★5 | ライフワークというものの恐ろしさを過不足なく伝えきった傑作。疎外されている点において主人公と殺人犯は双子に他ならない。ラストの1枚の字幕が恐ろしく効く。切れ味鋭い編集の腕前によって、あえて気持ち引き気味の構図にした抑制の効いた画面が実に映える。 (ジェリー) | [投票(3)] |
★4 | ファーストカットは麦の穂。冒頭から静謐で簡潔なカット作りを目指していることがわかる。不用意に「静謐で簡潔」なんて言葉を使ってしまったが、これが本当にできているのなら私にとっては最大級の誉め言葉、ということになる。 [review] (ゑぎ) | [投票(1)] |
★5 | もう何を言ってもフィリップ・シーモア・ホフマンは素晴らしい。良くここまで、ホモで、高慢ちきで、作家という一番いやなところを持っているカポーティーを見事に演技しました。4人を殺害した殺人犯は自分の姿でもあったのですね。その人間考察がすごいです。アメリカ映画でもかなり特異な秀作。
[review] (セント) | [投票(3)] |
★4 | ミイラ取りがミイラ [review] (chokobo) | [投票(3)] |
★4 | ホフマンもよいが、個人的には彼を表面張力ラインで抑えさせた、簡素に徹したミラー演出を評価。単独被写体は中央、対話シーンは左右対称、終始引き気味の構図を見せ場は一歩寄る等の基本徹底が快い。キーナーの出所をわきまえた存在感もさすが。 [review] (ナム太郎) | [投票(1)] |
★4 | 自然体で生きることが、人間にとって最も幸せであるというまことしやかな嘘。カポーティは言った、「私は正直に書くのだ」と。作家が正直に書くということは、まさに自分の意のままに素直に生きるということに他ならない。でも私はカポーティにはなりたくない。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(9)] |
★3 | フィリップ・シーモア・ホフマンのエキセントリックな演技も強烈なのだが、それを自然に受け止めてしまうキャサリン・キーナーの巧さには唸らされる。 [review] (緑雨) | [投票(6)] |
★4 | 主人公が取材を通して犯人と同期していく様は、台詞で語られているほどには掘り下げられているとも見えないのだが、カンザスの片田舎の時代の空気を表出したカメラと緻密な演出、そしてホフマンの計算され尽くした演技で解ったような気分にはさせられる。 (けにろん) | [投票(7)] |