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[あらすじ] 十年(2015/香港)

制作時の2015年から10年後の近未来の香港のすがたを、長編デビュー前の5人の若手監督の競作で描くオムニバス映画。総額約730万円という低予算のインディーズ作品でありながら、1997年の中国返還後の香港社会に巣くう矛盾や不満や不安を浮き彫りにした内容が話題をよび、ミニシアター1館から始まった上映は連日満員となり、徐々に上映館数を増やし香港映画界で異例の興行収入を上げた。(108分)
ぽんしゅう

■エキストラ(クォック・ジョン監督)・・・ 労働節 (メーデー)の集会場で政党の党首を襲撃する計画が中国の陰謀で練られていた。銃を手に上層部からの指示を待つ実行役の二人の男。しかし、上層部の議論はまとまらず襲撃の方針は二転三転する。中国の政治介入に翻弄されるさまを描く風刺クライムサスペンス。

■冬のセミ(ウォン・フェイパン監督)・・・ 破壊された建物の残骸すべて、消えゆく日用品や忘れ去られるあらゆる道具。その在りし日の痕跡を“標本”にして残そうとする男と女がいた。そして、ふたりがたどり着いた先は・・・・。変わりゆく社会のなか自分たちの存在確認に没頭する男女を描くSFファンタジー。

■方言(ジェヴォンズ・アウ監督)・・・ 香港では主流だった広東語に変わり北京語(普通話)の普及活動が政府により急激に進められていた。ついにタクシー運転手にも北京語の試験が課せられ、合格しないと営業区域が制限されてしまうことに・・・。北京語が苦手なタクシー運転手の悲哀を描くコメディー。

■焼身自殺者(キウィ・チョウ監督)・・・ 2025年のある朝、イギリス領事館の前で焼身自殺があった。遺書もなく身元も分からない。いったい誰なのか、何のためなのか、何故イギリスなのか。香港の独立運動家の青年は、その謎を追うのだった。歴史に根ざした深い傷と怨念を描くポリティカル・プロテスト。

■地元産の卵(ン・ガーリョン)監督・・・ 「地元産」をうたい文句に卵を売っていた店主のもとに、香港で一ヵ所だけ残っていた養鶏場が閉鎖されたという知らせが届いた。香港を意味する「地元」というワードが“使用禁止リスト”に載っているらしいのだ。紅衛兵を思わせる少年団による密告を描く社会派ドラマ。

(評価:★3)

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