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[あらすじ] 戦艦ポチョムキン(1925/露)

帝政ロシア末期、戦艦ポチョムキン号の船上では、乗組員たちが食事の悪さに不満を募らせていた。やがて食事を拒否した水兵を士官たちが処刑しようとするに及んで、ついに水兵たちは反乱を起こして戦艦を乗っ取る。この時犠牲になった水兵の遺体がオデッサの街に安置されたのをきっかけに、ロシアの圧政に対する革命の気運は街全体にも拡がってゆくが…。[74分/モノクロ/スタンダード]
Yasu

1905年、ロシア(現・ウクライナ)の黒海に面する港町・オデッサで実際に起こった「戦艦ポチョムキン号反乱事件」を描いた作品。

「モンタージュ理論」(※注)のさきがけとして映画史上に残る作品であり、有名な「オデッサの階段」シーンは、後にいくつもの映画でパロディに使われている。ちなみに監督は、このシーンを2日間で撮り上げたという。

本来は『1905年』という題で、ポチョムキン号事件の他、この年に起こった重大事件(日露戦争、血の日曜日事件など)を全てカバーしたものになる予定だったが、先行して製作された本作が大成功を収めたため、他の企画は立ち消えになってしまった。

1926年にドイツへ輸出された時、本作の共産主義プロパガンダの内容のため、検閲でネガが40カット削除され、のち1950年に本国で新版が作られた際には、国内の政治的な理由でさらに73カットが削除されたという。完全に復元されたのは1976年になってからのことである。

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※「モンタージュ理論」の分かりやすい例を一つ。

例えば、舌を出してハアハアいっている犬のショットがあるとする。これだけなら単に「舌を出してハアハアいっている犬」の映像でしかないが、その直前に「地面に置かれた空っぽの皿」のショットを挿入すると、見ているほうは「この犬は食事がもらえなくて腹ぺこなのだな」と思う(思わされる)ことになる。

あるいは、照りつける太陽のショットが前に来れば「暑くてハアハアいっているのだろう」ということになるわけだ。すなわち、モンタージュ理論とは、ショットの前後関係のつながりによって、そのショットにある特定の意味を持たせることができるようになる、というものである。

この理論は、当時の映画界にとっては革命的だったが、その後はあまり顧みられていない。

(評価:★4)

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このあらすじを気に入った人達 (3 人)KEI marina ルッコラ

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