★4 | 今さらだが、人は自分以外の誰かと関わってしか生きられない。それ故に、喜んだり、悲しんだり、幸せを感じたり、嫌な思いをしたり、癒されたり。なあんて当たり前のことを再認識した。 [review] (シーチキン) | [投票(1)] |
★5 | 妻の死で人生の形骸が顕現し間隙を埋めるべく敬遠区に踏み込むが簡単にいく訳ない。だが1周回り行き着く境地は足掻かぬ人生では勝ち取れないとしみじみ詠嘆し映画は閉じる。偏屈な人間愛。山道を登るバスの黄泉への誘いや携帯録音声の対照。技法は冴え亘る。 (けにろん) | [投票(2)] |
★4 | 世間的には“好い奴(竹原ピストル)”が感情に素直であるように、人として“嫌な奴(本木雅弘)”もまた自意識に正直な男なのだ。グズグズと、懐疑的で、自信がなく、空威張りで、攻撃的であることで自分の弱さを誤魔化すこの“嫌な奴”が、私は好きだ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(6)] |
★3 | 道化的に相対化される奇矯な立居振舞の束の間、ふと疎外された子供のような覚束ない表情を見せる本木雅弘。演出・演技による造形の実体はそこにある、ように見える。場面と楽曲の編集に於けるシンクロが全体に渉る映画のリズムを生み、本当の心=涙が一筋だけ然りげ無く頬を伝う一時の、そのために映画は描写を積み重ねる。世界と人生は自意識の器ならず、という自得。 〔3.5〕
(鷂) | [投票(1)] |