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tredairさんのあらすじ: 更新順

★3ディープ・インパクト(1998/米)14歳のリオ・ビーダマンは意中のサラと一緒に天体観測をしていて、彗星らしきものを発見する。報告を受けた天文学者ウルフ博士がその軌道を調べると、それは地球に向かって接近しており、しかも滅亡させるほどの巨大なものであるらしい…。 リオ&サラをはじめ、大統領やテレビキャスターのジェニーとその家族、宇宙飛行士たちなどが織りなす、運命の日を前にしての様々な人間ドラマ。同時期に公開された『アルマゲドン』と何かと比較されがちな121分。*こちらはブルース・ウィリスが出演していない方です。[投票(1)]
★5if もしも…(1969/英)イギリスの、とある伝統的な全寮制私立校。 校則が厳しく、指導官や監督生がかなり幅をきかせている。そのような環境の中で不満を募らせる反逆分子のミック・トラビス。親友のジョニー・ナイトリー&ウォーレスとたむろする部屋の壁には多くの戦争写真が飾られ、彼らはそこでこっそり酒を飲んでは喫煙する…。『八月の鯨』のリンゼイ・アンダーソンがイギリス時代?に撮った、『時計じかけのオレンジ』で有名なマルコム・マクダウェル主演の青春映画、112分。カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞。[投票(1)]
★2ある日どこかで(1980/米)脚本家デビューを飾ったその日、見知らぬ老女から意味ありげな 「帰ってきて」という言葉とともに時計を渡された主人公リチャード・コリアー。その8年後、彼はたまたま訪れたホテルで見た古い肖像画の女優、エリーズ・マッケナに恋をする。彼女の人生をたどるうちに、その肖像画は以前会った老女の若き日の姿であることを知るリチャード。彼は「時の流れを越えて」というタイムトラベルについての本を著したジャック・フィニー教授を訪ね、その教えに従いタイムトラベルに挑む…。宿命的な恋を描いた103分の切ないファンタジー。この映画の舞台となったホテルには映画を記念した碑もあるそうで、米国を中心に「ある日どこかで」ファンのための団体もあるとのこと。[投票(5)]
★5自由の幻想(1974/仏)1808年、トレド。フランス軍に占領されたスペイン人が「自由よくたばれ!」と叫んでいるところから映画は始まる…。と書くと、何やら重い史劇か何かかと思われそうだが、実はこれは二人の家政婦が公園のベンチで読む物語の一場面である。…となると、今度はこの二人が主人公なのかと思われそうだが、これがまた関係なく、同じ公園内にいる他の少女に視点が移ってゆく…。を104分間みっちり繰り返す、かなりシュールでブラックな連想ゲームとショートギャグ(と私は思っている)の数々。とは言えブニュエル翁なので、一筋縄ではいきません。彼いわく「いつも私たちがまさに目前に持っているものを見ることを怠る軽薄さなのだ。」[投票(2)]
★4嵐が丘(1953/メキシコ)エミリ・ブロンテによる怒濤の恋愛小説「嵐が丘」を、名前から舞台からラテン色に染めあげ(ヒースクリフとキャサリンはアレハンドロとカタリナに、ヒースの丘はメキシコの砂漠に、といった基本事項はもちろん、細部に渡るラテン風味にもご注目!)、かつ、登場人物の暴力的なほどの愛や憎しみ、葛藤をさらに増強させた86分。「すべてを破壊させる狂気の愛」を撮りたかったブニュエルにとって、ウィリアム・ワイラー版はどうもお気に召さなかったらしい…。自分のものを撮り終えた数年後に鑑賞し、「私の映画の方が小説の精神という観点からすれば、ずっと出来がよいと思う。」と豪語している。[投票(1)]
★4ナサリン(1958/メキシコ)メキシコのスラム街。そこで暮らしてこそ真の信仰を得られると信じる神父ナサリンは、誰でも出入り自由なアパートに住み、いつも大勢の人々に囲まれている…、と始まると何やら心温まる話のようだが、これはそんなに甘い話ではない。匿ってほしいとやって来た殺人犯のアンダラを部屋に通したことで彼はトラブルに巻き込まれ、その後は彼女と、途中から加わるもう一人の女ベアトリスと一緒に、受難続きの巡礼の旅をすることになるのだ…。主人公が神父ということもあり宗教的な見解で語られることが多いが、ブニュエル本人は「この映画はカトリック的でも反カトリック的でもない。」と述べている。原作は、『哀しみのトリスターナ』と同じくベニト=ペレス・ガルドスで、ブニュエルは亡命中に彼の作品にはまったとのこと。94分。[投票]
★5アンダルシアの犬(1928/仏)くわえ煙草のひとりの男(ルイス・ブニュエル)が剃刀を研ぐ場面からはじまる、悪夢のようなイメージ連鎖の数々。シュールで不可思議な世界を堪能する魅惑の17分、モノクロ。ブニュエルとダリが一緒にクリスマスを過ごしていた時に、ダリが「昨夜、掌をうようよしている蟻の夢を見たんだ。」と語り、ブニュエルが「何だって? 私は誰かの眼球を切った夢を見たんだ。」と応えたことから企画が始まったとのこと。何の討論もなく仲良く6日間で書きあげたというシナリオは「頭に浮かぶ第一番目のイメージを拾いあげ、反対に、文明や教育から連想されるものすべてを機械的に排除しつつ完成されたもの。」であるらしい。[投票(9)]
★4欲望のあいまいな対象(1977/仏=スペイン)「コンチータという名の女」に夢中になり、さんざんふりまわされる老紳士、ワチウ。金品をプレゼントしたり家族に援助したり家を買い与えたりととにかく尽くし、国境をも越えて彼女を追いかける。けれども、マチウの懸命の努力にも関わらず、「コンチータという名の女」は彼をさんざん挑発しつつも最終的には彼を徹底的に拒絶し続ける…。ブニュエル曰わく「欲望のあいまいな対象とは女性でも性でも精神でもなく、彼の欲求不満である。それが彼の欲望をより刺激するのだ。」この映画は(ブニュエルによると徹底的に計算しつくしたらしい)配役の妙味に最大のおもしろさがあるので、よーく注意して見てください。104分。[投票(6)]
★5銀河(1968/仏=伊)サンチァゴ・デ・コンポステラへの巡礼の道をたどる二人の男、ピエールとジャン。二人のロードムービー(と言ってしまってよいのかどうか少々迷うところだが…、捨聖さんのreviewをご参照ください)を主軸に、様々なキリスト教的エピソードが次々と繰り出される。それらのエピソードは異端派のものが中心だが、例えば「持っていないものは何も与えられないだろう。持っているものは、増やされるだろう。」といった有名な福音書のコトバでさえも、ブニュエルにかかるとかなり高度なギャグとなってしまう…。カソリック圏に生まれ育ったブニュエルの、とんでもないパンク魂が炸裂する102分。[投票(4)]
★4ビリディアナ(1961/スペイン)修道院で暮らしていた若く敬虔なビリディアナは、修道女誓願式を目前に控えたある日、経済的援助を受けている伯父の屋敷に呼び出される。疎遠にしている伯父に会うのは気が引けるものの田舎の領地に向かったビリディアナは、その美しさゆえに彼に見初められてしまい…。どんな目にあってもあくまで信仰の道を歩もうとするビリディアナと、そんな彼女の思いをあざ笑うかのようなかなりブラックなエピソードの数々。ブニュエルに言わせれば「ビリディアナはスカートを履いたドン・キホーテなのだ。」であるらしい93分。[投票]
★4昼顔(1966/仏)青年医師であるやさしい夫を愛してはいるが肉体的なヨロコビにおいては満足していない妻、セヴェリエーヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)。しばしば性的妄想に耽っていた彼女は、ある日、女友だちから高級売春宿の存在を教えられる。やがてセヴェリエーヌは「昼顔」という名でそこで働きはじめ(もちろん夫にはナイショでーす)、その上品で貞淑な美貌のため、たちまち人気者となっていくが…。ブニュエルがドヌーヴとコンビを組んだ第1作、100分。最初、ブニュエルを理解できなかったドヌーヴは「何故こんなことをしなければならないのか分からない。」とスタッフに漏らしていたそうで、「ブニュエルが命じたとおりに振る舞うことです。」と説き伏せられたとのこと…。[投票(5)]
★4エル(1952/メキシコ)敬虔なカトリック教徒で一見とても紳士的、40過ぎても女を知らない大金持ちのフランシスコ・ガルバン。彼はある日、素晴らしい足を持つグロリア(ちなみに、婚約者も持ってます)に一目ぼれし…。「元祖ストーカーもの」と言うべきか「ドメスティックヴァイオレンスもの」と言うべきか。嫉妬心や独占欲が強いあまり、最愛の女性に対する疑念に取り憑かれ妄想に苛まれる、寂しくおかしいパラノイアの物語。92分。ブニュエルにとっては「たぶん、どの映画よりも自分を表現している。」そうで、「彼は自分の精神と原則に忠実な男だ。」とも語っている。[投票(2)]
★5忘れられた人々(1950/メキシコ)メキシコシティのスラム街を舞台とした、愛に飢えた貧しい少年たちの救いようのない物語。「現実に忠実な映画」を撮りたかったブニュエルは、すでに撮影時から「それを良しとしないメキシコ人スタッフ」ともめたらしく、当地での公開後にはマスコミからもずいぶん叩かれたらしい。「お前は、33条(好ましくない外国人を国外追放する条項)適用だ。メキシコを侮辱しに来たガチュウピン(スペイン本国生まれのスパニッシュに対する蔑称)め!」とまで言われ、その波はメキシコだけでは留まらなかったとのこと。が、最終的にはカンヌ映画祭最優秀監督賞と国際批評家賞を得て国際舞台への復帰を果たす、記念碑的作品となる。現在においても強烈な、負け犬たちの81分。[投票(1)]
★5皆殺しの天使(1962/メキシコ)エンリケ・ノビレと妻のルシアは、オペラ帰りの名士たち約20名を自宅の晩餐会へと招く。が、まるで何か悪い予兆でもあったかのように、彼らが屋敷に到着する頃には、執事のフリオを除くすべての使用人は逃げ出してしまっている…。それでも和やかに歓談し食事をとる一同。ところがその後、なぜか誰ひとり客間から出られなくなってしまい、また、外からも誰ひとり屋敷に入れなくなってしまう…。極限状態におかれた客たちの悲しくもありおかしくもある醜態や、外で大騒ぎする人々の様子をたのしむ不条理型パニックムービー。95分。「皆殺しの天使」というタイトルは聖書の黙示録に出てくるもので、もともとは友人が違う作品に使おうとしていたものをブニュエルが先にパクったそう。とは言え、きちんと使用許可を求める手紙を書き「聖書の言葉に使用権も何もあるかね。」という返事をもらったそうなのでどうぞご安心ください。[投票(3)]
★5小間使の日記(1963/仏=伊)フランスの片田舎に屋敷を持つブルジョワ一家。パリからやって来た女中のセレスティーヌ(ジャンヌ・モロー)は、この家のモンテイユ老人のお世話係だ。さっそく老人に気にいられたセレスティーヌは、足フェチの彼に頼まれお気に入りの靴を履いてみせてあげるが…。というのはほんのさわりで、見どころはなんと言っても彼女をめぐるアヤシイ人々。また、中盤で生じるある殺人事件にしたがい物語がふくらんでいくので、ブニュエルの作品にしては起承転結がはっきりしている。これ以降コンビを組むことになる脚本家ジャン・クロード・カリエールとの初共同作品でもあるので、(裏読みさえしなければ)ブニュエル入門編としてはお薦めの1本。かも。ジャンヌ・モロー主演の98分。[投票]
★2長く熱い夜(1958/米)ある日、オールドミス(とは言ってもまだ20代前半…。)である姉(ジョアン・ウッドワード)と、そのできの悪い弟(アンソニー・ブランシオーサ)の脳天気な妻(リー・レミック)は「放火魔」という異名を持つベン・クイック(ポール・ニューマン)を車で拾う。彼は放火犯として他の村から追われてきた身なのだが、彼女たちの威圧感たっぷりの父親(オーソン・ウェルズ)はすっかり彼を気に入ってしまい…。 ポール・ニューマンはこの作品でカンヌ映画祭男優賞を受賞。また、現在の妻であるジョアン・ウッドワードとの初共演作でもあるらしい117分。[投票]
★4I love ペッカー(1998/米)ペッカーは、ママにもらった安物のカメラで、やはり親友が万引きしてくれたフィルムを使い、地元ボルチモアの愛すべき(自覚はないようだがかなり変な)人々の写真を撮ることに夢中。家族とも仲よしだし恋人の仕事ジャンキー、シェリーともラヴラヴだし、ご機嫌な毎日だ。ところがある日、バイト先の店を使ってその写真を展示したところ、ニューヨークのアートディーラーの目に留まり一躍アート界の新鋭?へと祭りあげられてしまう…。ジョン・ウォーターズの半自伝とも言われる(…って、これが自伝だったらちょっとアレだよな、な)87分。舞台となるボルチモアは監督の生まれ故郷で、彼の熱狂的なファンのあいだではニューヨークよりもありがたがられている。なんてね。[投票(2)]
★3宋家の三姉妹(1997/日=香港)実話をもとにした中国の有名な三姉妹の物語。第二次世界大戦前、クリスチャンでもあるリベラルな両親に育てられた宋家の三姉妹は、アメリカ留学から帰国し、それぞれ全く違う個性を持つ相手と結婚する。 長女(ミシェール・ヨー)は財閥の御曹司と結婚し、さらなる大財閥を築いてゆく。次女(マギー・チャン)は革命家の孫文と結婚し、中国統一の象徴的存在になってゆく。そして三女(ヴィヴィアン・ウー)は、粗野ではあるが才能ある軍人・蒋介石(後の台湾総統)と結婚し、やがて歴史に名を残す立場へとなってゆく…。香港返還の1997年に制作された145分。[投票]
★3五人少女天国行(1991/中国=香港)因習にがんじがらめになった農村部に暮らす仲良し少女5人組が「嫁入り前に首を吊れば白い鳥になって"少女の花園"へ行き幸せになれる。」という口寄せの巫女の言葉から集団自殺を決意する。その集団自殺に行きつくまでの5人それぞれの物語をオムニバス風につづった作品で、美少女が次々と登場しては悲惨な現実に直面していく…。漢字が並んでいるのでうっかりだまされそうになるが、実はコレは邦題で原題ではないという98分。[投票(1)]
★2途方に暮れる三人の夜(1987/米)恋人同士のアリーシャとクレイグ。そして、ふたりの親友でゲイのデヴィッド。ザラザラした夜のモノクロ画面で、二人の男と一人の女の互いに相手をかばい合うかのような三角関係が展開してゆく…。自らもゲイであることを公言する、グレッグ・アラキの(自主制作臭バリバリな)第1作。92分。[投票]