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町田さんのあらすじ: 点数順

★4車夫遊侠伝 喧嘩辰(1964/日)明治末期の大阪。東京から遣って来た車夫の辰五郎(内田良平)は頑固一徹な性格の持ち主で、車に乗ればどんな貴人だろうが「御荷物様」だ口は聞いてくれるな、といきり立ち約束を破った勝気な芸者・喜美奴(桜町)を河に放り投げる。これに怒ったのは彼女を足抜きさせた西川組の弥三郎親分(曾我廼家)で彼は辰を呼び出し厳しく追求するのが、喜美奴に惚れたから嫁によこせと開き直る辰を気に入って二人の仲人を申し出た。 加藤泰が『明治侠客伝 三代目襲名』に先駆けて映画化した紙谷五平原作の人情喜劇。<100分/B&W/スコープ>[投票]
★4赤線玉の井 ぬけられます(1974/日)昭和三十三年正月、赤線地帯玉の井にある売春宿”小福屋”を舞台に繰り広げられるポルノ群像劇。刺青フェチのシマ子(宮崎)は連れないヤクザ男・志波(蟹江)に追いすがり、赤線二年目の公子(芹)は引退を決め新婚旅行へ、直子(丘)は同僚が打ち立てた一日25人アゲの記録更新に挑戦、なかなか客の獲れない繁子は事態の解決を図るわけでもなく鬱々とした日常を送る。 初の一般映画『青春の蹉跌』の直後に発表された神代辰巳第12作。原作は清水一行『赤線物語』。今回は随所に挿入される滝田ゆうのイラストがいい味を出している。[投票]
★4任侠列伝 男(1971/日)石浜組先代(内田)から受けた跡目を兄弟分三浦(菅原謙二)に譲り敵を討ち取った杉山竜吉(鶴田浩二)は、久しぶりに出てきた娑婆の様子がすっかり変わっていることに唇を震わせる。三浦が跡目を継いだ石浜組は後見人前田(遠藤)が牛耳る関西侠友会に参画、組内では四国の悪党の小松(天津)一派が幅を利かせ、外では昔気質の岡村(水島)組に無理難題を吹っ掛けるという始末。杉山は決死の覚悟で三浦を諌めるが三浦も三浦でこれを固辞、義理と人情の間で煩悶する杉山ただ一つの慰めは路上で邂逅した恩人の妹由美(藤純子)の優しさだけであった。 鶴田浩二のヒット曲を下敷きに『総長賭博』の山下X笠原コンビが手掛けたオールスター大作。<90分/カラー/スコープ>[投票]
★4御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判(1974/日)ヤングコミック連載の同名漫画を原作とする勝プロ制作のエログロナンセンス時代劇シリーズの第三作。 江戸後期、奉行所同心でありながら独自の理念の探索法(と鍛え上げられたチ●ポ)を貫く「かみそり」こと板見半蔵(勝新)は、釣り堀で起きた幽霊騒ぎから幕府御金蔵を巡る大陰謀を嗅ぎ付ける。<勝プロ(東宝)/84分/カラー/スコープ>[投票]
★4幕末残酷物語(1964/日)元治元年六月壬生。憧れの新撰組に特別入隊を許された脆弱な青年・江波三郎(大川)はその過酷で非人間的な本性を目の当たりにし戦慄する。江波の荒みきっていない性質は病もちの一番隊組長・沖田総司(河原崎)や女中さと(藤)に好かれる反面、鬼の副長・土方歳三(西村)ら隊士からは蔑まされ精神修養の為と首切り役を押し付けられる。翌年二月江波がすっかり人間性を失った頃、壬生を動揺させる事件が起こった。 大川橋蔵主演、加藤泰監督による社会派時代劇。<99分/B&W/スコープ>[投票]
★4人も歩けば(1960/日)「桂馬の高飛び歩の餌食」なんて言葉がありますが、この物語の主人公、ジャズドラマーの砂川桂馬(フランキー)君も好きな将棋が縁で婿養子入りした銀座路地裏の成金屋質店で業突イッテン張りの姑キン(沢村)とアホ嫁富子(横山)にイジメにイジメ抜かれ遂に家出、行方を眩ましてしまいます。そんな矢先桂馬君に九千万円もの遺産相続権が転がり込んで来たモンだから家族は血相を変える。出入りの木下籐兵衛(小金治)やイカにも怪しい探偵金田一小五郎(藤木)なんかを使って調査に乗り出します。一方の桂馬君はそんなことはツユとも知らず、河沿いの安ドヤで自適な貧乏ライフを楽しんでいるのでありました。 監督は川島雄三。<東京映画(東宝)/99分/白黒/スコープ>[投票]
★4神阪四郎の犯罪(1956/日)公金横領の罪に問われていた人気雑誌編集者の神阪四郎(森繁)が肺病病みの文学少女(左幸子)と心中を計り、ひとり生き残るというスキャンダラスな事件が新聞紙上を賑わせた。検事側はこれを偽装殺人と見、神阪を起訴するが、検事側・弁護側証人の証言内容、被害者の日記の記述、神阪本人の証言内容は其々著しく食い違っていた。 大映『羅生門』との類似性からお蔵入りになっていた企画を日活が映画化。原作は『人間の壁』『金環食』『青春の蹉跌』の石川達三である。監督は正・続『警察日記』の久松静児が務めた。<日活/126分/白黒/スタンダード>[投票]
★4壁あつき部屋(1956/日)巣鴨プリズン服役中のBC級戦犯の面々、上官浜田(小沢)の命で土民を殺害した山下(三島)、やはり上官の命で米人俘虜を虐待した通訳官横田(浜田)、朝鮮人というだけで罪を押し付けられた許(伊藤)、神経衰弱の川西(信)、九州弁の木村(下元)、事勿れ主義者の西村(三井)らは何時来るとも定かでない釈放の日を待ち石割の強制労働に勤しんでいた。そんなある日、浜田への憎しみと犯した罪への後悔から、思い詰めた山下が脱走を図り失敗するという事件が起こる。山下から事情を聞いた横田は左翼活動家の弟(内田)の奨めでそれを手記として雑誌に掲載するが、これが波紋を起こすことになる。 <松竹=新鋭プロ/110分/白黒/スタンダード> [more][投票]
★4非情の町(1961/米=独=スイス)1960年夏、ドイツの田舎街で美しい富豪の娘カレン(クリスチーネ・カウフマン)が4人のGIに輪姦されるという事件が起きた。起訴された4人を弁護するために派遣されたのは敏腕弁護士ギャレット少佐(カーク・ダグラス)。十分な状況証拠が揃い被疑者らも罪を認めるこの事件、求刑通りの死刑は確実かと思われたが、街の人々の悪意や弱みを巧みに操作するギャレットの手腕で状況は次第に逆転しはじめる。 [more][投票]
★4三十六人の乗客(1957/日)都内で凶悪なピストル強盗が起こった頃、ベテラン刑事志村喬の娘婿で同じく刑事の小泉博は他人を疑う仕事に嫌気が挿し情婦淡路恵子とともにお忍びの草津スキー旅行へと出掛けていた。婿と情婦の関係を知る娘思いの志村は強盗事件捜査にの側ら二人の乗り込んだスキーバスを突き止めるが、同じバスに強盗犯人が乗り込んだ可能性があることを知らされ戦慄する。乗客は全部で36人、この内の誰かが犯人だ! 有馬頼義の代表短編の初映画化作品。監督は杉江敏男。 <東宝/95分/モノクロ/スタンダード>[投票]
★4ゲンと不動明王(1961/日)長野県の山村のお寺に生まれたいたずら坊主ゲンはおっちゃん(=お父さん:千秋)が新しい嫁さん(乙羽)を貰うに中って隣村の商店に奉公に出されることになる。ゲンは仲の良い妹と別れるのはとても辛かったけど、和尚様(笠)からぴかぴかの学生服を貰って気分を取り直し隣村に行くことを決心する。でもやっぱり苛められるのであった。すっかり拗ねてしまったゲンの前に大好きな不動明王(三船)が現れる。 稲垣浩監督による児童映画。特撮は円谷英二。<東宝/102分/白黒(一部モノカラー)/スコープ>[投票]
★4その場所に女ありて(1962/日)矢田律子(司葉子)は銀座の小さな広告会社に勤めている。美人で聡明で仕事は勿論出来、麻雀も男顔負けの腕だ。律子は仕事や男や金のことなどで悩んでいる同僚(大塚、水野、原、柳川ら)や姉(森光子)らを尻目に、老舗製薬会社が売り出す新薬の広告権を巡って、大手ライバル社のヤリ手社員坂田(宝田)と水面下の戦いを繰り広げていた。一方、制作室ではベテランデザイナーの坪内(浜村)、若手倉田(山崎)らが其々不穏な動きを見せ始める。 鈴木英夫の代表作の一つで1963年サンパウロ映画祭審査員特別賞受賞作。<東宝/95分/カラー/スコープ>[投票]
★4あすなろ物語(1955/日)井上靖の自伝的小説を黒澤明が脚色、彼の助監督であった堀川弘通が初監督した文芸作品。内気な少年・梶鮎太(久保賢・鹿島信哉・久保明)の成長を、彼が出遭った三人の女性−冴子(岡田茉莉子)・雪枝(根岸明美)・玲子(久我美子)−との心の交流を軸として描き出す。<東宝/白黒/スタンダード>[投票]
★4猫と鰹節 ある詐話師の物語(1961/日)白髪の老紳士が現代競争社会に於いて成功する秘訣と男女の性についてレクチャーする。 口先三寸でコローリと大金をせしめる天才詐話師の白神善六(森繁)と仲間四人(三木のり平・千葉信男・森川信・ミッキー・カーティス)は上阪したての農夫(西村)やバーの美人マダム(草笛光子)を相手に今日も仕事の真っ最中。スケベな白神は辛抱溜まらずカモであったマダムにちょっかいを出すがこれが後々まで尾を引いて空前絶後の大計画が持ち上がる。 関西の刑事が書いた原作(「東京駅より」)を脚色、堀川弘通が監督した娯楽作。 <東宝/104分/カラー/スコープ>[投票]
★4千曲川絶唱(1967/日)五所川肇(北大路)は親友の服部勇次郎(田中邦衛)と各地を廻る長距離トラック運転手だ。肇は、脊椎カリエスに冒された勇次郎の妹美子(いしだ)を見舞った病院で美人看護婦奈美(星)に興味を抱き、「最近、歯茎から血が止まらない」と冗談半分で診察を受けるが、その結果は驚くべきものだった。肇は血液の癌、白血病に冒されていたのだ。肇に医学的興味を覚えた青年医師岩倉(平)は、奈美を説得し肇を連れ戻すよう要請するが、ある事故をきっかけに肇は自らの病名を知ってしまう。 松山善三のオリジナル脚本をベテラン豊田四郎が監督した闘病メロドラマ。<東京映画/103分/白黒/スコープ> [more][投票]
★4血は渇いてる(1960/日)経営悪化による大量解雇を苦にピストル自殺を図った木口高志(佐田啓二)は同僚金井(織田)の助けによって奇跡的に命をとりとめる。この話に目を付けた企業の広報担当ユキ(芳村真理)は木口を現代の英雄に仕立てることを計画、ピストルを眉間に押し付けた大胆なイメージ写真で大いに売り出す。 大島渚らとともに松竹ヌーベルバーグを牽引した吉田喜重の監督第二作。 <87分/白黒/スコープ>[投票]
★4幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形(1970/日)恋人である夕子(小林夕岐子)を尋ねたまま連絡の途絶えた外国帰りの兄・和彦(中村敦夫)の安否を気遣い、佐川圭子(松尾嘉代)とその婚約者・高木(中尾彬)は蓼科山中の野々村家を訪れた。しかし野々村家には志津夫人(南風洋子)と下人の源造(高品格)の二人きりが居るだけであった。志津によると夕子は数日前に交通事故死し、和彦も来るには来たが四日前に既に帰ったという。圭子と高木はその晩だけ野々村家に停泊して翌朝早くに帰郷することを話していたが、夕子の墓参りをした際、あるものを発見、疑念を抱くようになる。 山本迪夫が手掛けた東宝「血を吸う」シリーズの第一作。<71分/カラー/スコープ>[投票]
★4悪魔が呼んでいる(1970/日)勤務する旅行会社から突然のクビを言い渡されたOL酒井和歌子は、意を決して出版社の面接試験を受ける。そこで鉢合わせた編集者(新)と意気投合、発表前に自身の採用を知って大いに喜ぶ。しかしその数日後、届いた会社からの通知には「不採用」の文字が。オマケに一ヶ月後には出なければならないアパートの自室に空き巣が入り預金通帳を奪われてしまう。身寄りも無く行く先々で踏んだり蹴ったり目に合い落剥してゆくゆり子はふと自殺を思い立つが・・・。 東宝ホラーの旗手山本迪夫監督の第二作。原作は角田喜久雄「黄昏の悪魔」 <75分/カラー/スコープ>[投票]
★4肉体の門(1964/日)戦火で兄を亡くし往く当てを失ったマキ(野川)は、小政のおせん(河西)が取り仕切る街娼のグループに仲間入りする。彼女らは厳しい縄張り争いに勝ち抜くために強く結束し、「ただで男の寝ない」という掟を定めていた。この掟を破ったものは如何なる理由があろうとも容赦無くリンチされた上、ドブ川に投げ捨てられるのであった。マキがボルネオ・マキとして一人前の娼婦に成った頃、マキたちのネグラに屈強な復員兵・伊吹新太郎(宍戸)が逃げ込んでくる。進駐軍を半殺しにしたのだという。マキは身一つで逞しく生きる新太郎に強烈にひかれていった。 田村泰次郎の同名ベストセラーの二度目の映画化。この後『春婦伝』『河内カルメン』と続く鈴木清順x野川由美子コンビの第一作。 <日活/カラー/スコープ>[投票]
★4修羅雪姫 怨み恋歌(1974/日)”修羅雪姫”こと鹿島雪(梶)は父母の仇を果たし逃亡生活を続けていたが遂に逮捕され死刑を言い渡される。しかし刑執行寸前、雪は謎の一団に誘拐され、悪名高い特警長官・菊井精四郎に引き合わされた。菊井は自身が過去に起した事件の証拠を掴んだというアナーキスト徳永乱水(伊丹)を、雪をして抹殺せしめんと企んだのだ。女中に化け徳永邸に入り込んだ雪はその機会を覗うが、開けっぴろげな乱水の人柄、正義感に感じ入り、いつしか彼に肩入れするようになる。これに気付いた菊井は同じ穴の狢の検事総長・寺内(安部)と画策し乱水を脱獄囚隠匿の咎で拘引、拷問を加えた。乱水は逮捕の直前、雪に手紙を手渡し貧民街に住む弟・周介(原田)に届けるよう言付けていた。 [more][投票]