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ぽんしゅうさんのあらすじ: 更新順

★4麦の穂をゆらす風(2006/英=アイルランド=独=伊=スペイン=仏)1920年、アイルランド。独立機運の高まりに、支配国イギリスの軍による市民弾圧が続いていた。軍の横暴を目の当たりにしたデミアン(キリアン・マーフィー)もまた、ロンドンの病院勤務の職を捨て、兄テディ(ポードリック・ディレーニー)とともに独立運動に身を投じるのだった。やがて、アイルランド暫定政府とイギリスは停戦に合意。自由を手にしたかに見えたアイルランドだが、国情は条約締結派と完全独立を求める反対派に分裂し内戦状態へと突入していくのだった。医師を志した弟と神学校に学んだ兄。祖国を思いつつ兄弟はいつしか対立する関係になっていた。06年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作。(124分/カラー/ヴィスタサイズ)[投票]
★3王様と鳥(1980/仏)目もくらむ高層宮殿に君臨するタキカルディ王国のシャルル16世。国民は王が大嫌いで、王もまた国民が大嫌いという暴君だ。小鳥たちを追い回し鳥撃ちに明け暮れ、気に入らない絵を描いた肖像画家はあっという間に抹殺。そして今日も、最上階の寝室で眠りについた夜のこと、部屋に飾られた絵の中の「美しい羊飼の娘」と「煙突掃除の青年」の恋を「やぶにらみの王様」の肖像画が邪魔し始めたのだった。部屋を抜け出し、鳥たちの助けを借りながら高層宮殿を逃げる娘と青年。二人を追う王様と警察隊。世界の支配構造さながらの宮殿の中で、やがて様々な危機と矛盾が見え始める。(87分/カラー/スタンダード) [more][投票]
★4ミレニアム・マンボ(2001/仏=台湾)2001年、ミレニアム気分に浮かれる台北。ヴィッキー(スー・チー)は高校を中退し、ディスコで出会ったハオ(トゥアン・ジュンハォ)とこの街で暮らしていた。定職につかず、毎晩クラブ通いを続け酒とドラッグに明け暮れるハオ。しかも、異常に嫉妬深い彼との生活に、ヴィッキーも愛想を尽かしかけていた。やがて貯金も使い果たし、しかたなくホステスのアルバイトを始めたヴィッキーは、店の客でヤクザのガオ(ガオ・ジェ)の大人の包容力に惹かれていくのだった。21世紀を迎えたアジアの片隅に暮らす少女の心の彷徨を描いた、ホウ・シャオシエン監督の01年カンヌ国際映画祭高等技術院賞受賞作。(105分/カラー/ヴィスタサイズ)[投票]
★2好男好女(1995/日=台湾)女優の梁静(伊能静)は、台湾で起きた知識人弾圧事件を題材にした映画「好男好女」で実在の女性蒋碧玉の役を演じている。一方、私生活では恋人の阿威(ジャック・カオ)を亡くし悲嘆に暮れる日々から未だ抜け出せないでいた。そんな梁静のもとには、以前盗まれた彼女の日記帳の断片がFAXで送りつけられ続けていた。そこには、恋人を失って自暴自棄な生活を送る彼女の赤裸々な告白が綴られていた。そして、劇中映画のヒロイン(伊能静・二役)と夫・浩東(リン・チャン)の清廉な物語、梁静と阿威が過ごした愛憎の日々、さらに現在進行する梁静と義兄(キン・ジェウェン)との自堕落な関係が錯綜し始める。(108分/カラー/ヴィスタサイズ)[投票]
★3川の流れに草は青々(1982/台湾)台湾の山村の小学校。台北から大年(ケニー・ビー)が、4年生の臨時担任として赴任してきた。下宿先は同僚の女性教師(シャン・リン)一家が営む映画館の2階。クラスには腕白トリオを率いる周(ジョウ・ピンチュン)をはじめ、騒々しいが明るく純朴な子供たちの歓声が絶えない。ある日、同僚たちとサイクリングに出かけた大年は、川で毒を流し密漁する男を見つけ大喧嘩となってしまった。そして翌日、密猟者は腕白トリオの一人・林(ジョン・チュアンウェン)の父親だと聞かされたのだった。主演に人気歌手ケニー・ビーを起用してアイドル映画3部作となっホウ・シャオシエン監督の長編第3作。(91分/カラー/ヴィスタサイズ)[投票]
★3黒い雪(1965/日)米軍基地の側で売春宿を営む弥須(村田知栄子)のもとに、妹の由美(水町圭子)が新入りの素人娘(滝まり子)を連れて現れた。その席で、由美が愛人の米軍幹部と組んで物資を横流し近々2万ドルの金を手にすることを知った宿の一人息子次郎(花ノ本寿)は、反戦活動家の黒瀬(沢律生)や山脇(野上正義)を誘って叔母の由美の金を奪う計画を立て始めるのだった。米兵に媚びることでしか生きて行けない女たちにを前にして言いようのない挫折感にさいなまれる次郎。そんな彼は、父親のタクシー運転手に弁当を届けるため宿のタクシー乗り場に毎日現れる静江(紅千登世)の清純さに惹かれていくのだった。(89分/白黒/ワイド) [more][投票]
★3嵐が丘(1988/日)時代は中世。都に近い荒涼とした山を司る山部一族の当主高丸(三國連太郎)は、都から孤児を連れ帰り鬼丸と名づけ下男として屋敷に住まわせ始めた。異様な形相で野生児のような鬼丸を高丸の長男秀丸は忌み嫌い何かと虐げるが、妹の絹は鬼丸と仲良くせよという父の言葉を守り続けるのだった。月日は流れ、逞しく成長した鬼丸(松田優作)に対する秀丸(萩原流行)の嫉妬心はさらに根深いものとなり、一方絹(田中裕子)は鬼丸にほのかに思いを寄せ始める。そんな中、絹は自分が巫女となって神に一生を捧げなければならない定めであることを父から知らされる。エミリ・ブロンテの「嵐ヶ丘」の映画化。(143分/カラー/ヴィスタサイズ)[投票]
★4虹の女神(2006/日)「おい、あおいが死んだぞ!」。樋口プロデューサー(佐々木蔵之介)の声で、映像製作会社のAD岸田(市原隼人)の目はニュース番組に釘付けになった。ふたりの出会いは大学時代にさかのぼる。いつも寝ぐせ頭で飾り気のないあおい(上野樹里)。一方の岸田は、よく言えば無邪気、悪く言えば身勝手で鈍感な子供みたいな男。そんな彼を、映研に席を置くあおいは自身の監督作の主演に、まるで姉が弟を誘うように起用したのだった。そこには、あおいなりのある秘めた思いがあった。そして、紆余曲折を経ながら撮影は進んだ。「イノセントワールド」の桜井亜美岩井俊二の脚本を熊澤尚人が監督。(117分/カラー/ヴィスタサイズ)[投票]
★5楽日(2003/台湾)かつては熱気に溢れた数百人は収容できそうな大映画館も、今はすっかり老朽化し客も数人だけだ。上映されているのは傑作活劇『血闘竜門の宿』。スクリーンを凝視する初老の男や幼い少年もいれば、マナーの悪いカップルやパートナーを求め客席を徘徊する男たちもいる。受付係の女(チェン・シアンチー)は、不自由な足を引きずり雑用をこなしながら巨大な館内を巡り、映写技師の男(リー・カンシェン)は、くわえタバコで黙々と仕事をこなす。やむことのない土砂降りの雨の中、過去の栄光を漂わせながらひっそりと閉館を迎える映画館を舞台に、いつか見た映画への賛歌と切ない恋の物語が静かに静かに歌われる。(82分/カラー/ヴィスタサイズ)[投票]
★4大阪物語(1957/日)貧農の仁兵衛(中村鴈治郎)は、女房(浪花千栄子)と子供を連れて夜逃げして大阪へとやって来た。仕事のない一家は、米の荷揚げ場でこぼれた米粒を拾い集めては売って生活を始めたのだった。そして10年後、米を拾いに拾った仁兵衛は徹底した守銭奴ぶりで両替商の近江屋を築き上げていた。そのケチぶりに子供(香川京子林成年)たちや番頭(市川雷蔵)も呆れ顔だ。そんな仁兵衛が、ひょんなことからこれもまたケチで有名な鐙屋の女主人(三益愛子)と知り合い意気投合。西鶴の「日本永代蔵」、「当世胸算用」、「萬の文反古」を元にした溝口健二の原作を依田義賢が脚色。溝口の急逝で吉村公三郎が監督。(96分/白黒)[投票]
★2チェケラッチョ!!(2006/日)透(市原隼人)、暁(柄本佑)、哲雄(平岡祐太)は沖縄の高校3年生だ。暁は大学受験、哲雄は土産物屋を継ぐことになっているのだが、透はやりたいことが見つからず進路指導の先生に怒鳴られどおし。そんな3人は、可愛い女の子たちが大勢集まると聞いて、同級生の唯(井上真央)に誘われるまま地元の人気インディーズバンド・ワーカーホリックのライブへ。なるほど会場はメインMCの涼太(玉山鉄二)らメンバー目当ての女の子たちで満員だ。その中に、透はバイト先の水族館で知り合いひと目惚れしたセクシーなお姉さん、渚(伊藤歩)の姿を見つけた。テレビドラマ演出家宮本理江子の初監督作。(117分/カラー/ヴィスタサイズ)[投票]
★5グエムル 漢江の怪物(2006/韓国)ソウルの中央を流れる漢江に米軍の薬物投棄が原因と思われる怪物〈グエムル〉が出現。パニックの中、中学生ヒョンソ(コ・アソン)が姿を消してしまった。祖父ヒボン(ピョン・ヒボン)と父親カンドゥ(ソン・ガンホ)、そして、かつての民主化闘士で伯父のナミル(パク・ヘイル)とアーチェリーのメダリストで叔母のナムジュ(ペ・ドゥナ)らパク一家は、ヒョンソ生存の手がかりをつかみ彼女の行方を追い始めた。しかし、一家の行く手を阻むのは、怪獣と接触した者を隔離するという国の命令だった。ユーモアを交えながらも現代社会の矛盾を浮き彫りにするポン・ジュノ監督の新基軸怪獣映画。(120分/カラー/ヴィスタサイズ)[投票]
★3青幻記・遠い日の母は美しく(1973/日)30年ぶりに稔(田村高廣)は生まれ故郷の沖永良部島を訪れた。青い空と紺碧の海、純白の珊瑚礁に囲まれた輝く島は、清楚で美しい母さわ(賀来敦子)と過ごした思い出の地だ。鹿児島の祖父(伊藤雄之助)と妾のたか(山岡久乃)の元を追われ逃げ帰るように島に戻った小学二年生の稔と母。かつての暮らした祖母(原泉)の家で出会った老人(藤原釜足)の昔し話を聞くうちに、稔の脳裏に母の姿が幻のように蘇る。その母は決して稔を抱きしめようとはしなかった。吉田喜重大島渚篠田正浩らの松竹ヌーヴェル・ヴァーグ作品を手がけた撮影監督成島東一郎の初監督作。(117分/カラー/ワイド) [投票]
★4蟻の兵隊(2005/日)中国山西省で終戦を迎えた日本兵のうち約2600名が、当時の軍司令官と中国国民党軍との密約のもとポツダム宣言に違反し共産党軍との内戦参加を強要された。奥村和一(80歳)もまた、その一兵である。9年間の戦闘と抑留生活の後、昭和29年にようやく帰還した奥村を待ち受けていたのは脱走兵の汚名と軍人恩給資格の剥奪であった。奥村ら元残留兵らは、今も戦後補償を求めて国との裁判を続けている。密約の証拠を求めて中国行きを決意した奥村には、かつて自分が始めて中国人を殺した「その場所」を訪れるというもう一つの目的があった。戦争加害者であり被害者でもある奥村老人の執念と葛藤を追う長編ドキュメンタリー。(101分/カラー/ヴィスタサイズ)[投票]
★4もし、あなたなら〜6つの視線(2003/韓国)人権をテーマに韓国映画界の精鋭監督6人によるコメディ、ホラー、SF、ドキュメンタリーという多彩なタッチが楽しめる短編オムニバス映画。エグゼクティブ・プロデューサーを「イルマーレ」のイ・ヒョンスン監督が勤め、80年代から活躍する「追われし者の挽歌」の中堅監督パク・クァンスと「寵愛」のヨ・ギュンドンのニーウェーヴ世代に加えて、「ワイキキ・ブラザース」のイム・スルレ、「子猫をお願い」のチョン・ジェウン、「死んでもいい」のパク・ジンピョ、「親切なクムジャさん」のパク・チャヌクら90年代以降にデビューした新鋭監督が参加。「韓国人権委員会」製作作品。(110分/カラー/ヴィスタサイズ) [more][投票]
★4事件(1978/日)神奈川県厚木市でスナックを開業していた新宿の元ホステス坂井ハツ子(松坂慶子)が、他殺体で発見された。容疑者として逮捕されたのはハツ子の妹・ヨシ子(大竹しのぶ)と同棲中の自動車整備工上田宏(永島敏行)、19歳である。その時ヨシ子は妊娠3ヶ月の身重であった。谷本裁判長(佐分利信)のもと殺人、死体遺棄の罪状で公判は始まった。検事の岡部(芦田伸介)によって次々に送り込まれる証人たち。しかし、その発言は菊地弁護士(丹波哲郎)の大胆で巧みな尋問によって二転三転し始めるのだった。激しいやり取り繰り返される法廷で、やがて「事件」の真相が明らかにされるのだが・・・・。(138分/カラー/ワイド)[投票]
★2あゝ声なき友(1972/日)昭和20年、戦地で病にたおれ南方戦線行きをまぬがれた西山民次(渥美清)は、戦友12名から託された遺書を預かり日本へと帰還してきた。都市という都市はみな空襲で焦土と化し、手紙の受取人たちの所在は皆目分からず、西山の家族もまた広島で原子爆弾の犠牲となていた。闇物資の担ぎ屋として金を稼ぎ始めた西山は、同じ闇屋(田中邦衛)に出入する山田花子と名のる女(小川真由美)と知り合い一夜をともにするのだった。戦友たちの遺書を届けることに自らの半生を捧げた男と、全国に散った遺族たちに残された戦争の傷跡を描く社会派ドラマ。原作は有馬頼義の「遺書配達人」。(105分/カラー/ワイド)[投票(1)]
★3自由戀愛(2004/日)文化、芸術、思想の新しい波が一気に開花した大正期。そんな時代の空気は女学生たちにも押し寄せ、彼女たちの間でも「職業婦人」や「自由戀愛」といった革新的な言葉が無邪気にもてはやされていた。数年後、進歩派のリーダー各だった明子(長谷川京子)も、今は大企業の跡取り優一郎(豊川悦司)の妻として何不自由なく優雅な若奥様の生活を満喫していた。ある日、同級生の千鳥(瀬戸カトリーヌ)と再会した明子は、友人だった清子(木村佳乃)が夫の不義理に合い離縁したとの噂を聞く。清子のもとを訪ね荒んだ生活ぶりに同情する明子だが、その天真爛漫な性格が思わぬ事態を引き起こすのだった。(117分/カラー/ヴィスタサイズ)[投票]
★3レッド・ツェッペリン 狂熱のライブ(1976/米)70年代を代表するイギリスの伝説的ロックバンド、レッド・ツェッペリン(1968−1980年)。73年のニューヨーク・マディソンスクエアガーデンでのライブ映像(ピーター・クリフトン監督)をベースに、彼らの日常とイメージ映像(ジョー・マソット監督)織り交ぜ構成された長編ドキュメンタリー映画。オープニングの「ロックン・ロール」から、「ブラック・ドッグ」、「貴方を愛しつづけて」、「ノー・クォーター」、「永遠の詩」、「レイン・ソング 」、「幻惑されて」、「天国への階段」、「モビー・ディック」、「ハートブレイカー」、「胸いっぱいの愛を」まで全11曲、幻想と陶酔のステージが繰り広げられる。(137分/カラー)[投票]
★3女は男の未来だ(2004/韓国=仏)ソウルで大学の美術講師をしている画家のムノ(ユ・ジテ)は、アメリカで映画監督を目指し勉強していた大学の先輩ホンジュン(キム・テウ)が帰国していることを知って久しぶりに再開した。すでに結婚し、瀟洒な一戸建てを得て暮らすムノ。一方、いつかは自分の納得する映画を1本撮りたいと語るホンジュン。昼間から酒を酌み交わしながら2人の思い出話はグダグタと続き、やがて話題は学生時代2人が互いに思いを寄せたことのある女ソナ(ソン・ヒョナ)の消息に・・・。酔った2人は、ソナのもとを訪ねるのだった。偉才ホン・サンス監督、第5作。カンヌ国際映画祭コンペティション部門、正式出品 。(88分/カラー/ヴィスタサイズ)[投票]