平岳大の映画ファンのコメント
故郷(1972/日) |
山田渾身の作。彼の感受性がよく出た、緻密な作品作りを評価したい。佐藤勝の音楽も負けていない。お登紀さんのテーマ曲が絶品。民子3部作の2作目だが、‘男が仕事を変える時’として見た。時代の流れは常にあり、精一には決して負けてはいないぞと言ってやりたい。 (KEI) | [投票] | |
諦観にも見える時代の推移へのメッセージを伝えようとしたのではない。緩い『裸の島』じみた夫婦の無言の居ずまいの作業の連続はやがて新たな生活への不安をも払拭する。『家族』では浮いた疑似リアリズムが板につき渥美を始め脇も出過ぎず素晴らしい。 (けにろん) | [投票(1)] | |
民子物が倍賞千恵子のアイドル映画ゆえに、男はつらいよが潜在的に持っている近親相姦的な不穏さが、渥美清の間男的な配役によって本作では美事に露見していて、その緊張が全編を引き締めている。 [review] (disjunctive) | [投票(1)] |