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町田さんのあらすじ: 点数順

★3肌の隙間(2004/日)山梨県の農道を走り抜ける赤いスクーター。母を殺害した引きこもり青年(小谷)と、その伯母に当る知的障害の女(不二子)の逃避行。身を寄せた祖母(吉村実子)に叩き出され、ヒッチしたトラック運転手に陵辱されながら、二人は樹海の山荘へとたどり着く。トマトを盗み、水に浸かり、性交に耽る二人。そこは二人の別天地となり得るか? 否、彼女らに安息の地など存在しないのだ。常に何かが、彼女らを追い立てて行く。 ピンク四天王瀬々敬久の監督12作でピンクとして封切後、渋谷のミニシアターで公開された。(新東宝/カラー/ビスタ/77分)[投票]
★3ジョヴァンニ(2001/伊)1526年北イタリア。ルネサンスを金銭的に支えた名門メディチ家に生まれながら、教皇クレメンス七世配下の武将として、対神聖ローマ帝国戦線に活躍した名将ジョバンニ・デ・メディチ(フリスト・ジフコフ)。これはそんな彼が敵方に渡った最新兵器”大砲”で受けた傷を元に亡くなるまでの最期の6日間を、最愛の妻マリア(デシスラヴァ・テネケディエヴァ)・息子で後のトスカナ大公コジモとの回想を交えて綴った、壮麗かつ峻烈な映像叙事詩である。監督は『木靴の樹』のエルマンノ・オルミで、その年の伊ドナッティロ賞9部門を独占した。<カラー/105分/ヨーロピアン・ヴィスタ> [more][投票]
★3天狗党(1969/日)時は幕末文久元年八月。常陸の国の水呑み百姓・仙太郎(仲代)は或る凶作の折、年貢の減免と取立の猶予を訴え出るが、この地の有力者・北条の喜平一家はこれを強訴と見做し、彼を拷問した挙句村から追い出してしまう。復讐を誓った仙太は江戸で剣法を学び、博徒になって故郷へ折り返すが、その途中、ある茶屋での頼まれごとから水戸天狗党絡みの騒動へと巻き込まれる。そこに偶然居合わせ、仙太の剣の斬れと狂気にも似た気力に惚れ込んだ党の若き実力者・加多源次郎(加藤剛)は、是非同士にと彼を勧誘する。仙太はこれを受け、党の斬り込み隊長として加速的にその悪名を高めて行く・・・。  [more][投票]
★3十三通目の手紙(2003/日)酒と音楽と探偵小説を嗜む大人の秘密の隠れ家、ジャズバー「バードランド」は、不思議な緊張と期待感に包まれている。人のいいマスター久保が初めて書いた推理小説が、幸運にも某新人文学賞(乱歩賞?)の最有力候補に推されたからだ。受賞の知らせを心待ちにするマスターと常連客たち。ふとそこへ見慣れぬ若い男が訪れた。その男は探偵で、一年前バーの開店パーティの時におこったある盗難事件の真相を知るためにやって来たのだと云う。マイルス、コルトレーン、パーカー、店にディスプレイされた14枚のビンテージ盤と其処に添えられていたという14通の手紙の謎・・・。探偵を含め奇しくも同じ14人となった登場人物たちは、それぞれの記憶を頼りに、推理を展開させていく。 ’01年、舞台で好評を博した同名作品の自主制作映画版。原作・脚色・監督を手掛けるは50歳の新人・亀田幸則。<111分/カラー>[投票]
★3怪盗ジゴマ 音楽篇(1988/日)快盗ルビイ』に添えられた短編アニメーション。和田誠自身が作った曲に寺山修司が詩を乗せさらに八木正生が編曲したミュージカルコメディ。怪盗ジゴマに思い出のメロディを盗まれた女性(由紀さおり)が医師に悩みを打ち明ける。<23分/カラー>[投票]
★3セックス調査団(2001/独=米)一九二八〜三○年のフランス、「シュルレアリスム宣言」を刊行し時代を牽引する詩人アンドレ・ブルトンは、サルバドール・ダリやルイス・ブニュエルらを招聘し、至極「まじめな」セックス談義を繰り広げていた。本作は、アメリカの映画監督アラン・ルドルフが、物語の舞台を同時代、一九二九年のアメリカ東部、学園都市ニューイングランドに移し、ブルトンやダリ、ブニュエルに”ほんの少しだけ似ている”新鋭芸術家と、彼等のパトロン、パトロンの妻、美しい二人の速記者、などを配し、采配をふるった大人の為の群像悲喜劇である。<配給:アルバトロス/英語/105分/カラー> [more][投票]
★3堕天使のパスポート(2002/英)首都ロンドンの片隅で、昼間はタクシー運転手、夜はホテルのフロントとして働くオクウェ(キウェテル)は、アフリカからやって来た不法滞在者だ。オクウェは同じホテルで入れ替わりに働くトルコ人女性シェナイ(オドレイ)の部屋に居候していて、彼女のソファでささやかな仮眠をとっている。そんな危ういながらも平穏な日常が崩れ去る時が遂に来た。娼婦ジュリエット(ソフィー)の示唆を受けたオクウェは、ホテルの一室でおぞましい発見をする。人間の体の一部がトイレに詰まっていたのだ。オクウェは支配人フアン(セルジ)に警察に通報するように勧めるが、フアンはとりあわない。不法滞在者であるオクウェにもそれは出来なかった・・・。貧民街の暗黒と、移民調査官の硬い足音がオクウェとシェナイに迫る。 [more][投票]
★3キングフィッシュ 大統領への挑戦(1995/米)不況時代、扇動的な演説で南部貧民層や黒人労働者からカリスマ的な指示を取り付け「大統領に一番近い男」とまで言われたルイジアナ州知事/下院議員ヒューイ・P・ロング、通称キングフィッシュが、ルイジアナ州バトンルージュで刺殺されるまでを描いたTVムービー。製作、主演はジョン・グッドマン[投票]
★3スラバヤ殿下(1955/日)原子エネルギーを専門に研究する著名な物理学者の兄・長曽我部久太郎(森繁)と間違えられたうりふたつの弟・長曽我部英二(森繁・二役)は、両大国のスパイ相手にサギを働き命を狙われる羽目に。英二が久太郎の助けを借りて国外への脱出に成功したのと時を同じくして、地方の海岸に東南アジアかポリネシア系と思われる一人の男(森繁・三役)が漂着する。「スラバヤ殿下」と呼ばれるようになった男はそのミステリアスな言動と哀愁の歌声で瞬く間に人気者となるが…。 菊田一夫の舞台劇を柳沢類寿が脚色、松竹出身の佐藤武が監督したレアな一本。<日活/86分/白黒/スタンダード>[投票]
★3女巌窟王(1960/日)九州最南端の港の町にあるバー”ブルー・ムーン”で踊り子をしているルミ(三原)とエミ(万里)の美人姉妹は、支配人で麻薬密輸組織のボス岩原(江見)と店長・沢井に其々陵辱された上、シゴト上のトラブルから実兄・慎一をリンチ監禁されてしまう。二人はルミに好意を寄せる武の知らせで慎一の救出に向かうが、殺し屋の健(沖)の投げたナイフにより慎一は死亡、姉妹の身にも危険が迫る。絶海の孤島に連れ込まれた姉妹は武の犠牲に依ってなんとか一命をとり止め謎の洞窟に逃げ込んむが、三日経っても地上への出口は見つからない。飢えと渇きの中、姉妹は岩原一派への復讐を誓うのであった。 小野田嘉幹が監督を務めた新東宝末期の代表作。<82分/カラー/スコープ>[投票]
★3夕陽に赤い俺の顔(1961/日)悪徳建設会社の専務・水田(菅井)は社の汚職を調査する記者・有坂莉那(岩下)を抹殺するために殺し屋ブローカー大上(神山)に相談する。大上が紹介したのは、ナギサ(炎)、伍長(内田)、フットボール(渡辺)、越後一家(三井)、詩人(小坂)ら下町出身の七人であった。七人は仕事の優劣を決めるため、競馬場に赴きある賭けをするのだが、勝ったのは全く無関係のガンマニア・春彦(川津)でった。大上は石田に春彦を紹介、春彦はその場で莉那暗殺の依頼を引き受けた。仕事を横取りされたのが面白くない七人の殺し屋は春彦暗殺に乗り出すが、ナギサが春彦に惚れてしまったことでハナシは意外な方向に展開する。 『渇いた湖』から続く寺山&篠田・早稲田コンビの第三作。 <松竹/カラー/スコープ>[投票]
★3七つの顔の女(1969/日)女怪盗で変装の名人・城所雪子(岩下志麻)は仲間の学者(緒形拳)、印刷屋(西村晃)、錠前屋(有島一郎)、坊や(左とん平)と共に某大企業の専務らが脱税して溜め込んだ5億円を強奪することを計画する。 松竹喜劇の勇・前田陽一の監督第七作。<87分/カラー/ワイド>[投票]
★3コール(2002/米=独)オレゴン州ポートランドで幸福な家庭生活を送っている美貌の主婦カレン・ジェニングス(S・セロン)は、夫で将来を約束されている麻薬医のウィル(S・タウンゼント)の講演旅行中、6歳の愛娘アビー(D・ファニング)を誘拐されてしまう。そして彼女の自宅に現れた見知らぬ男。痩せた黒髪のその男の名はジョー・ヒッキー(K・ベーコン)。妻シェリル(C・ラヴ)、従兄弟のマーヴィン(B・T・ヴィンス)と組んで過去4回の営利誘拐を成功させて来たという筋金入りの犯罪者である。「24時間だ・・・。」ジョーは己の編み出した巧緻な犯罪計画をカレンに語り始めた・・・。  [more][投票]
★3座頭市兇状旅(1963/日)上州下仁田八幡宮近くの川原で市(勝新)は一人の刺客を切り捨てる。それは喜助という年端も行かぬ若造であった。市は息子の死を告げるため喜助の老母まき(村瀬)が家事を取り仕切っている博徒下仁田一家を訪れた。一家は若く気の弱い佐吉(成田)が跡目を継いだばかりで動揺しており、先代に破れ今は木幡屋という旅籠の主人に納まっている島蔵(松居)は再起を狙っている。しかし悲しいかな島蔵の娘のぶ(高田)と佐吉は愛惚れなのであった。そうとも知らず木幡屋に腰を下ろした市は、島蔵の用心棒・棚倉蛾十郎の妻に成り果てたおたね(万里)に再会するのであった。 シリーズ第四作で続きものとしてはここで一応区切り。監督は前作に引き続き田中徳三。<大映/カラー/スコープ>[投票]
★3糞尿譚(1957/日)昭和10年代の北九州若松市。私財を投げ打って汚物汲取業に打ち込む小市民・小森彦太郎(伴淳)は、社会的にも金銭的にも不当な扱いを受けている同業者たちに呼びかけて組合を結成することを思い立つ。法的な知識に乏しい彼は満州帰りの策謀家・安部(森繁)に智恵を借りて前途は明るいかに見えたが…。そこに利権を嗅ぎ付けた政治屋たちがハエのように群がるのであった…。 監督野村芳太郎と脚本家橋本忍の初コンビ作。原作は火野葦平の第6回芥川賞受賞小説。 <松竹/101分/白黒/スタンダード>[投票]
★3望郷と掟(1966/日)神戸のドヤ街。二年間の刑務所勤めを終えたはみだしギャングの相楽(安藤昇)は自分をサツに売ったかつての仲間・劉(浜田寅彦)の鼻を空かす機会を狙っている。相楽の相棒で今も組織に籍を置く(渥美清)はそのことを妻子に告げず転居を繰り返している。ドヤ街育ちの孤児で気性の荒い留治(竹脇無我)と在日朝鮮人の崔(砂塚秀夫)は無国籍ギャングの金密輸事件に関与し警察に追われる羽目に。二人は義理堅い榊のおっさん(殿山泰司)のめし屋に逃げ込むここで相楽との邂逅を果たす。 安藤昇が自ら企画主演した社会派ギャング映画で監督は野村芳太郎が務めた。 <?分/B&W/スコープ>[投票]
★3日本侠客伝 斬り込み(1967/日)子連れの博徒・中村真三(高倉健)は、病気の息子の入院費用を稼ぐため当て所無く東京を流れていた。新宿の露店街でテキ屋同士(長門裕之ら)の喧嘩に巻き込まれた中村は拘置所内で彼らと意気投合、傘屋源三(石山健二郎)一家に草鞋を脱ぐよう勧められる。しかしテキ屋が本職のしかも凶状持ちのヤクザを迎え入れた先例など聞いたことも無く、思い悩む真三に源三の一人娘・お京(藤純子)は好意を寄せ始める。 人気シリーズの第7作。監督はマキノ雅弘。 <東映京都/92分/カラー/スコープ>[投票]
★3嵐を呼ぶ十八人(1963/日)広島県呉の造船所。十八人の不良少年たちの労務管理を受け持った少年院上がりの男(早川保)は、次々と事件を起す彼らに相反する二つの感情を抱くようになる。 松竹ヌーベルバーグの雄・吉田喜重の監督第五作。 <108分/B&W/スコープ>[投票]
★3快感旅行(1972/日)金沢―上野間の急行列車で車掌を務める坂本大作(フランキー)は35歳にもなっていまだ独身。そんな彼は何故か上野でウェイトレスをしているグラマー美女ミツ子(倍賞)からぞっこん惚れられており、大作の弟で助手の健介(森田)とその恋人かおる(岩崎)はこの二人を何とかしてくっつけようと算段するが、室生犀星を崇拝する文学オタである大作は余りに積極的なミツ子が苦手だった。大作は車内で親切にした老舗旅館の女将・都(ミヤコ)から縁談を進められるが相手を勘違いをして断ってしまう。しかし見合いの本当の相手は俳句会で知り合った憧れの人・千代(光本)であった。これを知った大作の恋ごころは一気に燃え上がり、ミツ子の嫉妬の炎も同じように燃え上がるのであった。  [more][投票]
★3男の勝負(1966/日)元博徒で香具師の奥田弁次郎(天地茂)は刑場跡地の大阪千日前に一大興行街を拓くことを思い立つ。彼はその辺りを支配する山田屋の養子で顔役の藤岡重助(村田英雄)と二人三脚で千日前を盛り上げるが、山田屋の長男が江戸から来た香具師(北島三郎)と刃傷沙汰を起こした頃から両社の関係は急速に悪化する。これに目を付けた五十路(天津敏)は血気に逸る長男を抱きこんで火に油を注ぎ込む。 紙屋伍平の『浪花太平記』を映画化。マキノ雅弘が監督する予定だったが病気で降板、中島貞夫が代役を務めた。『日本侠客伝』の傍系に当たるこのシリーズは全三作作られた。<91分/カラー/スコープ>[投票]