世界」で生を謳歌しまばゆく輝き、「赤の世界」で果てしなき恩讐に染まる。血、血、血。鮮血の女神の化身たる白都真理のなんと神々しいことよ。 | [投票(5)] |
★2 | 湯殿山麓呪い村(1984/日) | 遅々として展開しない脚本。場違いな林光の音楽。脇の甘いキャスト。池田敏春監督には、もっと良い条件でメジャー作品を撮って欲しかった。角川の呪縛か。・・・大好きな中川梨絵さんに免じて、贔屓の引き倒しの2点。 | [投票(1)] |
★5 | 天使のはらわた 赤い淫画(1981/日) | 赤外線にあぶり出された交わることの無い股間。名美と村木、求めたのは暖かさ。冷たい冬の雨に打たれながらも、ふたりの孤独は互いの熱を感じとる。発火寸前の微熱。無機質な西新宿に吸い込まれる微熱。都市の冷血、やっぱりひとり。 | [投票] |
★3 | 女高生 天使のはらわた(1978/日) | 崩れかけながらも互いを意識し、関わりを断ち切ることができない三人の男達の不安定な関係がなんとも不可解。純粋の象徴、高校生の名美大谷麻知子と中学生のメグ川島めぐがちょっと魅力不足で残念。曾根中生のさりげなく凝ったショットはさすが。 [review] | [投票] |
★3 | ハサミ男(2004/日) | 安永(豊川悦司)と知夏(麻生久美子)の奇妙な距離感と醒めた犯行描写は巧みで、程よい謎が無理なくその後の物語の展開に説得力を持たせている。おしむらくは、葬儀や警察署の集団シーンがあまりにも貧相で薄っぺらく娯楽映画としての迫力に欠ける。 | [投票] |