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24さんのお気に入りあらすじ(4/4)

去年マリエンバートで(1961/仏=伊)★0 1950年代に流行した「文学とその方法」を映画で試みた実験的作品。舞台となるバロック調の豪華ホテルには具体的な設定は設けられておらず、場面は繰り返し繰り返し、ダイアローグも繰り返される。去年出会ったという男女。駆け引きは単なる想像か記憶の再生なのか? はたまた単なる幻想に過ぎないのか、特定の時間軸も定かではないし、二人の会話も一切、確実な手がかりもない。ただ繰り返されるフラッシュバックとセリフのみが画面に提示され、観客の主観に全て委ねられる。極めつけは、けして勝つことの出来ないゲーム、そして人工的で不自然な左右対称の庭が象徴するような美ですら全ては観客の主観に。ベネチア映画祭グランプリ作品 (のこのこ)[投票(4)]
革命前夜(1964/伊)★4 ブルジョワ家庭の青年ファブリツィオは、コミュニストであることを公言してはばからず、党活動に精を出していた。親友アゴスティーノの自殺に近い死を、若い叔母ジーナとの恋愛によって紛らわせていたのだが、彼女との情事や党活動の矮小さを知るにつれ、自分の思想に疑問を覚えだしていった。青春の一ページを年若き才人ベルナルド・ベルトルッチが描き出す。 (甘崎庵)[投票(1)]
十二人の怒れる男(1957/米)★4 以下の解説に挙げるものは、あらすじではありません。(TMさんの簡潔かつ印象的なあらすじで「十二分に」尽きているかと思います。)以下は十二人の「怒れる男」の簡潔な人物紹介で、一度本作をご覧になった方を想定して書いています。未見の方は、十二人の個性を発見しながら観ていくのも楽しみの一つだと思いますのでご覧にならないほうがよいかと思います。必要最小限の情報を除いて、なるべく主観的な判断を挟まないように書いています。(とはいえ、決めつけと偏見が介在してしまうのは避けられませんが…)事実関係の誤認がありましたら、お知らせいただけると幸いです。 [more] (グラント・リー・バッファロー)[投票(18)]
サムライ(1967/仏)★4 ジェフ(アラン・ドロン)は小鳥を飼って暮らす、暗黒街の一匹狼。恋人ジャーヌ(ナタリー・ドロン)にアリバイ工作を頼み、殺しの仕事を実行。無事に仕事を終えたジェフだったが、殺害現場のクラブを立ち去る際に女性ピアニスト(カティ・ロジェ)に目撃される・・・。(105分) [more] (AONI)[投票(2)]
三十四丁目の奇蹟(1947/米)★5 気の良さそうなおじいちゃんはクリスマス間近の賑う街でお散歩中です。ショーウィンドウに並べられたトナカイを見て「キューピッドとブリツッンの位置が逆じゃ!」と絶叫。他のトナカイの事についてもあーでもない、こーでもない・・・。本物ならまだしも、あの模型でそこまで分かるのか?ッてな感じ。メイン通りでメイシー百貨店の感謝祭パレードが始まろうとしていた。おじいちゃん今度は雇われサンタを見つけ「ムチ捌きがなっとらん!」だが彼はお酒がまわってフーラフーラ状態。「こんな侮辱は許せない!」とおじいちゃん、「責任者は何処だぁ―イ!」成り行きでおじいちゃんはサンタとして雇われたのだった。が、一体何者なのあんたは? [more] (かっきー)[投票(4)]
自由を我等に(1931/仏)★5 木馬造りをする囚人155号エミールと119号ルイ。二人の秘密のウィンク!「自由とは生きる事!」二人は歌いながら脱走計画を実行中!高い塀を越えるのに苦労する二人・・・ありゃりゃ、見つかっちまった・・・「ルイ!一人で逃げてくれ〜〜〜。」「ありがとーう。」ルイは逃走中、自転車レースのトップと接触し自転車で逃げるや逃げろのゴー−−ル!優勝、おめでとう?!靴を買いに行き主の目を盗み・・・「助けてくれ〜〜〜強盗が金もって逃げたぞ!」その後、街中の青空屋台でレコードコピー業を成功させ、店を持ち、遂にはレコード音楽製造会社を設立し、社長になっちまっただー! [more] (かっきー)[投票(3)]
沈黙(1963/スウェーデン)★5 チチチチチ…暗闇にストップウオッチの音。明けて、もう若くはない姉妹と、妹の幼子が汽車の客室にいる。姉は随分具合が悪そうで、面倒を見る間、子どもは客室を追い出される。外を覗き込む子ども。動いているのか、停めてあるのか分からないが、何台もの戦車が車窓を流れていく。やがて一見平和そうな喧騒の町に到着。三人は、姉を休ませるため、この言葉も通じない町に宿を取ったのだ。妹と子どもは裸で寝ている。一枚扉隔てた隣の部屋で、幾分良くなった姉は、咳き込みながら煙草を吹かし、ウィスキーを呷り、翻訳の仕事を始める。瓶が空になった。仏語も英語も独語も通じなかったが、給仕に代わりの酒を運ばせた。「手」がこの国では「カジ」と言うのだと教えてくれた給仕が去る。ベッドに横になる。左のカジは乳房へ、右のカジは… [more] (muffler&silencer[消音装置])[投票(7)]
鬼火(1963/仏)★5 生きていることが耐え切れなく痛ましい、30代前半のハンサムな既婚男性、アラン。その痛みを鈍らせるため酒浸りになり、ヴェルサイユの療養所に入院。別居中の妻はニューヨークから治療費を送っている。そして妻はアランの様子を知るため、彼を元よりよく「知る」女友達を偵察に送ったのだった…。―朝、ふたりが白いシーツの海にて目ざめるところから、映画は始まる。皆が言う「君は『治った』」と。果たしてそうなのか。寡黙ながら雄弁なカメラとサティのジムノペディの旋律が、そっとアランの跡を追う、それからの二日間。 (muffler&silencer[消音装置])[投票(3)]
アンダルシアの犬(1928/仏)★5 くわえ煙草のひとりの男(ルイス・ブニュエル)が剃刀を研ぐ場面からはじまる、悪夢のようなイメージ連鎖の数々。シュールで不可思議な世界を堪能する魅惑の17分、モノクロ。ブニュエルとダリが一緒にクリスマスを過ごしていた時に、ダリが「昨夜、掌をうようよしている蟻の夢を見たんだ。」と語り、ブニュエルが「何だって? 私は誰かの眼球を切った夢を見たんだ。」と応えたことから企画が始まったとのこと。何の討論もなく仲良く6日間で書きあげたというシナリオは「頭に浮かぶ第一番目のイメージを拾いあげ、反対に、文明や教育から連想されるものすべてを機械的に排除しつつ完成されたもの。」であるらしい。 (tredair)[投票(9)]
月世界旅行(1902/仏)★4 お偉い科学者たちが「ロケットをぶっ放して月へ行こう」という突拍子もない計画を大真面目に議論している。ほんまかいなと思う間もなくロケットは完成、物々しく打ち上げられたロケットは、見事お月さまの顔面に命中。「お〜い地球が見えるぞ〜」と月面で呑気に騒いでいた乗組員たちだが、やがて地球では知らなかった(そりゃそうだ)不思議な経験を味わうことになるのだった。[12分 (現存版)/モノクロ/スタンダード/サイレント] [more] (Yasu)[投票(9)]