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町田さんのあらすじ: 点数順

★5野獣死すべし(1959/日)伊達邦彦。<人物>防衛大学院生。頭脳明晰、語学堪能。長身でスポーツは万能。特にボクシングと射撃の腕は抜群。機械にも滅法強い。同じ女とは三度以上交渉しない。嫌いなものは貧乏とセンチメンタリズム。目標は徹底した合理主義精神に従い「完全犯罪」を遂行、アメリカに脱出すること。<行動>大学から持ち出した22口径で帰宅途中の刑事を射殺、警察手帳と手錠を強奪する。それを使い今度は闇カジノのボスから現金約八百万円を恐喝。警察無線を傍受して捕まる気配は全くなし。偶然酒場に同席した若手刑事の追求も難なく退けて最後の計画「入学金強奪」に取り掛かる。 早大同人誌から「宝石」に転載された大藪春彦の同名原作を白坂依志夫が脚色、これが三作目となる若手の須川栄三が監督した。<東宝/95分/白黒/スコープ>[投票]
★5盗まれた欲情(1958/日)大阪河内地方でドサ廻りを続ける貧乏一座に「真の演劇」を求めて入門したインテリ演劇青年・信吉(長門裕之)は都会の大学で学んだ理論に基づく新アイデアを次々提案するが、鷹揚だが少しアタマの古い座長(滝沢修)にいつも体よくなだめ空かされてしまう。信吉は座長の次女千草に惚れられているが、信吉自身は亭主持ちの長女・千鳥(南田洋子)の方に想いを寄せている。理想と現実のギャップ、敵わぬ恋に頭を悩ましながらそれでも信吉は頑張り続ける…。 これがデビュー作となる今村昌平が僧侶作家今東光原作の『テント劇場』を映画化。 <日活/92分/白黒/スコープ>[投票]
★5アギーレ 神の怒り(1972/独)大航海時代末期。征服者ピサロは南米アマゾンでインディオに伝わる幻の黄金郷’エル・ドラド’の探索に執念を燃やしていた。斥候と食糧調達を目的とする別働隊の副将となった野心家のアギーレ(キンスキー)は、相次ぐ部下の脱落や奴隷インディオ達の反乱を諸共せず密林の奥地へと突き進む。まるで何かに捕り憑かれたかのように。 監督ベルナー・ヘルツォーク+主演クラウス・キンスキーの名コンビが贈るニュージャーマン・シネマの代表作。<93分/カラー/スタンダード>[投票]
★5フィツカラルド(1982/独)19世紀末。オペラをこよなく愛する誇大妄想家フィッツジェラルド卿(クラウス・キンスキー)は、南米ペルーのジャングルに最高のオペラ・ハウスを建設することを決意する。その資金源として彼が目をつけたのはアマゾンの急流と人食い原住民に守られ手付かずとなっているゴム樹林。娼館を経営する愛妻の理解と金銭的協力を得購入した巨大船に蓄音機を取り付けて、フィッツジェラルド卿の無謀な航海が今はじまる。 鬼才ベルナー・ヘルツォークのカンヌ映画祭監督賞受賞作。 <157分/カラー/Yビスタ>[投票]
★5日本侠客伝 関東篇(1965/日)関東大震災直後の大正12年、日本橋に変わり新しい日本の魚市場となった築地の老舗・江戸一の女社長・栄(南田)は、成金・郷田(天津)が理事を執る協同組合への参加の誘いを頑なに拒絶していた。郷田はやくざ石津組の力を背景に、思い通りにならない魚屋や荷揚げ人夫(大木、長門、待田)に対し暴虐の限りを尽くしていたが、舟に乗り遅れた屈強な機関士・緒形(高倉)が江戸一で働くようになってから状況が好転する。サブちゃんはすし屋で働いている。 マキノ雅弘が手掛けた人気シリーズの第三作。<東映京都/94分/カラー/スコープ>[投票]
★5一条さゆり 濡れた欲情(1972/日)蝋燭芸で格別な人気を誇る特だしストリッパー一条さゆり(本人)にも引退の時が来た。最期だからドバっとやったろかと気合の引退興行でまさかの事態、公然猥褻罪で逮捕されてしまう。これを新人のはるみ(伊佐山ひろ子)はザマミロと思う。チャンスだと思う。成り上がってやろうと思う。 日活から半分くらい干されていた神代辰巳改心の一作でロマンポルノの可能性を飛躍させたと言われる記念碑的作品。<日活/69分/カラー/ワイド> [more][投票]
★5妹(1974/日)鎌倉の同棲先から早稲田の実家に舞い戻った妹・ねり(秋吉)の色気に、兄・秋夫(林隆三)は参ってしまう。兄弟は両親を早くに亡くしていて家業の食堂は潰れ、地上げ屋が土地を狙っている。秋夫は引越し屋をしながらなんとか頑張っていた。 『赤ちょうちん』に続く藤田敏八監督秋吉久美子主演作。同名主題歌をかぐや姫が唄っている。<日活/92分/カラー/ワイド>[投票]
★5赤毛(1969/日)時は幕末慶応4年。官軍赤報隊一番隊隊長・相良総三(さがらそうぞう)配下の百姓侍・権三(三船敏郎)は、街道沿いにある故郷の鎮撫の先方に名乗り出る。赤報隊の象徴である赤毛を借り十年ぶりに故郷へ錦を飾った権三が目にしたのは昔と変わらぬ悪代官・高利貸し等の圧政だった。 各方面から賞賛を受けた岡本喜八監督の中期代表作。<東宝/116分/カラー/スコープ>[投票]
★5五人の斥候兵(1938/日)日中戦争下の華北地方。岡田中尉(小杉勇)率いる歩兵部隊は激戦の末占拠した寒村でつかの間の休息を味わっている。そこへ本隊から敵陣視察の命令が下る。岡田中尉は苦心の末、藤本軍曹(見明凡太郎)以下5名からなるの斥候隊を選抜、決死の任に就かせるのであった。 戦中に制作された戦意高揚映画の一つであるが他の作品とは多少視点が異なる。その年のキネマ旬報ベストテン第一位に選出され田坂具隆監督の代表作となった。<日活多摩川/78分/白黒/スタンダード>[投票]
★5りんご(1998/仏=イラン=オランダ)弱視・全盲にから来る社会不安や迷信にとりつかれた両親が12年の長きに渡り双子の娘たちを監禁した、という実際に起こった事件を事件の当事者達の出演により再現したドキュメンタリー色の濃い作品。 18歳の少女監督サミラ・マフマルバフが実父モフセン・マフマルバフの指示の元完成させた意欲作。[投票]
★5まわり道(1975/独)作家志望のヴェルヘルム(フォーグラー)は人間嫌いが祟ってか全くペンが捗らない。母の奨めでボン行きの列車に乗り込んだ彼は奇妙な老ラエルテスと少女ミニヨン(キンスキー)と出会いそのまま同行することに。 ヴィム・ヴェンダースが文豪ゲーテの「ヴェルヘルム・マイスターの修行時代」を基に作り上げた<ロード・ムービー三部作>の第二作。ナスターシャ・キンスキーの映画デビュー作でもある。[投票]
★5青春シンドローム(1995/仏)病院に集う馬鹿4人。高校時代の同窓生たる彼らが集まったのはヤク中で他界した一番馬鹿トマジ(ロマン・デュリス)の遺児の出産に立ち会うためだ。彼らは待合室の椅子に座りながら5人で過ごした、当時としては極平凡な、高校最後の年(10年前;1975年)の思い出を語り合うのだった。 『百貨店大百科』のセドリック・クラピッシュ監督の長篇第二作。[投票]
★5さすらい(1976/独)映写技師として各地を廻るブルーノ(フォーグラー)が孤独な言語学者”カミカゼ”ランダー(ハンス・ツィシュラー)と出会ったのは路上でのことだ。ランダーの車は湖に飛び込んだまま浮かんで来ない。ランダーはブルーノの車に乗り込んだ。 ヴィム・ヴェンダースの<ロード・ムービー三部作>のラストを飾る長篇。[投票]
★5ガッジョ・ディーロ(1997/仏=ルーマニア)亡父の愛聴していたカセット・テープに入っていた幻の歌手を探すためルーマニアのロマ人(ジプシー)の集落を訪れたフランス人青年フィリップ(ロマン・デュリス)は、息子を投獄された孤独な老人イジドールの歓待を受けししばらく留まることになった。フィリップはその受け身な性格と言葉の不自由からあちこち連れまわされるハメになるのが、音楽を生活の一部とし奔放に振舞うロマの生活に次第に惹かれて行く。 トニー・ガトリフのジプシー三部作の一つ。[投票]
★5モンティ・パイソンの ザ・ラットルズ(1978/英)ザ・ラットルズの物語が本当に始まるのは、1959年1月21日、リヴァプール市エッグ・レーン43番地からである。そこでロン・ナスティー(N・イネス)とダーク・マックイックリー(E・アイドル*ニ役)は、二人にとって最初の衝突を経験したのだ…(以下延々と続く)…ともかくラットルズは’60年代の伝説である。 エリック・アイドル主催の人気TV番組「ラトランド・ウィークエンド」から生まれたビートルズ・パロディ・バンドの最高峰ラトルズの軌跡を辿る擬似ドキュメンタリー。ニール・イネスの手による楽曲群は方々から絶賛された。[投票]
★4証人の椅子(1965/日)S28年11月徳島市で起きた「徳島ラジオ商殺し事件」に取材した開高健『片隅の迷路』を独立プロの山本薩夫が映画化。 徳島市警が遺族らの証言に基づく外部犯捜索に行き詰まったのを受け徳島地検は内部犯説に切り替え捜査を再開、住み込みの少年二人を拘引し重要証言を得て被害者の内妻・富士茂子(奈良岡朋子)を殺人の容疑で逮捕した。検察の執拗な取調べの結果茂子は自白をするが公判では一転、無罪を主張し続けた。しかし裁判所の下した判決は有罪・懲役13年というものであった。これに義憤を感じた茂子の親類浜田流二(福田豊土)は独自の捜査を開始する。 <山本プロ=大映/103分/白黒/スコープ> [more][投票(2)]
★4午後の五時(2003/イラン=仏)タリバン政権崩壊後のアフガン。保守的な父に内緒で進歩的な普通学校に通う主人公ノクレは、眼鏡の同級生ミナの影響を受けて「大統領になって戦争をなくしたい」という大きな夢を持つようになる。稼ぎ手の兄が行方不明となり、パキスタンからの大量の帰還民たちに家を占拠され生活の基盤を失った家族は、父の馬車に乗り込んでカブール中を捜索するが、兄の行方は様として知れない。そんな中、ノクレは帰還民の中にいた詩人の青年と交流を温め、家畜を相手に大統領になるため演説の練習をするよう薦められる。そのお手本にと彼が朗読し始めたのはスペインの詩人ガルシア・ロルカの「負傷と死」だった。 [more][投票(1)]
★4告訴せず(1975/日)岡山で食堂を経営している木谷省吾(青島)は何の取り得も無い冴えない男である。その妻・春子(悠木)は衆院選真っ只中の若手議員・木谷芳太(渡辺文雄)の妹にあたる家付き娘で、彼は二人に頭が上がらない。資金不足による不利を悟った芳太が派閥を裏切り反対勢力のボス(小沢)から内密で三千万円の資金援助の取り付けることに成功すると、省吾はその金の運搬を命じられ単身東京に向かう。彼は金を受け取るがささやかな反抗心から岡山には帰らず、伊香保の温泉宿に身を隠し其処で女中のお篠(江波)と出遭うのであった。追加資金無しで辛くも勝ちを拾った芳太は立場上、省吾を告訴することが出来なくなり、省吾はお篠と東京での秘密の新生活を開始した。  [more][投票(1)]
★4海軍特別年少兵(1972/日)太平洋戦争末期の昭和二十年二月、硫黄島に於いて壊滅した二万三千余名の日本守備兵の中には三千八百名に及ぶ少年兵、「海軍特別年少兵」が含まれていた。映画は昭和十八年六月に遡り、武山海兵団に入団した少年達が厳しい規律、訓練の中で「兵士」へと成長、或いは変貌、また挫折していく様を丹念に描き出していく。 独立プロの今井正が『武士道残酷物語』『婉という女』『あゝ声なき友』に続き脚本家・鈴木尚之と組み、東宝映画で撮り上げた青春戦争映画の一本。 <東宝/127分/カラー/スコープ>[投票(1)]
★4暖簾(1958/日)大阪の老舗昆布商の商魂を親子二代に渡って綴った山崎豊子の作家デビュー作を川島雄三が映画化。主演森繁久彌が二役を演じている。 船場の老舗昆布商「浪花屋」(中村鴈治郎)から暖簾別けを許された叩き上げの奉公人・吾平(森繁)はその条件として本家筋の娘・千代(山田五十鈴)と本意でない祝言を挙げる。「何事堪忍」。吾平は幼馴染のお松(乙羽)への気持ちを引きずりながらも、利発で働き者の千代と二人三脚で店を盛り立てていくが…。<東京映画(東宝)/123分/白黒/スコープ> [more][投票(1)]