★4 | 実にウディ・アレン的な屈託を抱えた主人公=自画像を描く一方で、ルックスと出自の劣等感が巧妙に濾過されているのはひとえにオーウェン・ウィルソンの働きによる。多重タイムスリップと探偵の使い方如何では喜劇の狂騒度を高められたところ、ワンポイントで処理してしまうのは功罪半ばする省エネ投法。 (3819695) | [投票(2)] |
★3 | パリの風景。シドニー・ベシェの「Si tu vois ma mere」がたまらない。この音楽をたっぷり聞かせて、風景カットを繋ぐ。黄色がかったルック。途中で雨のパリになり、夜になる。これがアバンタイトル。結局、こゝが一番いいんじゃないか、と思ってしまう。
[review] (ゑぎ) | [投票(1)] |
★4 | やはりアレンはナルシストであるのう。ちょっと腹の出たあのだらしなさげな風貌をオーウェン・ウィルソンにしつらえ、自分を出したがる。まあちょっと前までは自分自身が主役張ってたころに比べるとまだ見れるが、、。 [review] (セント) | [投票(2)] |
★4 | ウディ・アレンものとしては久々にお笑いあり、ちょっとしんみりさせて、辛らつで、そんな彼の若き日の姿勢が蘇る作品でした。(2012/06/02) [review] (chokobo) | [投票] |
★5 | 今が退屈だ、嫌だ、と思った時、不思議とこの人の映画を観てきたような気がするし、その度に今も捨てたもんじゃない、という騙しに乗った気がする。この映画にその粋を見た、ような気がする。ということは、最も騙されたってことだ。何せ、欧州の街のオレンジ色の灯はずるいよ。 (動物園のクマ) | [投票(3)] |
★5 | 知識(ウンチク男!)は「今」に安住するために過去に隷属するが、創作(悩める若き作家)は「今」を超えるために過去に敬意をはらう。過去とは実践者によって塗り替えられてきた「昔の今」の総称なのだから。画調、音楽、笑いのツボが好みで大満足の94分でした。 (ぽんしゅう) | [投票(1)] |
★3 | 20年代のパリが大芸術家の巣窟と化していたことぐらいは知っておかないと楽しめないかも。本作はシリアスなアレンとコメディなアレンの混ぜ合わさった感じ。人間だれもが「昔は良かった・・・」と懐古しがちだが、それでも今を生きるしかない。きっと新しい出会いもあるさ。アレン翁はそれを優しく気付かせてくれる。 [review] (赤い戦車) | [投票(2)] |
★4 | ウディ・アレンの『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』。というか、インテリの秘かな愉しみ。 [review] (ペペロンチーノ) | [投票(1)] |
★3 | SFファンタジーの手法を軽快なラブコメディに融合し、しかもそれをパリの空気にしっとりと調和させる。簡単なようで、なかなかできるこっちゃない、とは思う。 [review] (緑雨) | [投票(1)] |
★3 | 導入は『マンハッタン』の焼き直しだが、にしても巣晴らしいパリ賛歌で、続く2組のカップルの寸景も微妙な軋轢描写が相変わらず絶品。が、時空を超えてからの描写は殆どしょもない楽屋落ちの羅列で全く戴けない。そこでの恋も形骸的。後味が良く救われたが。 (けにろん) | [投票(2)] |