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町田さんのあらすじ: 投票数順

★4エンペドクレスの死(1986/独=仏)紀元前5世紀頃のシチリア。「決して変化しない元素が、愛や憎しみによって結合・分離することで存在は変化して見える」と説いた哲学者エンペドクレスは、医師・政治家・呪術師としても声望が高く若者たちは彼に心酔していた。一方、神官や長老たちは彼の名声を妬み、表層は平静を装いながらも陰で尽きること無き嘲笑を送り、それで心の安寧を得ようとしていた。エンペドクレスはその風潮に心を痛め、弟子や家人達を散会、自らは一番弟子のみを引き連れてエトナ火山の方角へと歩を進めて行くのであった。 独人詩人ヘルダーリン1799年の未完成戯曲をストローブ=ユイレが脚色映画化。<独語/132分/カラー/スタンダード>[投票]
★3ジョヴァンニ(2001/伊)1526年北イタリア。ルネサンスを金銭的に支えた名門メディチ家に生まれながら、教皇クレメンス七世配下の武将として、対神聖ローマ帝国戦線に活躍した名将ジョバンニ・デ・メディチ(フリスト・ジフコフ)。これはそんな彼が敵方に渡った最新兵器”大砲”で受けた傷を元に亡くなるまでの最期の6日間を、最愛の妻マリア(デシスラヴァ・テネケディエヴァ)・息子で後のトスカナ大公コジモとの回想を交えて綴った、壮麗かつ峻烈な映像叙事詩である。監督は『木靴の樹』のエルマンノ・オルミで、その年の伊ドナッティロ賞9部門を独占した。<カラー/105分/ヨーロピアン・ヴィスタ> [more][投票]
★3天狗党(1969/日)時は幕末文久元年八月。常陸の国の水呑み百姓・仙太郎(仲代)は或る凶作の折、年貢の減免と取立の猶予を訴え出るが、この地の有力者・北条の喜平一家はこれを強訴と見做し、彼を拷問した挙句村から追い出してしまう。復讐を誓った仙太は江戸で剣法を学び、博徒になって故郷へ折り返すが、その途中、ある茶屋での頼まれごとから水戸天狗党絡みの騒動へと巻き込まれる。そこに偶然居合わせ、仙太の剣の斬れと狂気にも似た気力に惚れ込んだ党の若き実力者・加多源次郎(加藤剛)は、是非同士にと彼を勧誘する。仙太はこれを受け、党の斬り込み隊長として加速的にその悪名を高めて行く・・・。  [more][投票]
★3十三通目の手紙(2003/日)酒と音楽と探偵小説を嗜む大人の秘密の隠れ家、ジャズバー「バードランド」は、不思議な緊張と期待感に包まれている。人のいいマスター久保が初めて書いた推理小説が、幸運にも某新人文学賞(乱歩賞?)の最有力候補に推されたからだ。受賞の知らせを心待ちにするマスターと常連客たち。ふとそこへ見慣れぬ若い男が訪れた。その男は探偵で、一年前バーの開店パーティの時におこったある盗難事件の真相を知るためにやって来たのだと云う。マイルス、コルトレーン、パーカー、店にディスプレイされた14枚のビンテージ盤と其処に添えられていたという14通の手紙の謎・・・。探偵を含め奇しくも同じ14人となった登場人物たちは、それぞれの記憶を頼りに、推理を展開させていく。 ’01年、舞台で好評を博した同名作品の自主制作映画版。原作・脚色・監督を手掛けるは50歳の新人・亀田幸則。<111分/カラー>[投票]
★3怪盗ジゴマ 音楽篇(1988/日)快盗ルビイ』に添えられた短編アニメーション。和田誠自身が作った曲に寺山修司が詩を乗せさらに八木正生が編曲したミュージカルコメディ。怪盗ジゴマに思い出のメロディを盗まれた女性(由紀さおり)が医師に悩みを打ち明ける。<23分/カラー>[投票]
★4風音(2004/日)真夏の沖縄、海沿いの舗道をバスが走っている。後部座席では暴力亭主から逃れこの島にある実家へと向かう和江(つみき)とマサシ(伊集朝也)の母子が、窓からの景色を眺めていた。和江は老母や島の男達に歓待され、気の弱いマサシも二つ上のアキラ(島袋朝也)に釣を教わり、島を案内して貰う。島はずれの風葬場には「泣き御頭(なきうんかみ)」と呼ばれる弾丸の貫通孔のある頭蓋骨が置かれ、海風がこれを通り抜けると不思議な音が響き渡るのだが、少年達が施した悪戯のためにこの風音は止んでしまった。一方、アキラの祖父で島一番の海人・清吉(上間)は藤野と名乗る本土人の女性(加藤)の訪問を受けていた。 [more][投票]
★3セックス調査団(2001/独=米)一九二八〜三○年のフランス、「シュルレアリスム宣言」を刊行し時代を牽引する詩人アンドレ・ブルトンは、サルバドール・ダリやルイス・ブニュエルらを招聘し、至極「まじめな」セックス談義を繰り広げていた。本作は、アメリカの映画監督アラン・ルドルフが、物語の舞台を同時代、一九二九年のアメリカ東部、学園都市ニューイングランドに移し、ブルトンやダリ、ブニュエルに”ほんの少しだけ似ている”新鋭芸術家と、彼等のパトロン、パトロンの妻、美しい二人の速記者、などを配し、采配をふるった大人の為の群像悲喜劇である。<配給:アルバトロス/英語/105分/カラー> [more][投票]
★3堕天使のパスポート(2002/英)首都ロンドンの片隅で、昼間はタクシー運転手、夜はホテルのフロントとして働くオクウェ(キウェテル)は、アフリカからやって来た不法滞在者だ。オクウェは同じホテルで入れ替わりに働くトルコ人女性シェナイ(オドレイ)の部屋に居候していて、彼女のソファでささやかな仮眠をとっている。そんな危ういながらも平穏な日常が崩れ去る時が遂に来た。娼婦ジュリエット(ソフィー)の示唆を受けたオクウェは、ホテルの一室でおぞましい発見をする。人間の体の一部がトイレに詰まっていたのだ。オクウェは支配人フアン(セルジ)に警察に通報するように勧めるが、フアンはとりあわない。不法滞在者であるオクウェにもそれは出来なかった・・・。貧民街の暗黒と、移民調査官の硬い足音がオクウェとシェナイに迫る。 [more][投票]
★5ある日、突然(2002/アルゼンチン=オランダ)身も心もかなり重めのランジェリー店店員マルシア(タチアナ・サフィル)は、ある日突然、二人組の不良少女マナ(カルラ・クレスポ)とレーニン(ベロニカ・ハサン)に拉致られる。「本気で惚れた。ファックしたい。」真顔でマルシアを口説くマナ。始終不貞腐れてるレーニン。タクシーをジャックした三人はとりあえず海へと、そしてレーニンの祖母の姉妹の家へと向かう。 2002年、ロカルノで注目を浴びたアルゼンチンの新鋭ディエゴ・レルマン監督の長編デビュー作。<白黒/93分/アメリカンビスタ>[投票]
★5鉄砲玉の美学(1973/日)大阪で兎の路上販売をしてるチンピラの清(渡瀬)は商売にも賭にも女にも見放され腐りに腐ってた。そこへ天の声。所属する広域暴力団「天佑会」の”鉄砲玉”として、九州で一暴れして来い、との指令が下ったのだ。ゲンナマ百万にハジキ一丁という好条件に一つ返事で飛びついた清は、早速目的地宮崎へと降り立つ。札片を切らせて最高級のホテルの一室を確保した清は、肩を怒らせて鏡の前へ。「俺は天佑会の小池清だ」・・・いかん、ちがうな。「俺は天佑会の小池清だ」よっしゃコレや。<白楊社=ATG/カラー/100分/スコープ>[投票]
★1ありきたりな狂気の物語(1981/伊=仏)我等がブコウスキーの短編の中から『レイプ!レイプ!』『町で一番の美女』『愛せなければ通過せよ』などを合成・映像化した作品。イタリアン・エロスの薫り漂うB級TV映画だが本邦では’95年劇場公開もされている。[投票]
★2森の石松鬼より恐い(1960/日)「森の石松」を演出中の舞台演出家・石井(錦之助)は苛立ってた。脚本には熱がこもって無いし、役者は下手だし、劇場支配人(進藤)は「ヌーベル・バーグや!」なんて無茶な注文を付けて来る。オマケに初日まであと一週間しかないのだ。助手の岡田ふみ子(丘)に当り散らし、酒をガブ飲み、そのまま事務所のソファーでウトウトと眠り始めてしまう石井。・・・目が覚めてみると・・・。頭にはちょんまげが結われ、左目が開かない。しかも、駆けつけた石松役者(にそっくりな男)によれば、そこは清水の浜辺らしい。とにかく、このままでは舞台稽古に間に合わない。「新幹線に乗らなければ!」 [more][投票]
★1三代目襲名(1974/日)昭和12年。山口組二代目・山口登(水島)に反逆した大長八郎を殺害した同若衆・田岡一雄(高倉)は懲役8年の判決を受け京都刑務所に服役していた。その後間もなく山口は浅草に於ける興行の縺れから敵対する荒政組の手に掛かり落命するが、死を目前に控えた彼は「三代目は田岡に」と言い残していた。同18年、恩赦により出所した田岡は公民権を持たぬ為に兵役に付くことが出来ず悶々とした日々を送る。終戦直後、不良外国人達の専横を目の当たりにした田岡は、次々に復員して来るかつての同志たちと自警団を組織、翌年には正式に山口組三代目を襲名して全面対決の姿勢を見せた。(東映/96分/カラー/スコープ) [more][投票]
★4ならず者(1964/日)謎の香港マフィア・毛に依頼を受けた網走刑務所生まれの殺し屋・南条(高倉)が仕事を終え約束のホテルの一室に入ると、待ち受けていたのは報酬の札束ではなく、ある女の死体だった。ハメられた事を知った南条は、毛を捜して香港の街をさ迷う内、謎の美女・明蘭(三原)に呼び止められる。南条は明蘭と取引し彼女のボスに当たる蒋(丹波)から毛の手掛かりを探り出し単身、横浜へと飛んだ。 石井輝男・高倉健コンビが香港・マカオ・横浜を舞台に展開する大型ギャング・スリラー。(東映/98分/カラー/スコープ) [more][投票]
★2ウェルカム・トゥ・サイゴン(1992/豪=英=米)1969年、南ベトナムの首都サイゴン。英米の記者、兵士達の社交場として繁栄した娼館”フランキーズ・ハウス”に出入りした実在の英人カメラマンティム・ペイジの手記に基づく反戦TVM。製作はBBC。[投票]
★2河内風土記 おいろけ説法(1961/日)流行作家でもある天台院住職今野東吾(森繁)の元に持ち込まれる河内の人々の奇妙な身の上話の数々をユーモラスに綴った久松静児監督の艶笑人情喜劇第二弾。 <宝塚映画(東宝)/100分/カラー/スコープ>[投票]
★1横須賀男狩り 少女・悦楽(1977/日)同棲している姉が覆面強姦魔(高橋明)に犯されるのを目の当たりにした大野かおりは、親友や蟹江敬三の画家の協力を得て犯人を探し出す。エリートだが気弱な矢崎滋のダンナは何の役にも立たない。 藤田敏八が一般公募で集めた人材で撮り上げたセミ・ポルノ作品。脚本家那須真知子のデビュー作となった。<77分/カラー/ワイド>[投票]
★3キングフィッシュ 大統領への挑戦(1995/米)不況時代、扇動的な演説で南部貧民層や黒人労働者からカリスマ的な指示を取り付け「大統領に一番近い男」とまで言われたルイジアナ州知事/下院議員ヒューイ・P・ロング、通称キングフィッシュが、ルイジアナ州バトンルージュで刺殺されるまでを描いたTVムービー。製作、主演はジョン・グッドマン[投票]
★5帰って来たヨッパライ(1968/日)海水浴に来たフォークルの三人が浜辺に戻ってみたら三人の衣装は韓国のものとすり返られていました。仕方がないのでそれを着て泰チャンのおばあさんがやってる煙草屋に行くと、中ノッポがケチって「新生」の値段を誤魔化します。50円を40円で買おうとしたのです。これを聞いた泰チャンのお婆さんは直ぐに赤電話の受話器をとり「もしもし警察ですか?ここに変な三人組がいます。煙草の値段を知らないなんてきっとアレです。」三人は韓国からの密入国者と勘違いされてしまったのです。早く逃げなければ監獄に入れられてしまう。 大島渚監督作品。<創造社/80分/カラー/スコープ>[投票]
★3スラバヤ殿下(1955/日)原子エネルギーを専門に研究する著名な物理学者の兄・長曽我部久太郎(森繁)と間違えられたうりふたつの弟・長曽我部英二(森繁・二役)は、両大国のスパイ相手にサギを働き命を狙われる羽目に。英二が久太郎の助けを借りて国外への脱出に成功したのと時を同じくして、地方の海岸に東南アジアかポリネシア系と思われる一人の男(森繁・三役)が漂着する。「スラバヤ殿下」と呼ばれるようになった男はそのミステリアスな言動と哀愁の歌声で瞬く間に人気者となるが…。 菊田一夫の舞台劇を柳沢類寿が脚色、松竹出身の佐藤武が監督したレアな一本。<日活/86分/白黒/スタンダード>[投票]