★5 | [リミット](2010/スペイン) | ソール・バス風タイトルからして一発やったろと言う気合が窺えるが、超絶な制約を自ら課し制圧するド根性以外はヒッチ風な作風でもない。寧ろ柔軟で闊達であり奇異を衒ったところも無いのが驚異的。ご都合主義な設定も迸る真情と愛に霧消する。 | [投票] |
★4 | The Guilty/ギルティ(2018/デンマーク) | 事件当事者とのやり取り以外に主人公を取り巻く背景事案が豊富に練り込まれた脚本が秀逸で過剰な苛立ちや焦りが職場内軋轢に直結して挙句「やっちまたのか俺」の帰結に鮮やかに誘導する。動きが減殺される1部屋スキームに固定カメラでのみで対応したのも良。 | [投票(1)] |
★4 | セル(2016/米) | 阿鼻叫喚が始まる掴みこそ増幅されたが、そこから後は寂れ風景が延々と続き孤絶感が極まる。やたら挿入される電波塔とか風景描写が秀逸で水鳥とか無意味に切ない。解を出さぬを厭わず寧ろ輪をかけて投げやりなのが奇作『エイリアンVSヴァネッサP』と好対。 | [投票(1)] |
★5 | オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分(2013/英=米) | 愛する妻子をどん底に落とし責任を負った仕事を放っぽらかしても男には断腸の思いで果たさねばならぬ信義則がある。リミッターが振り切れそうな真夜中の疾走と孤独が皮膚感覚で迫る濃厚な86分。アウトバーンからの退路。それでも祝福されるべきは新しい命。 | [投票(2)] |
★3 | 着信アリ(2003/日) | 従来の閉じた世界に括られるホラーの頸木を打ち破る展開に思えた中盤のTV局での惨劇までは乗れた。しかし、再び内的世界に回帰した物語があろうことか現代病を持ち出しての謎解きに帰結するのでは当たり前すぎる。三池にしてはつまらん。 | [投票(3)] |
★3 | フォーン・ブース(2002/米) | 無駄を削ぎ落としてタイトだと言えば言えるのかも知れぬが、真昼間の摩天楼の谷間の公道上で繰り広げられる一幕物としては当事者2人と警察と野次馬の3者が物語上でも空間処理でもパノラミックに入り乱れる展開があってもよかった。こじんまりし過ぎてる。 | [投票(1)] |
★3 | セルラー(2004/米) | サスペンスの「サ」の字もない導入と説得性のない御都合主義的展開に辟易する。それでも中盤以降はステイサムやメイシーといった脇役者の力量がナマなヘタレ主人公をサポート。可もなく不可もないくらいには映画を押し上げた。 | [投票(1)] |