「「表現の自由」における性、暴力、ことば -expression: regulate-」(muffler&silencer[消音装置])の映画ファンのコメント
裸の島(1960/日) |
殿山泰司の無表情が逆に雄弁に語っている。 [review] (甘崎庵) | [投票] | |
設定が如何にもな形式主義を纏うのだが、それを感じさせぬ細部のリアリズムに満ちている。そういった器と中身が渾然として昇華した果てに生きとし生ける哀しみと歓びが現出するあたりプロパガンダ臭の欠片もない。仰角アップが安易な賛歌めいてないのも良い。 (けにろん) | [投票(2)] | |
裸の島に水で織った草木の服を着せる行為が、延々と淡々と続くのだが、その行為が戦後復興の人々の姿そのものだったのだろう。焼け野原になった日本という島が裸の島なんだと、感情を示す「叫び」しか持たない無言の登場人物を見て痛感した。 [review] (ジャイアント白田) | [投票(2)] | |
台詞を禁じる手法が実験的とは言えるが、その喜怒哀楽のドラマはむしろ単純化され、分かり易すぎる感もある。殿山泰司は肉体で懸命に演技しているが、その「台詞が聞こえてきそうな」演技は無言のままに多弁にすぎ、虚構じみてもいる。 [review] (煽尼采) | [投票(1)] |