★3 | 地位が人を作る機制を信用し過ぎていて、力の裏付けが実感しがたい。が、このマンガらしい現実腐食は、時間が進むと、受け手の感性を摩耗させ、実効性のある記号の呼び水ともなる。形式が人を重厚にする現象が最後には成立している。 (disjunctive) | [投票] |
★4 | 古今東西のノワール映画の好いとこどりがダサく見えないのは、「抒情」よりも「速度」を優先した簡潔で適格な歯切れ良い語り口に負う。そのスピードに圧倒されていた「人としての感情」が、題名とは反語のように、ほどよく滲む「思い出の世界」の仕掛けも上々。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(4)] |
★5 | 既視感のある設定とも言えるのだが、豊穣で魅力ある細部の連鎖と組み合わせの妙が否応なくアドレナリンをかきたてる。一筋縄でいかぬキャラもてんこ盛りだが特筆のジョンミンの大友イズムと大陸の物乞い。そして、映画は越境することで既視感を駆逐する。 (けにろん) | [投票(3)] |
★4 | 『ゴッドファーザー』『仁義なき戦い』『インファナル・アフェア』『エレクション』を想起させるも韓国映画らしくそれらよりコテコテで泥臭くてエネルギッシュな傑作。終盤"新しき世界"に乗り出すイ・ジョンジェに痺れまくり。ファン・ジョンミンとのやり取りもグッと来る。 (パピヨン) | [投票] |