澤井信一郎の映画ファンのコメント
野菊の墓(1981/日) |
確かに泣かせすぎの気はあるのだが、これは紛れもなく傑作だろう。綿摘みに出かける場面での、ロケーションを最大限に活かした的確かつダイナミックなショットの連発。或いは人物の動き、引き戸の動きなどで画面に繊細なアクセントをつける室内撮影の達成度。松田聖子の数多いアップも不自然に挿入されることはなく、夕方の斜光、逆光も決して審美主義に陥らせない。川、稜線の撮り方も見事だ。まさしくプロの職人の仕事。 (赤い戦車) | [投票(3)] | |
60年代東映狂い咲きの傑作。拝む夕日の美しさは邦画史上屈指。 [review] (寒山拾得) | [投票(3)] | |
清廉なれど、心もとない主演カップルの稚拙さをベテラン役者陣が脇から支え、情緒に流されることなく規律で“緩み”を排除する的確で過不足ない語り口が心地よい。まさに演出力の成果。東映澤井信一郎と大映森田富士郎の職人技と矜持ここにありの佳作。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(3)] |