[あらすじ] 殺しの烙印(1967/日)
飯の炊ける匂いが好きな、日本でナンバー3の殺し屋・五郎(宍戸錠)が謎めいた女(真理アンヌ)に殺しを依頼される。しかし彼はその仕事を失敗してしまい、このために組織から抹殺されかけるハメになる。崖っぷちに立たされた五郎は単身組織に立ち向かうのだが…。[91分/モノクロ/シネマスコープ]
本作の鈴木清順監督のシュールで突飛な演出が時の日活社長・堀久作の逆鱗に触れ、「訳の分からない映画を作る監督は要らない」という理由(実際は作品が当たらず赤字が続く会社の状況に対する、堀社長の八つ当たりであったらしい)で、清順監督は翌68年日活を解雇された。これに対し監督は逆に日活を告訴、ファンも「清順共闘」なる組織を作って抗議した。
71年になり、最終的にほぼ監督側に有利な条件で和解が成立したものの、結局その後、77年の『悲愁物語』まで清順は作品を撮る機会に恵まれなかった。この一件の影響で、大学の上映会などで清順作品のプリント貸し出しの希望があっても、日活側は貸し出しを拒否し続けた。
また本作にはヌードシーンがふんだんに登場するが、映倫のチェックを免れるため、公開当時のプリントでは画面が黒い塗りつぶしだらけだったという。
ちなみに脚本の具流八郎とは、美術の木村威夫、助監督の大和屋竺・曽根中生・田中陽造・岡田裕・山口清一郎・榛名泰明、そして清順の共同ペンネームである。
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