コメンテータ
ランキング
HELP

[あらすじ] ともだち(1974/日)

ここは川崎。京浜工業地帯の一角にある小学校。6年の新太(しんた:阿部仁志)は家が弁当屋(父:牟田悌三、母:谷口香、姉:原田美枝子)で、勉強はからっきしだがサッカーが大好きな少年だ。ある日放課後の校庭掃除を仲間たちと遊びながらやっていると、同じクラスの良子(よしこ:鈴木典子)が1人下校するのを目にする。「待てよ!お前、体育はサボるし掃除もしない。ずるいぞ」と責め立てた。皆が集まって来て、担任戸山先生(地井武男)も来る。「先生が掃除当番から外した。先生が悪かった。」皆は納得し、散り々に。残った新太に先生が言う「彼女は気管支喘息(ぜんそく)で体操はダメ、ホコリの出る掃除も良くないんだ」(続きます)
KEI

・・・良子は両親(父:高原駿雄、母:石井聖孝)と弟と岩手から出て来て、最初は元気にやっていたが、空気汚染の為か喘息にかかったのだ。数日して、席替えがあった。新太は良子の隣になった。下校時、先生に文句を言う新太、「あいつ病気だろ。顔色悪いし。席を変えてくれよ」。

「彼女は前はもっと明るかったんだ。皆が避けるから今は1人ぼっちになっている。お前を男と見込んで頼む。彼女を明るい方向へ導いてやってくれ。」 新太は悩んだ末、サッカーのゴールキーパーに彼女を引っ張り込んで、無理やり仲間に入れる。そして帰る道すがら、いろいろ話をした。

良子―始めは女生徒たちと仲良くして、お誕生日会に誘われたりしていたの。でも・・・自分の誕生日会には誰も来てくれなかった。呼びに行くと皆は留守で、金持ちの子の家に集まって遊んでいた―。それを聞いた新太は「俺んちへ来いよ」という。

家で母親に頼んでみると、意外な返事が返って来た、「1日くらいならいいけどさ。何回も来るようになって、ウチで倒れられてもねぇ。それにウチは食べ物屋だし、ゴホンゴホンやられて、変な噂でも立ったら―」と言われたのだ・・・。 86分。

‘75ベオグラード国際児童映画祭、グランプリ(ユニセフ大賞)受賞。

日本映画ペンクラブ、中央児童福祉福祉審議会他多数推薦。

文部省選定。キネマ旬報24位。

(評価:★4)

投票

このあらすじを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のあらすじに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。