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ALPACAさんのあらすじ: 更新順

★3偶然の旅行者(1988/米) 旅行者向けのライターであるメーコンは、息子の死から立ち直れないでいた。また、彼の妻も同じように息子の死を引きずっているのだが、彼のもとを去っていく。 メーコンは、息子の愛した犬との暮らしから、ある日、犬の調教師ミュリエルと出会う。ミュリエルもまた、息子と二人暮しだった。メーコンが自分の犬に調教を頼んだところから、ミュリエルとの交流が始まるのだが、また、メーコンの妻は二人の関係をもう一度やりなおそうと考える。そこで、メーコンは、自分でこれらのことを決断をしなければならなくなる。 [more][投票]
★5食神(1996/香港)周は「食神」の名を授かる天才料理人アル。。が、実はあの手この手で創った虚像だったアルねエ。そんな周のところへ、弟子入りを志願してきたトンや悪うい社長によって罠にはめらたネ。それは、仕方ないことアルよ。しかし、周は屋台の女、カレンと出会うネ。そこで、彼女を助けるうちに、真の料理人として目覚めるヨウ。おそいヨ。そして苦しい修行の旅に出た周は、宿命のトンとの対決することになるネ。まっ「香港お笑い系どっちの料理ショウアクション映画」みたいな。アルよ。[投票(6)]
★5ラルジャン(1983/スイス=仏)原題「ラルジャン」とは「金銭」の意味。 ある少年が使った偽札が、めぐりめぐって、主人公イヴォンに罪を着させられ、投獄される。服役生活の中で、子供の死と妻からの離縁を知らされる。平凡な妻子ある生活から偶然の悪意に翻弄されたイヴォンは牢から出たあと、衝動的な殺人を重ねていくことになり。。 原作はトルストイの「にせ利札」ではあるのだが、映画はその骨格を利用しながら、随所で物語を崩壊させブレッソンの「ラルジャン」として再構築している。 [more][投票(4)]
★4渦(2000/カナダ)私にはどうしてもこの物語は現代文学の中においても立派な一作と読めてしまう。という盲目ぶりなので、《G31》様のあらすじ以降の物語を。 不粋なネタバレで。映画を観た人も、物語としてよむとね。ね。こんなに面白い。はず。。 [more][投票(1)]
★4クリスチーネ・F(1981/独) クリスチーネ・ヴェラ・Fの手記「私たち、動物園駅の子供たち」の映画化。ベルリンに住むクリスチーナの母は愛人に夢中。妹は離婚した父親のところへ。そしてクリスチーネは、ボウイと、クラブ「サウンド」に入りびたる女の子。そう。彼女は13歳にして、売春婦で、麻薬中毒者だった。映画は物語的な手記よりも、意図的にドキュメント風として撮られ、ドラマを排したベルリンの子供たちを映しつづける。ボウィーの「ヒーローズ」が流れるところで、深夜の街を走り抜ける彼女達。そしてエンド・タイトルという流れは、この音楽がまさしくこの映画のためにあるようにはまる。この映画は、死んでしまった動物園駅の子供たちに捧げられている。[投票(2)]
★4愛のコリーダ(1976/日=仏)料亭に住み込みに来た阿部定と、その店の主人は、遊びで性交をするうちに、次第に惹かれあう。そして、駆け落ちまでする二人は、僅かに会わない時があるだけで狂おしくなり、待合に閉じこもったまま、激しさをまして愛し合う。 人が愛ゆえに「殺しましょう」やら「殺されましょう」までにいたる気持ちを、ひたすら性愛の描写を続けることで描く。性愛こそが純愛なのか。純愛が性愛なのか。誰もが知っているアノ描写では、恐さよりも、人の美しさを観ることができる。[投票(1)]
★4ボーイ・ミーツ・ガール(1983/仏)アレックス3部作の第一作。恋人を親友にとられたアレックスは、親友と争い、刺そうとするがおもいとどまる。自分史にこう記す。「最初の殺人未遂、83年5月25日。グロ・カユーの河岸にて。」同じような境遇のミレーユと出会い、彼女の行くパーティへ潜り込む。アレックスは、ミレーユに激しいデジャブをもち、恋がはじまる。パーティが終わっても話しつづける二人。アレックスの拭いきれない孤独感は、幻想を生むのだが、それらは一層増幅されてアレックスへ戻ることとなる。 [more][投票(1)]
★5汚れた血(1986/仏)20世紀末のパリ。愛が無いセックスで伝染する病が蔓延。ハレー彗星の異常接近で夜は歩けないくらい熱い。息苦しさを覚えるアレックスは奇病の特効薬強盗計画に荷担。この、フィルム・ノワール、メロドラマ、近未来SFの要素を放り込んだ、計算された色彩の街で、奇跡的な役者の演技を使った、ひたすらひたすらどこまでもどこまでも疾走してしまう青春映画。アレックスシリーズの二作目。[投票(1)]
★5ホテル・ニューハンプシャー(1984/米)アーヴィングの『ガープの世界』の中に描かれていた小説が独立して一遍の長編小説となった『ホテル・ニューハンプシャー』の映画化。 ホテル経営が夢の父と母。ゲイの長男。レイプされそうになった長女。姉に恋をしている次男。小人症の次女。難聴の三男。心臓病の祖父。犬。。という家族であるペリー一家。それに、熊、熊使い、熊のぬいぐるみを着た女、売春婦、テロリストのポルノ作家、ミス流産、らが静かな可笑しさと悲劇を幾つも繰り返して紡がれる物語。それら何もかもが、奇妙で素敵なお伽噺として包まれている映画。 [more][投票(2)]
★43−4X10月(1990/日)タイトルの読み方は、「3対4エックス10月」。野球で10月(ペナントレース終盤あたり)に最終回のサヨナラ勝ちのこと。 草野球チームの補欠選手雅樹小野昌彦こと柳ユーレイは、野球でもガソリンスタンドでも鈍く無表情な男だ。ガソリンスタンドでヤクザに喧嘩を売られ、それが組がガソリンスタンドを強請ることとなる。野球チームの監督で、スナックのマスター隆志井口薫仁ことガダルカナル・タカは、元組長の兄弟分だったが、逆に重傷を負う。そこから、拳銃→沖縄→やられる→雅樹ひとりで復讐。という物語はあるものの。全編を覆う静かな笑いと暴力。そしてなにより奇妙な間と構成で出来ている。[投票(5)]
★5ショート・カッツ(1993/米)R・カーヴァーの9の短編小説と一つの詩から、22人(だいたいね)の群像劇として、アルトマン風味で大胆にコラージュをした、カーヴァー原作というより、カーヴァー原案のもはやオリジナル映画。 舞台はカーヴァの南部、東部世界からアルトマンハリウッド的ロサンゼルスへ移し、原作には無い映画的な演じる者、見せる者らを作りだした。そして、単に短編を合わせたのではなく、複雑にそれらの人々と物語が絡み合う。まさに現代のアメリカ郊外に住まう人々の群像劇。冒頭で、害虫駆除のために農薬を散布するヘリがロスを飛び回る。このヘリの旋回で示すものは [more][投票(2)]
★3プ(1995/日)8mm作家山崎幹夫の数少ない35mm劇場作品。 少数民族プ族の里に世界放浪をしていた男が帰ってくる。村はレジャーランド開発の必要があるのだが、プ族はすでにコトバも歌も踊りも忘れてしまっているので、創作民族芸能の練習に励む日々。一方、村の少女緒川たまきは、古代の魔法を使っていて。というファンタジーだったはず。[投票]
★5セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974/仏)公園のベンチで魔術の本を読む図書館員のジュリー。そしてその目の前を通り過ぎていくセリーヌ。サングラスとマフラーを落としたセリーヌとそれを渡そうとするジュリーは、追いかけっこをするようにつかまらない。―セリーヌは寄席小屋に出演している職業的女魔術師であった。という二人の共同生活から始まる映画は魔法のキャンディを口にすることで、二人が作った世界への扉を開ける。 [more][投票(2)]
★4シャッフル(1981/日)大友克洋の原作を忠実に映画化。なのかもしれないけど。これカッコいい!主人公が目覚めるアパート。その短いカット。カット。映像のハードボイルド。そして映画のほとんどが原作どおり走りつづける。この部分がモノクロ。そして、回想シーンがカラーとなって、彼のモロモロの事情が解説されるのだけど。それはよし。ただただ、ひたすら走るモノクロ。この漫画を映画にしようという、昔の石井聰亙は、すごい。登場人物をひたすら走らせる。これだけで映画になるんですよ。石井さん![投票(1)]
★5赤いハンカチ(1964/日)石原裕次郎の刑事は二谷英明の同僚とともに犯人を追っている途中、参考人を射殺してしまう。これを機に刑事を辞め、放浪の旅に出るよ裕次郎。四年後、裕次郎は、二谷英明が射殺した娘浅丘ルリ子と結婚し実業家として成功していることを知り、すべて彼の陰謀だったのではないかと思う。人生を狂わされた裕次郎が対面し、晒すことができた陰謀もまた、裕次郎の背中の孤独を癒すことはできないのか。裕次郎が歌う歌謡曲「赤いハンカチ」に合わせて横浜を舞台に作られた「日活ムード歌謡アクション映画」という不幸なラベルがつくが。日本のハードボイルドを肉体と精神で描写できた唯一の映画。[投票]
★4カンダハール(2001/イラン=仏)アフガニスタンからカナダへ亡命した女性ジャーナリスト、ナファスニルファー・パズィラはある日、祖国に残してきた妹から、日蝕の前に、「命を絶つ」という手紙を受け取る。妹は地雷によって脚を失い、そのため亡命を諦め、アフガニスタンに残っていた。タリバンによる内戦が続く母国を捨てたナファスだったが、カンダハールの街に住む妹を救うことを決意した。日蝕まであと3日、妹にふたたび生きる希望を与えるためにカンダハールへ向うが。。。ニルファー・パズィラ本人の物語ともいえるが、ドキュメンタリー映画ではなく、これこそ、美しいイラン映画である。[投票]
★5泳ぐひと(1968/米)原作は郊外小説家としてアメリカでは有名なチーバーの短編小説。この映画が大好きなのだけど、ビデオやTV放映などで見直すことが難しいようなので、あえて<ユージさん>のあらすじにこの映画の肝心なラストを書くという、蛇足きわまりない宣伝をしてみます。書かせて!そして、気にしない人だけ読んで!そして、運がよければ。観ろ! [more][投票(1)]
★5天使の涙(1995/香港)殺し屋と、その仕事のエージェントをする女は、155週間会わないまま仕事を続けていた。女は会ったことがない殺し屋を想い続ける。期限切れのパイン缶を食べたせいで話ができなくなった青年は、深夜の店に無断で入っては物を売りつける。青年は失恋したばかりの女と知り合い初めての恋をする。殺し屋はかつて会ったのだが、記憶に残っていない金髪の女に出会う。。五人のそれぞれの想いは、香港の雑踏で微妙な捻りをしたまま、物語は進む。そして、155週間たったところで、殺し屋とエージェントが出会い、言葉を交わした。。五人の天使達は、「永遠」を、あるいは「一瞬」を捉えることができたのだろうか。『恋する惑星』第三話?[投票(3)]
★5地獄の黙示録(1979/米)<Kinop>さんのオリジナル版あらすじに補完する<特別完全版のあらすじ> 追加された主なシーンは、フランス殖民のエピソード、プレイメイトとのエピソード、カーツ大佐の場面、川くだりのボートの場面。語られる戦争。死とエロスによる戦争の意味。王国。川下りの意味。時代がこの映画を戦争映画として再登場させたのか。まったく違う映画のような印象を与えるこの特別完全版においても、はたして、これらの追加場面、編集直した物語は必要だったのだろうか!と考えながら観させられること必至。まずはトイレに行きましょうね。[投票(2)]
★5ロスト・ハイウェイ(1997/米)人気ジャズ・ミュージシャンのフレッドは、妻レネエの浮気を疑っていて、夫婦仲がぎくしゃくしていた。ある日、彼らのもとへ一本のビデオテープが届けられた。差出人は不明。それは彼らの家の外観を写したものだったが、次にきたテープには、ベッドに寝ている二人が写っていた。だれかが侵入したに違いない。だが、いつ、どうやって? そして新たなテープには、レネエの切り刻まれた死体と、血を浴びて顔を歪めたフレッドの姿が。解けない謎が、いくつも、いくつも、どこまでも、どもまでも、いつまでも、いつまでも。。やめないで。。[投票(2)]