★4 | 紙の月(2014/日) | お金がどこからきて、どこへいくのかを知りたいと世間の原理に従順な女(小林聡美)は言う。自分は行くべきところに行くだけだとも。一方、世間の事象を引き受けようとする梨花(宮沢りえ)は、少女時代からお金は誰のものでもないということに薄々気づいていたのだ。
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★3 | 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ(2007/日) | きっと、これは面白い映画になるはずだ。これから面白くなるはずだと、待ち続けるうちに2時間が過ぎてしまった。病的なほど従順で、どこか薄気味悪さすら漂わせる待子の明るい腑抜けぶりを永作博美が好演。この人の「悲しみの愛」は、充分不気味であった。 [review] | [投票(3)] |
★4 | パーマネント野ばら(2010/日) | 不運を不幸にしないすべを知っている、いや、そう見えないように振舞うすべが身についてしまった女たちの話である。幼なじみの三人や、野ばらの女主人と常連のオバハンたちが、もしも強く逞しく見えたとしたら、それはため込まれた「切なさ」の逆照射のせいなのだ。 | [投票(3)] |
★4 | 桐島、部活やめるってよ(2012/日) | 全能とは憧れであり幻想だ。おそらく桐島の全能性も、周りの者たちが自身の不安や劣等感を紛らわすために、おのおのが勝手に理想男子の桐島に仮託した幻想にまみれていたのだろう。あやういパワーバランスに揺れながら自分を演じる日常。学校という牢獄の日々。 [review] | [投票(5)] |