池田敏春の映画ファンのコメント
遭難者(2009/仏) |
〈ろくでなし〉と呼ばれる男(ヴァンサン・マケーニュ)の意識せざる「仕業」は、恋人たちの関係性に生じていた当人たちすら自覚していない破綻の切れ目に忍び込み、傷口を世間に向けて露見させる。善意の承認欲求が生む齟齬の煩わしさは現代社会共通の気分。 (ぽんしゅう) | [投票] | |
面白いのは冒頭の壊れた自転車投げ飛ばす短気とおせっかい青年の登場。以降はこれを越える件に恵まれず、詠嘆が届いてこない。 (寒山拾得) | [投票] | |
カウリスマキ的キャラとズレた会話の間合いも申し分なくオモロイのだが、どうもそれだけではなさそうだ。諧謔や皮肉や詠嘆や諦念に留まらない何か世界が反転するような予兆を秘めている。そういう意味ではブニュエル的なのかもしれず通り一遍でない。 (けにろん) | [投票(3)] |