★3 | いくらカメラが被写体に肉薄しようとも、吉田喜重は彼・彼女たちを「モノ」として捉えている。その徹底して冷ややかな視点はヒッチコック的なフェティッシュさともまた違う。(ヒッチは人をモノとして扱う代わりに死体や生命のないものをヒトのように扱う。『フレンジー』などに顕著) (赤い戦車) | [投票] |
★4 | 「まったく、なってないな」「なってない」 乱痴気騒ぎの後、浜辺で津川と川津が呟いたこの台詞にこそ、私の信じるところの<青春>が宿っている。焦燥と退屈。貪欲と虚無。私は其処から、抜け出せただろうか。 (町田) | [投票] |
★4 | 大島を見てもいまいちピンと来なかった松竹ヌーヴェル・ヴァーグの隠し球!衝撃のデビュー作。『勝手にしやがれ』に感化された人は絶対観るべし!大学卒業間際の投げやりな気分漂う厭世的ムードを描いた分だけ共感するところ大。 (マッツァ) | [投票(2)] |
★4 | この時代の青春映画は、既成にせよ新左翼にせよ、あるいは太陽族映画や石坂洋次郎原作に代表される戦後民主主義映画でも、作中に対立軸が存在する点で全て反体制なのだが、この作品の主人公達の状況との関り方は非体制と呼ぶ以外にないほど曖昧で不可確実だ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(2)] |