「清々しき終末」(movableinferno)の映画ファンのコメント
メランコリア(2011/デンマーク=スウェーデン=仏=独) 生きてるものはいないのか(2011/日)が好きな人 | ファンを表示する |
ダゲレオタイプの女(2016/仏=ベルギー=日) |
敢えて文学の連想から第一印象を記せば、上田秋成「雨月物語」の世界で芥川龍之介「地獄変」の人物が横光利一「機械」を演じる、といったところか。芸術を最優先する男の周囲に幽霊が現れるが、それは塩化鉄に侵された頭、もとい水銀中毒が見せる幻やもしれぬ―という即物的解釈の可能性は排除されない。 [review] (3819695) | [投票(2)] | |
愛することと拘束することの物語。人の想いを永遠に定着させる写真は、人の時間と動きを奪う「死」の代替物でもあるということ。写真家は娘や妻に永遠の「生」を与えるために時間と動きを奪い死者の態を強要する。そして、その行為は写真家自身の心をも拘束する。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(1)] | |
抑制のきいた画面もさることながら、気品を失わない人物同士の想いの交錯は良質のゴシックホラーを感じさせる方向性を向く。人間の感情を排したゾンビ映画の氾濫いちじるしい昨今にあって、登場人物は類型的ながらきちんとその思いを吐露してやまず、それが凡百の妖異を超えた怪物性を発揮する。その「醜さ」は美しく正しい。 (水那岐) | [投票(2)] |