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tredairさんの人気あらすじ: 更新順(3/3)

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★5ラスト・オブ・イングランド(1987/英)あらすじも何も監督自らが「ストーリーはありません。ちょっとしたラヴストーリーはありますが。セリフもない。1920年代の後半に誰かが無声映画にこれを持ち込んで、以来、映画は拘束されるようになってしまった。」と語る物語のない(けれど饒舌な詩を内包した)映画。すでにAIDSにおかされていた監督自身の現在の姿と、彼の祖父母が家庭用ビデオで撮影したという20年代末の中流家庭の様子、ロンドン郊外等の廃墟やそこをさまよう青年、そして、ちっともハッピーじゃない近未来の暴力的イメージ。サイモン・ターナーの音楽とともに様々な美が押し寄せ通り過ぎてゆく、めくるめく87分。この象徴的なタイトルは「ヴィクトリアン・バリューズ」から「ザ・デッド・シー」、「G.B.H(内容に問題あり、という意味らしい)」と変遷した結果、決定したものとのこと。ALPACA[投票(1)]
★5アタラント号(1934/仏)セーヌをひたすら上り下りするだけの船、艀(はしけ)。若き船長であるジャンは村娘のジュリエットと結婚したばかり。ラヴラヴなふたりの新婚生活は順調なように思えたが、やがてジュリエットは艀での単調な生活に飽きだし…。短編も含みたった4本の作品を残し、29才で夭逝したジャン・ヴィゴ。彼の遺作にして代表作でもあるこの映画は、(その前作がアナーキー過ぎると公開禁止を受けたことなどから)配給会社により初めは24分も短縮され、タイトルも当時のヒット曲「流れゆく艀」に変更されるという憂き目にあう。が、1990年、イギリスでひょっこり元のフィルムが見つかったことにより、その年のカンヌ映画祭でみごとに復元公開。絶賛される。公開までのいきさつ付き、101分。ルッコラ, muffler&silencer[消音装置], いくけん[投票(3)]
★4黄金時代(1930/仏)自由の幻想』同様に、場面ごとにある「ちょっとしたもの」が次の場面につながる連想形式。つまり、大きな流れとなる話などありゃしない、(それを含めて)ブニュエル風味満載のモノクロ60分。 [more]まご[投票(1)]
★3マグダレーナ 「きよしこの夜」誕生秘話(1989/独)20数年に及ぶナポレオン戦争の結果、すっかり荒みきってしまった小さな村。新たに着任したばかりの若き神父モアは、裏で結託する修道院長や村の権力者の妨害にも負けず、愛と信念で布教に励む。そして、その過程で娼婦に身を堕としてはいても純粋無垢なマグダレーナと知り合い、互いに恋におちる…。イエスによって悔い改め聖女となった娼婦「マグダラのマリア」をモチーフとした89分の純愛物語。話の横糸として、「きよしこの夜」の歌が誕生するまでのエピソードが実話をベースに描かれている。ちなみにこの映画が公開された頃のナスターシャ・キンスキーは、まだ「ナスキン」ではなく「ナタキン」と呼ばれていた…。<いつから呼び方が変わったのだろう、とたまに悩む。町田[投票(1)]
★5ヘアスプレー(1987/米)1962年のボルチモアを舞台とした、オールディーズがガンガン流れる(ちょっとだけ下品な)ミュージカル。『ピンク・フラミンゴ』で大人気!みんなのアイドル、ディヴァイン様が出演した最期の映画であり、また、今ではすっかりやせてしまった リッキー・レイクのパッツンパッツンな笑顔が見られるデビュー作。実際にあった黒人差別事件を題材の一つとして、当時のアメリカ文化や若者像などが「カレンズ・ショー」という架空のダンス番組を軸に描かれてゆく。ソニー&シェールのソニー・ボノやブロンディのデボラ・ハリー、ザ・カーズのリック・オケイセック、ルース・ブラウンなど、(まるでアメリカ版三谷幸喜というか竹中直人というかの)多彩な出演者も見どころの94分。町田, muffler&silencer[消音装置][投票(2)]
★5if もしも…(1969/英)イギリスの、とある伝統的な全寮制私立校。 校則が厳しく、指導官や監督生がかなり幅をきかせている。そのような環境の中で不満を募らせる反逆分子のミック・トラビス。親友のジョニー・ナイトリー&ウォーレスとたむろする部屋の壁には多くの戦争写真が飾られ、彼らはそこでこっそり酒を飲んでは喫煙する…。『八月の鯨』のリンゼイ・アンダーソンがイギリス時代?に撮った、『時計じかけのオレンジ』で有名なマルコム・マクダウェル主演の青春映画、112分。カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞。KADAGIO[投票(1)]
★4嵐が丘(1953/メキシコ)エミリ・ブロンテによる怒濤の恋愛小説「嵐が丘」を、名前から舞台からラテン色に染めあげ(ヒースクリフとキャサリンはアレハンドロとカタリナに、ヒースの丘はメキシコの砂漠に、といった基本事項はもちろん、細部に渡るラテン風味にもご注目!)、かつ、登場人物の暴力的なほどの愛や憎しみ、葛藤をさらに増強させた86分。「すべてを破壊させる狂気の愛」を撮りたかったブニュエルにとって、ウィリアム・ワイラー版はどうもお気に召さなかったらしい…。自分のものを撮り終えた数年後に鑑賞し、「私の映画の方が小説の精神という観点からすれば、ずっと出来がよいと思う。」と豪語している。muffler&silencer[消音装置][投票(1)]
★5キツツキはいない(1984/豪)日常のふとした瞬間に頭に思い浮かぶような、とりとめのない想像や奇妙な連想。それらをオムニバスとして映像化した、モノクロ12分30秒の実験的作品。当時のジェーン・カンピオンはルイス・ブニュエルに傾倒していたそうで、原題の「PASSIONLESS MOMENT」とは、心理学用語で「無為の瞬間」という意味であるらしい。同時上映の「ピール」は、少年がオレンジの皮を窓から投げ捨てたことをきっかけに、家族一人一人の内面があらわになってゆく作品(カラー、9分)。「彼女の時間割」は、かなり不幸な家庭環境にある、ちっとも可愛くない60年代の多感な少女たちをあたたかい視線で描いた作品(モノクロ、27分)。muffler&silencer[消音装置][投票(1)]