[あらすじ] 八月はエロスの匂い(1972/日)
デパートの貴金属売り場に勤める圭子(川村真樹)にひとりの少年が走り寄って来る。少年はレジの金を鷲掴みにし、手にしたハサミで圭子に傷を負わして逃走した。少年は特徴のある「斜視」だった。ある日、遊園地で少年を発見するも逃げられるが、圭子の心に少年の顔が焼きつく。少年は「シラミ」と呼ばれていた。そして恋人と車で帰省中に、またしても不良少年グループの中にいる「シラミ」を見つけ、彼等の後を尾行していく。無軌道な青春を謳歌する仲間たちの中でひとり疎外される「シラミ」。それを見つめる圭子。夏の浜辺が夜に変わる頃、圭子は「シラミ」を浜辺に誘い出した・・<日活/73分/カラーワイド>
日活がロマンポルノ路線へ転向する直前の前作『八月の濡れた砂』(1971年)に熱狂する若い観客たちを見て、映画館主たちは嘆いたという。
「この観客たちが、もう半年、早く映画館に足を運んでくれていれば・・・」
しかし日活は既定の方針どおりにロマンポルノへと路線を変更する。絶望が映画界を覆う中、藤田敏八がロマンポルノ路線の中で初めてメガホンを取ったのが本作である。
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