★4 | 軽蔑(1963/仏) | 社会とともにある男と、それを俗物とする女と。どちらにも感情移入できるような描きかたがすばらしい。あたしの〜好き?、好きだよ、という有名なシーンが、二人の関係を象徴しきっている気がした。ジャック・パランスも、適役。 | [投票] |
★4 | 女と男のいる舗道(1962/仏) | 倦怠と無邪気さ、官能と冷淡さなどが、ひとつの身体や表情に共存している女を眺めることの喜びと後ろめたさと神聖さと傷つく感じを楽しむ映画。その感情を逆撫でするように、煽情するように聞こえる、的確なタイミングの状況音として入るチグハグな音楽。耳と目と、脳みそは、それぞれべつべつの器官だった、って気がつかせてくれる映画でした。 | [投票] |
★4 | ゴダールの映画史 第1章すべての歴史/第2章単独の歴史(1989/仏) | まず、撮影も編集も家庭用のDVカメラとマックって感じなのが、いい。軽い!ぜんぜん囚われてない!彼が画面に登場して訳知り顔でタイプ打ったりしているのを観るたびに「ったく、このオヤジは・・(笑)」と苦笑。これだけの強度のコラージュを遊んでいる!とくに音楽が、素晴らしく美しい。
| [投票] |
★5 | 気狂いピエロ(1965/仏) | 人生を哲学的に思考するからだには、チンピラの格好や態度がいちばんふさわしい、ということを、目に見えるように示してくれた。でも、それを言葉にしようとすると、元も子もなく困難なんだけど(笑)。身も心も新しく目覚めるような気持ちになる映画です。 | [投票(3)] |
★5 | 勝手にしやがれ(1959/仏) | 軽くて速度があってお洒落で明日がない。ベルモンドの泥棒に重い目的や古い倫理がないように、この映画にも目的も倫理もない。セパーグが成熟を保留しているように、この映画も成熟を保留している。ベルモンドが唇を指で撫でるように、この映画にも気になる癖がある。 | [投票(6)] |