★3 | 続・サラリーマン忠臣蔵(1961/日) | 大石(森繁)と吉良(東野)の行く末は当然のごとく予定調和で、それが退屈の遠因となりうるのは充分承知の上で、寺岡兄妹(小林桂樹・司葉子)と才子(草笛光子)のサイドストーリーに焦点をあてた脚本の勝利。株主総会が迫力ないのはご愛嬌。 | [投票] |
★4 | 花よりもなほ(2005/日) | 素晴らしい部分を指摘しながらあえて2点にしようか、それとも不満を書き連ねてから4点をつけようか散々迷ったあげく・・・。そんな嫌味なことを考えてしまうのは、ひとえに是枝に対する過度の期待のせいであり、もう一度素直な気持ちに戻ってみれば・・・・ [review] | [投票(4)] |
★3 | 元禄忠臣蔵・後編(1942/日) | 室内シーンが多いためか、前編ほどの奔放な長回し移動は鳴りを潜め、物語は人の心に寄り添いはじめるが、周到に「劇的な描写」は除外されエモーショナルな感情が徹底排除される。そんななか、お艶(高峰三枝子)の逸話が突出するのは、溝口の女いじめの真骨頂。 | [投票] |
★3 | 元禄忠臣蔵・前編(1941/日) | 寄りは極力排除し、長回しと目いっぱいの移動で空間を意識させ映画に客観性を与えようとしているかのようだ。忠臣蔵にまとわりついた虚飾をはぎ取り、物語性を最小限まで排除して溝口が目指したのは、今風に言えば内蔵助の心理検証ドラマ? 賛否分かれるところ。 | [投票] |
★4 | 決闘高田の馬場(1937/日) | 阿波踊りかブレイクダンスを彷彿とさせるステップ。取り巻く数百の見物人。観客もその渦に飲み込まれる。まさに祭りの陶酔。映画的興奮を知り尽くしたマキノ正博と稀代のダンシングアクター坂東妻三郎の技と芸に娯楽の原点をみた。 | [投票(3)] |
★3 | 四十七人の刺客(1994/日) | 職人・市川監督のカッティング技で、語り尽くされた題材でもあきさせずに見せてくれる。でも、それだけ・・・ | [投票(1)] |
★3 | 忠臣蔵外伝四谷怪談(1994/日) | 後半のお岩(高岡早紀)のピュアな存在感と巫女的役割を考えれば、前半その心情をもっと丁寧に描く必要があった。それでこそ、浪士としての忠誠心と虚無感の間で揺れる伊右衛門(佐藤浩市)が引き立ち、ラストでの四十七士と二人との対峙が生きる。 | [投票(2)] |
★3 | サラリーマン忠臣蔵(1960/日) | 喜劇だと思っていたらみんな大真面目。カメラに意志を与えずフレームを意識させない、そして時間軸に逆らわず全てを時系列的に語る。これはまさに古き良き時代のハリウッド映画の手法。忠臣蔵という物語は、それだけで演じる男優達を凛々しく魅力的にする。 | [投票] |
★3 | 忠臣蔵(1958/日) | 壮大かつ豪華絢爛なセットと、きら星のスター陣に理屈は不要。長尺物語の要所を的確にまとめた脚本と、ツボを押さえた役者たちのケレンで心地よくお芝居をまとめる演出の妙がすべて。語るのではなく見せることで素材を活かすことに徹したオールスター映画の鏡。 | [投票] |
★3 | 忠臣蔵 花の巻・雪の巻(1962/日) | 国民的ルーチン物語を過不足なく手際よくまとめた八住利雄脚本と、4時間近くの長尺を一気に見せきってしまう稲垣浩の勘所を押えた手腕は見事。宝田明、平田明彦、水野久美の東宝怪獣トリオが髷と日本髪で一同に会するのが何だか微笑ましい。 | [投票(1)] |