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ALPACAさんのあらすじ: 更新順

★5さらば箱舟(1982/日)架空の村“百年村”を舞台に、いとこ同士が結婚すると豚のシッポの生えた子供が産まれるというタブーを犯して一緒になった山崎努小川真由美の運命を縦糸に、村落共同体が近代化へと脱皮していく過程を横糸にして織り成された、約一世紀にわたる一家の興亡を描く一大叙事詩。ロケ地の沖縄で描かれた寺山映像詩の到達点であり遺言である。G・マルケス「百年の孤独」の映画化として完成するも、マルケスに頑なに断られた作品だが。寺山からみたマルケスとの共通項も、マルケスとしては受け入れられなかったのだろう。が、(コメントへつづく)[投票(1)]
★3初恋・地獄篇(1968/日)救護院に入ったシュンは、彫金師に引き取られ、そこで成長する。映画はシュンの過去と現在を交互に描きながら、少年と少女の愛とか性とかを、現実と深層心理を、インタビュー、隠し撮りなど、数々の手法を用いて幻想的にかつリアルに、そして羽仁進監督としては多層的に描いた作品であり、寺山修司的ボーイミーツ映画。[投票]
★4書を捨てよ町へ出よう(1971/日)寺山修司劇場用の35mm映画第一作。天井桟敷で公演された舞台をもコラージュして、フィルムに描かれているのは、まさしく彼が最初から最後まで拘った”自我”か。ここでも、書ではなく運動こそ基本であるかのように走って考える若者。人力飛行機で飛ぶことを夢見る少年。現実と虚構の表裏と混在さ。今も寺山の意志を継ぐJ・A・シーザーをはじめとする音楽もこの映画を表現している。[投票]
★5ノーマ・レイ(1979/米)1978年のアメリカ南部の街。そこでは先祖代々多くの人間が勤める紡績工場がある。そこで働くノーマ・レイ(サリー・フィールド)は、労働組合を作るためにやって来た男の優しさに触れることにより、組合活動に入り込んでいく。その彼女は、工場の経営者だけでなく、家族や同僚からまでも疎まれる。と、アメリカの好きな正義の運動を正面から描いた映画。が、これはサリー・フィールドという名女優誕生の瞬間を目撃することができる映画。[投票]
★5ハイロー・カントリー(1998/米)第二次大戦後のニューメキシコ。牧場「ハイロー・カントリー」を舞台に、戦争を狭間に変わり行く男たちと、女たちとの憧憬、愛情、憎悪。変わりゆく時代と人、変える事が出来ない人。そして、時代が喪わしてゆくものたち。絡み合った人々と時代の流れの行き着く先は! 企画ペキンパ、製作スコセッシが再現させた失われた者たちへの哀歌。アメリカ南部映画に外れなし![投票]
★5Dr.Tと女たち(2000/独=米)リチャード・ギア以外考えられないという彼のキャラクターそのもののような産婦人科医師が、病院に集まる、看護婦、患者、恋人、義理の妹家族、妻、子供、その恋人らに、自ら求めつつ、巻き込まざるをえなくなる運命を描く。男と女のコメディというより、やはりアルトマン流のアメリカ文明の批判となっている。。とかいうより、ただの「人間模様」というだけでいいのかも。[投票(1)]
★5モスキート・コースト(1986/米)発明家のアリー(ハリソン・フォード)は、冷蔵装置を発明するが文明社会アメリカでは相手にされず、家族とともに中米のジャングル”モスキート・コースト”に移住する。そこで、巨大な氷製造装置を完成させて新しい生活が始まる。 アリーは「神は不完全なものを作った。人間がそれを補わなければならない。」という無神論者でかつ独裁者。 そして、彼と家族の顛末は!というP・セロー原作にP・シュレイダーという癖者らが、描く奇妙な家族物語![投票(1)]
★5ラスト・ショー(1971/米)1950年代のアメリカ、テキサスの田舎町。人々は唯一の映画館ロイヤルに集まる。高校卒業前のサニーとデューンの恋。同じ町の人々の恋やら想いやら夢がアメリカ南部的に描かれ、そして、映画館のオーナーの死。朝鮮戦争。そして、デュアンが町に戻ると、映画館ではまさしくラスト・ショウが。という愛する彼的映画のための映画。[投票]
★5仁義の墓場(1975/日)渡哲也の力夫は、親分、弟分、警察、やくざ、女、その自分と関係のあるすべてを敵も味方もなく壊しつづけて進んでいく。情婦多岐川由美の出会いと死。闘争とその挫折。自分の生と死。そこにはあまりに純粋な動物の本能が描かれている。そして、これは実在した人間の記録映画なのだ。[投票]
★3インデペンデンス・デイ(1996/米)ハンサムなワスプアメリカ大統領ビル・プルマンが、地球の危機宇宙人と闘うことに。何故か黒人お笑いパイロットと濃いいユダヤ人エンジニアに地球の将来を預け、コンピュータウイルスと核というアメリカ最大の武器を持って闘う。20世紀フォックスが巨額の無駄使いをして製作したB級お笑い映画。しかし、数々のオブジェクトを数々の暗喩として現代の文明論として捕らえられないことも無い。いや、それはもう勝手に。。[投票(6)]
★5マリア・ブラウンの結婚(1979/独) 結婚して一日で出征し、終戦後も帰らぬ夫へルマンを思いながら、マリアは占領軍のバーで働くようになる。そしてそこで出会った黒人兵ビルと愛し合うようになる。戦時中と戦後のドイツが見事に描写される。当時のニュージャーマンシネマの中でも等身大の人間とドイツを描いた。という意味でこれが一番。もっと長生きして欲しかったよ。ファスビンダー様。[投票(2)]
★5続 夕陽のガンマン 地獄の決斗(1966/伊)原題は「いい奴、悪い奴、醜い奴」なのだけど。いい奴って、誰だったのか。いや、三人ともいい奴ともいえるが。賞金稼ぎのジョーイーストウッドが、20万ドルを盗んで死んだ男に関わる。そして彼をとりまく軍隊、賞金稼ぎ、賞金首の男。男たちの欲望が、友情と裏切りの狭間で死闘を繰り広げ。果たして20万ドルは本当にあるのか?という西部劇の王道のような話に。セルジオ・レオーネ、エンニオ・モリコーネにイーストウッドという黄金の三人が組んだ最後の作品が、こんなに癖のある映画になってしまうとは![投票(3)]