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ことはさんのあらすじ: 投票数順

★4太陽に灼かれて(1994/仏=露)時代は1936年のソ連、スターリンが独裁体制を強化し、大粛清の嵐が起こりつつあった。革命の英雄であったコトフ(ニキータ・ミハルコフ)は、妻マル−シャ(インゲポルガ・タプコウナイテ)、娘ナージャとモスクワ郊外の別荘で平穏と静寂に満ちた暮らしをおくっていた。ある日、ドミトリ(オレグ・メーシコフ)という男がコトフのもとを訪ねてくる。彼は10年前にマル−シャと恋人同士だった。彼の出現がきらめきに満ちた平和な生活に暗い染みを落とし、破滅への予兆が徐々に姿を現し始める。時代に翻弄される登場人物たちの過酷な運命が描かれる。ニキータ・ミハルコフ監督の愛娘であるナージャ・ミハルコフが出演、彼女の透き通った何ものにも汚されない笑顔は、最高に愛らしく、最高に悲しい。[投票(4)]
★4カンフー・マスター!(1987/仏)母親のマリ・ジェーン(ジェーン・バーキン)はルシー(シャルロット・ゲンズブール)とルーの3人暮らし。ジェーンはルシーの通う学校に行ったとき、娘の同級生ジュリアンに出会い、一目惚れしてしまう。TVゲームのカンフーマスターを通じてふたりはだんだんと親交を深めていく。果たして親子ほどの年齢差もある恋のゆくえはどうなるのか…。ジェーン・バーキンの実の娘であるシャルロット・ゲンズブールとの共演が話題になり、またジェーンのイギリスの家族も総出演した。脚本は主演のジェーン・バーキンが書いているのも特筆すべきこと。[投票(3)]
★5贅沢な骨(2001/日)ホテトル嬢をしているミヤコ(麻生久美子)は、いつもジャージ姿のサキコ(つぐみ)と一緒に暮らしていた。ミヤコはうなぎの骨が喉に刺さったのか、喉に違和感を覚えるようになる。サキコは過去の傷が尾を引き、仕事をするでもなく家にこもりがちで、ミヤコの帰りを待つ日々。二人は少し強く触れれば壊れてしまいそうな現実のなか、それなりに充実した日々を送っていた。ミヤコはある時、仕事で新谷と名乗る客(永瀬正敏)の相手をするが、初めて心から満たされる。ぬるま湯のような二人の日々に新谷が加わることで、3人の間には微妙な緊張関係が生まれる。3人が奏でる物語が、類稀なる映像センスで、けだるく虚無的に、かつ張り詰めた空気のなか描かれる。[投票(2)]
★5ワンダーランド駅で(1998/米)看護婦のエリンは恋人から突然別れを告げられる。彼女のことが心配な母親は、勝手に、新聞に恋人募集の広告を出してしまう。エリンは怒るが、結局電話をかけてきた男たちと会ってみる事にする。一方配管工のアランは水族館で働きながら海洋学者を目指している。父親の借金に苦しみ、同じクラスのジュリーから好意を寄せられるが、その気になれないでいる。エリンとアラン、この二人の唯一の接点はワンダーランド駅行きの電車で通勤しているということだけ。何度もニアミスをするが、なかなか出会うことができないふたり。ボサノヴァの心地よい音楽にどこまでもたゆたうように、恋は始まりそうでなかなか始まらない。 第14回サンダンス映画正式出品作品。第24回ドーヴィル映画祭グランプリ、観客賞受賞。 [投票(2)]
★4なまいきシャルロット(1985/スイス=仏)13歳のシャルロット(シャルロット・ゲンズブール)は、夏休み、テレビで見て憧れていた、天才ピアニストのクララに偶然出会う。そしてクララの家を訪れて親交を深めるが、そのとき彼女から、付き人にならないかと誘われる。頑固な父親や口うるさい兄、いつも厳しい態度で当たる家政婦のレオーヌに嫌気がさしていたこともあり、彼女はその話に飛びつき、周囲の制止も聞かずに、準備を進めるが…。夏の明るい風景と思春期の揺れる心情が瑞々しく描かれる。シャルロット・ゲンズブールの初主演作にして、セザール新人女優賞を受賞した彼女の記念碑的作品。[投票(2)]
★5永遠の片想い(2002/韓国)先輩の店で働くジファン(チャ・テヒョン)は、ある時、店に来たふたり連れの女の子の一人に、一目惚れ。その女の子は、スイン(ソン・イェジェン)といい、清楚で可憐な女の子。一方のギョンヒ(イ・ウンジュ)は活発で男っぽい性格。ジファンは、後をつけて、大胆にも、スインに想いを告げるが、あっさり拒否される。しかし、その後3人は、友達として付き合う事にし、3人で、よく行動し、よく遊ぶようになるが、時とともに、微妙な心の移り変わりが生じるのだが…。『猟奇的な彼女』に続く、優しすぎる男を演じたチャ・テヒョン)、はかなげな女の子役をやらせたら右に出るものがいないソン・イェジェン、韓国映画界の本当に惜しい逸材だったイ・ウンジュの豪華な3人の役者で奏でられる「片想い」の連鎖。「片想い」のせつなさを知る人すべてに捧げられるべき、珠玉の「純愛物語」。あなたは誰に感情移入して見ますか?[投票(1)]
★5迷宮のレンブラント(1997/米)天才贋作画家のドノバン(ジェイソン・パトリック)は、ニューヨークで贋作を描いて売りさばく生活に嫌気がさしていた。ある日、彼のもとにレンブラントの贋作依頼が舞い込む。巨額の報奨金に惹かれたドノバンは、これを最後にと引き受ける。ヨーロッパに渡り、レンブラントの研究に没頭するが、そんな折、美術館で画学生だというマリーケ(イレーヌ・ジャコブ)と知り合う。巨匠の未発見作を描くことにしたドノバンは全身全霊を傾けて、贋作に挑むが…。この贋作を描きあげていく過程は、圧巻の一言。後半は依頼人とのトラブルから逃走劇、法廷場面とめまぐるしく移り変わり、2転3転、目が離せない。スピィーディーかつサスペンスフルな快作。[投票(1)]
★4秘密の絆(1997/米)高校生のダグ(ホアキン・フェニックス)は兄のジェーシーと母の3人暮らし。町の有力者のアボット家には美しい3姉妹がいた。真面目で純真なダグは三女のパム(リブ・タイラー)に好意をもっているがなかなか言い出せない。それでもふたりの距離は少しずつ近づいていく。一方、ジェーシーは、次女のエレノアと関係を持ち、さらに長女アリスに目をつける。執拗にアボット家に付きまとうジェーシーの行動原理は何なのか。その後大学に進んだダグに、悲しい知らせと許しがたい事件が起き、ダグの苦悩は深まっていく…。主人公ダグが傷つき悩みながらも成長していく姿が丹念に描かれる。1950年代のアメリカを舞台に描かれる、甘酸っぱさとほろ苦い感傷をともなう青春ドラマの秀作。[投票(1)]
★4フランスの思い出(1987/仏)母親が出産するために、夏のパカンスの間、フランスの田舎にあるマルセル家で少年ルイは過ごすことになる。隣の家の少女マルチ−ヌと友達になるが、彼女はおませで天真爛漫、偏平足のためいつも裸足で、座る時はいつもパンツが丸見えという野生児のような少女。ルイはマルチ−ヌに振り回されながらも、さまざまな冒険をして遊び、ここでの生活に慣れていく。マルセル夫婦は、あることがきっかけで、それ以来気持ちがすれ違い溝は深まっていくばかり。子供心ながらルイは、ふたりがうまくいかないことを感じて、心痛める…。少年ルイの目を通して、フランスの田舎のひと夏の情景が楽しさと切なさ、苦悩がないまぜになって、ルイの心の成長とともに綴られていく。[投票(1)]
★5プロヴァンスの恋(1995/仏)19世紀初頭の南仏プロヴァンスは、革命の気運が高まる激動の時代。国中コレラが蔓延して人々を苦しめていた。イタリアの騎士アンジェロ(オリヴィエ・マルティネス)は、仲間に裏切られて逃亡中に、ポーリーヌ夫人(ジュリエット・ビノシュ)に窮地を救われる。彼女は夫を探しに出かけるが、彼女を守るために、アンジェロは彼女に付き添って旅をすることに。旅を続け危険な場面を乗り越えるごとに、二人の心には音もなく降り積もる雪のように、恋が積もっていくのだった…。フランスの著名な作家ジャン・ジオノの小説「屋根の上の軽騎兵」を『シラノ・ド・ベルジュラック』で有名な寡作監督ジャン=ポール・ラプノーが映画化した作品。[投票(1)]
★5マーサ・ミーツ・ボーイズ(1998/英=米)平凡な生活に嫌気がさしたマーサ(モニカ・ポッター)は、新しい人生を求めて35ドルの所持金だけを持ち、ロンドンに旅立つ。そこで次々に出会った3人の男性ローレンス(ジョセフ・ファインズ)、フランク(ルーファス・シーウェル)、ダニエル(トム・ホランダー)は実は幼馴染の親友同士。彼ら3人は3人ともマーサに恋してしまう。果たしてマーサの心を射止めるのは…。それぞれの視点から描かれる構成が、緻密かつ絶妙で、最後までハラハラさせてくれる。軽快なテンポで綴られるロマンティック・ラブコメディ。[投票(1)]
★4コーカサスの虜(1996/露=カザフスタン)ロシア兵のワ−ニャ(セルゲイ・ボドロフJr.)とサーシャ(オルグ・メンシコフ)はチェチェンの戦場に送り込まれるが、アブドゥル・ムラットが二人を捕らえて、ロシアに捕まっている自分の息子と、捕虜交換するために、村に連れて行く。捕虜となった二人は、アブドゥルの娘ジーナや村人たちと次第に心を通わせるが、捕虜交換は思わぬ展開を見せる…。文豪トルストイの短編小説「コーカサスの捕虜」を、現代のチェチェン紛争に置き換えて描かれた入魂の感動作。アカデミー外国語映画賞候補。ワーニャを演じるのは、監督であるセルゲイ・ボドロフの実の息子。俳優を続ける気はなかったそうだが、この映画でロシア若手俳優の中でもほぼ一番の人気俳優に。[投票(1)]
★5つきせぬ想い(1993/香港)作曲家のキット(ラウ・チンワン)は恋人の人気歌手であるトレーシー(カリ−ナ・ラブ)と考えの相違が原因で、彼女のもとを出て、古いアパートに引っ越す。そして隣に住んでいた、広東オペラ一家の娘ミン(アニタ・ユン)」と出会う。彼女の底抜けの明るさ、天真爛漫な性格に、キットは振り回されながらも、少しずつ打ち解けていく。そして彼女といると頑なだった心が癒され、心が暖かく満たされていることに気づくのだった。ミンの歌唱力のすばらしさを知ったキットは、彼女のために曲を書くことを約束する。お互いの気持ちが通じ合い、何の不安もなく、すべてが輝きに満ちているかに見えたが…。1993年度香港電影金像奨最優秀作品賞を受賞し、アニタ・ユンは最優秀主演女優賞を受賞。彼女の存在感が圧倒的に迫り、見終わった後、彼女の輝きがなおいっそう記憶に残るだろう。[投票(1)]
★5アパートメント(1995/仏=伊=スペイン)ミュリエル(サンドリール・キベルラン)と婚約中のマックス(ヴァンサン・カッセル)は仕事中に、あるレストランで、元恋人だったリザ(モニカ・ベルッチ)を見かける。リザはかつてマックスの前から、突然、失踪したのだった。マックスは彼女をひそかに追跡して、住居をみつけるが、そこに現れたのはリザと名乗る別の女性(ロマーヌ・ボーランジェ)だった。謎は深まっていくが、そこにマックスの友人リシュアンも加わって、いくつもの恋の綾が複雑に織られていく。後半は視点と時間の切り替えが頻繁に起こり、まさに目が離せない怒涛の展開。浮かび上がる一途な恋、届かなかった恋、すれ違いの恋、それぞれの思惑を乗せて物語りは一気に結末へと突き進む。[投票(1)]
★5ファイアーライト(1997/英=仏=米)22歳のエリザベス(ソフィー・マルソー)は、イギリス人貴族のチャーチル(スティーブン・ディレイン)から代理母の依頼を受ける。父の負債を救うために、彼女はチャーチルと3夜だけ関係を持つ。その後妊娠し、女の子を出産、契約通りに子供を彼に引き渡す。子供のことを忘れられないエリザベスは、子供には一切関わらないという約束を破って、子供の行方を必死に探し出す。そして出産から7年後、住み込みの家庭教師として、顔も知らない自分の子供ルイザと再開するが…。幻想味さえ感じさせる美しい映像と、いつもとは違うソフィー・マルソーの静かな熱演が見もの。サン・セバスチャン国際映画祭・審査員特別賞・最優秀撮影賞受賞作品。[投票(1)]
★4オリヴィエ・オリヴィエ(1991/仏)フランスの田舎町で、ある日白昼のもと、母親にお使いを頼まれた少年オリヴィエは、まるで神隠しにあったかのように、そのまま謎の失踪を遂げる。彼を溺愛する母親(ブリジット・ルアン)は、半狂乱になり、オリヴィエの姉である娘ナディーヌに当たり、夫ともうまくいかずに、彼はアフリカへ行ってしまう。それから6年後、担当の刑事は、意外な場所でオリヴィエ(グレゴワール・コラン)の面影を持った少年を見つける。そして家族のもとへ彼が戻ってくるが…。母親のオリヴィエへの愛情、成長したナディーヌ(マリナ・ゴロビーヌ)の複雑な心境を丹念に描きながら、オリヴィエの失踪の謎が紐解かれていく。そして物語りは予期しない結末へ…。[投票(1)]
★3ラ・ブーム(1980/仏)少女ヴィック(ソフィー・マルソー)は新学期になり、初めてのブームパーティーに参加する。そこでマチュ−と出会い恋に落ちる。両親は共に忙しいかわりに、ひいおばあちゃんのプベットが常にそばにいてくれるので、ヴィックは彼女にいろいろと相談する。そんななか両親はやがて別居してしまう。13歳という多感な少女の心情を等身大に描き、親子の絆、夫婦の絆も細やかに描かれる。主題歌の「愛のファンタジー」が甘く響き渡る、良質のラブロマンス。フランスや日本でも大ヒット。当時15歳のソフィー・マルソーを一躍有名にした記念すべき彼女のデビュー作品。 [投票(1)]
★4女優マルキーズ(1997/スイス=仏=伊=スペイン)フランスの演劇界の伝説の女優マルキーズ・デュ・パルグの生き様を描いた作品。17世紀のフランスの貧民街には、美しい踊り子マルキーズ(ソフィー・マルソー)がいた。彼女は華麗な踊りを披露しつつ、お金を稼ぐために身体も売っていた。そんななか踊りを見た喜劇役者のグロ・ルネは彼女の魅力にとりつかれ、その場で結婚を申し込む。そしてマルキーズを彼の率いる劇団に加えて、一行はパリへ向かう。マルキーズは、大女優への道を歩み始めるが、同時にそれは波乱に満ちた人生の幕開けでもあった…。20億円の制作費を費やした豪華絢爛たるスペクタル・ロマン。[投票(1)]
★4カミーユ・クローデル(1988/仏)「考える人」「地獄の門」で有名な近代彫刻の巨匠ロダン(ジェラール・ドパルデユー)。そのロダンの弟子であり、愛人であった若き美貌のカミ−ユ・クローデル(イザベル・アジャーニ)の生涯を描いた大作。彼女はロダンと共に数々の優れた作品を生み出すが、自分自身の作品がロダンの模倣にしか評価されないことに苛立ちをつのらせる。またロダンは別に女性と同棲しており、別れようともしない。ロダンを愛するがゆえに深まる苦悩は彼女の精神バランスをだんだんと崩していくことに…。[投票(1)]
★5ショー・ミー・ラヴ(1998/スウェーデン)16歳のアグネス(レベッカ・リリエベリ)は、スウェーデンの田舎町に転校してきたが、内気な性格ゆえ、周囲の同級生になじめず、孤独な日々を送っている。一方14歳のエリン(アレクサンドラ・ダールストレム)は、人目を引く容姿で友達も多いが、早くこの田舎町を出たいと、苛立つ日々を過ごしている。アグネスは、エリンに惹かれるようになるが、打ち明けることも出来ずに、パソコンに「エリンは私に恋をする。私はエリンを愛している。」と本心を晒す。やがてふたりは、親しくなるが、エリンのなかにもアグネスを恋しく思う気持ちが芽生えてくる。ふたりは自分の本心と向き合わざるを得なくなっていく…。撮影は16ミリのフィルムを使い、手ぶれや粒子の粗い映像となっているが、それが逆に臨場感を出し、彼女たちの瑞々しい感性がより強く心に迫る。思春期の壊れやすくて傷つきやすい心や恋に揺れ動く気持ちを等身大で表現した青春映画の傑作。 [投票]