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水那岐さんのあらすじ: 投票数順

★3わが道(1974/日)「村の女は眠れない/夫のぬくもりに包まれないと女は眠れない…」出稼ぎが、夫と妻のあいだに割って入り、親と子のあいだを引き裂いてゆく。そのために起こる悲劇は後を絶たない。芳造(殿山泰司)の妻、ミノ(乙羽信子)は青森・十和田で食堂を開いていた。そこは学校すら廃校に追いやられる過疎地帯だ。ミノの食堂も開店休業状態であったが、老いた夫の手は不自由であり、雇ってくれる場所もない。だが、何とか名古屋にツテがあるという知人を頼り、芳造は出稼ぎに出ていった。しかし彼は消息を絶ち、東京駅にボストンバッグを残して行方不明になってしまった。そして9ヵ月後、ミノは意外な報せを受け取る。〔近代映画協会/129分/カラー/スコープ〕[投票]
★4狼(1955/日)山道をやってくる一台の郵便車を日本刀や猟銃で止めた三川(殿山泰司)と原島(浜村純)。彼らは運転手を脅して荷台から現金を出し、現われた三人の仲間と分け合った…。これより半年前。三川、原島と矢野(乙羽信子)、吉川(菅井一郎)、藤林(高杉早苗)は保険会社の勧誘員の職を得た。だがそれぞれに貧乏の底にあり、職にあぶれて勧誘員にまで落ちぶれた彼らに、その職を全うできる筈もなく、同期の仮社員たちは次々に退職して五人だけが残された。ひとりが冗談めかして言った、「こうなったら強盗か自殺しか道は残されていませんなあ…」。だが、それは五人にとって真実の吐露だった。〔近代映画協会/128分/モノクロ/スタンダード〕[投票]
★3薮の中の黒猫(1968/日)乱世。竹やぶ付近の農家に住む母(乙羽信子)と嫁(太地喜和子)は、武者たちに襲われて陵辱され、家に火付けされて息絶えた。ふたりの亡骸に、彼女らの飼う黒猫が近づき、体を舐め続けた。しばらくして、羅城門に嫁の姿をした女が現われ、武士に竹やぶの中にある屋敷まで連れていってくれと乞うては、母に出迎えさせて床を一緒にしては喉仏を食いちぎる事件が続発した。侍大将の源頼光(佐藤慶)は妖怪の仕業などという噂は信じなかったが、このまま抛ってはおけず妖怪退治をある男に命じた。敵の大将首を取って成り上がった藪ノ銀時(中村吉右衛門)である。大役を任された彼は、ふたりの女の家族であった。〔近代映画協会/108分/モノクロ/スコープ〕[投票]
★2ゴジラ FINAL WARS(2004/日)近未来。度重なる戦争と核実験は地球環境に異変を生み、太古よりの眠りについていた怪獣たちの覚醒を促した。ここに「地球防衛軍」は組織され、特殊能力を有するミュータント部隊がその先頭に立つこととなった。その一人・尾崎(松岡昌宏)は、若き女性生物学者・音無(菊川怜)の護衛につき、北海道沖より発見されたサイボーグ怪獣のミイラの調査に向かう。時を同じくして世界各地に怪獣が出現、防衛軍の空中戦艦は苦戦する。だが、それらを一瞬にして消し去った存在があった。国連事務総長・醍醐(宝田明)は彼らを友好的な異星人・X星人と呼ぶ。この時ゴジラは、南極の氷の下に葬り去られていた…。〔東宝/125分/カラー/スコープ〕[投票]
★3鬼婆(1964/日)乱世。何処までも続くススキ野原を、傷を負った仲間を背負い逃げる鎧武者が、誰かに刺され息絶えた。ババア(乙羽信子)と嫁(吉村実子)の仕業である。彼女らは武者の武具を剥ぎ取り、故買屋(殿山泰司)に売り払った。そんな日々のうちに、セガレの仲間の八(佐藤慶)が帰ってくる。男と判れば戦わされる世の中をすり抜け、セガレを置き去りに逃げてきたのだ。八は嫁を誘惑し、嫁もまたおのれの欲望の捌け口を求めた。それに気づいていたババアは、ある日嫁のあとを追ってゆこうとする。すると見知らぬ鎧武者が道案内を求める。武者は般若の面を被っていた。〔近代映画協会/103分/モノクロ/シネスコ〕[投票]
★3海の野郎ども(1957/日)東京湾。鉄屑を腹いっぱい詰め込んだ輸送船が遥かな国よりやって来た。千鳥松(石原裕次郎)はそんなスクラップを買い上げる連中のリーダーである。高級船員らが女目当てに街に繰り出す中、24時間体制で鉄屑屋たちは働く。だが、船長らに商売女たちを世話するのと引き換えに、高価な真鍮部品を分けてもらう闇屋のめっかち(西村晃)やどんがめ(殿山泰司)らもいた。これに怒った下級船員たちは起重機のスチームを止め、千鳥松らは仕事を中断させられてなるかと、下級船員たちと大喧嘩を繰り広げる。〔日活/87分/モノクロ〕[投票]
★3正義だ!味方だ!全員集合(1975/日)港町・伊勢浜。長太郎(いかりや長介)と弟分の中西(仲本工事)は職にあぶれていた。彼らが目指した印刷所は、やくざに締め上げられて立ち退き寸前だった。被害者連合の集会にやくざ幹部の大神(伊東四朗)が乱入した時、割って入った長太郎は彼を追い払い、皆の信頼を得て連合新聞の編集長に祭り上げられる。一方、漫画家のヒデオ(加藤茶)は仲間のめぐみ(榊原るみ)に励まされながらも行動に出られず、彼女の人形劇を手伝うので精一杯であった。新聞の漫画ヒーローを考える長太郎は、首を吊ろうとしたヒデオをひょんなことから救う。そのショックで、ヒデオは新ヒーロー「ゴリレンジャー」を思いつく。〔松竹/95分/カラー/ワイド〕[投票]
★3喜劇 急行列車(1967/日)寝台特急「さくら」の車掌・青木(渥美清)は東京=長崎間を往復する。検札時に、ローカル線時代の思い出のひと・毬子(佐久間良子)と出逢った青木は、舞い上がるあまり青春時代のなれそめを我知らず車内放送で披露してしまい、とんだ赤恥をかく。しかし当の毬子は、夫に別れの電報を打ってくれと青木に頼み、彼を当惑させるのだった。終点近く、スリ(三遊亭歌奴)の悪行を見破った毬子と、長崎で青木は楽しい一時を過ごす。もう一度逢ってくれとの手紙に青木は喜ぶが、帰宅後女房(楠トシエ)にそれを見つかってしまった。列車シリーズ第1弾。〔東映東京/90分/カラー/ワイド〕[投票]
★1くりいむレモン(2004/日)亜美(村石千春)は喘息の発作で中学を早退した。帰ってみると、兄である大学生のヒロシ(水橋研二)は昼過ぎだというのに自室で眠っている。二人は親の再婚による血の繋がらない兄妹なのである。ある日両親が海外出張に出かけ、彼らは二人きりの生活を始める。亜美が学校を休んだ日、ヒロシは彼女に添い寝し、どちらからともなく求め合った。とはいえ、二人の様子ときたらまるでピクニック気分なのだ。80年代のロリータブームの仇花である兄妹の恋を描いたアニメーションの実写化。〔バイオタイド/78分/カラー/ヴィスタ〕[投票]
★1式日(2000/日)映画監督として一応の成功をおさめたものの、次作以降へのモチベーションを失ってしまった「カントク」(岩井俊二)は、線路に横たわる少女(藤谷文子)と邂逅する。彼女は言う、「明日は私の誕生日なの」。しかしいつになってもその日は訪れない。少女は永遠の明日に向けて奇妙な儀式を繰り返す。カントクは少女と言葉を交わしあい、彼女の心の闇に少しずつ触れてゆく。肉親の死。そのもとから逃げ出してきた母(大竹しのぶ)への愛憎。カントクは、その不安を少しずつ摘み取ってゆこうとする。〔徳間=スタジオカジノ/128分/カラー/シネスコ〕[投票]
★3原爆の子(1952/日)石川先生(乙羽信子)は島の学校の夏休みを迎え、故郷の広島に帰る。広島の空は美しいままだった、あの日のように…。家の焼け跡に額づいた先生は、光を失い乞食に身を落した昔の使用人、岩吉(滝沢修)とめぐり会う。彼は家族を原爆で失い、たった一人残された孫は施設に引き取られたという。先生は岩吉たちを島に迎えようとするが、彼は頑としてそれを断るのだった。その夜石川先生は、幼稚園勤務時の友人、森川先生(斎藤美和)のところに身を寄せる。彼女から、教え子たちのうち生き残っている数人のことを聞いた石川先生は、彼らを訪ねてみようと心に決めるのだった。〔近代映画協会=劇団民藝/96分/モノクロ〕[投票]
★2八月のかりゆし(2003/日)沖縄。バスから母の遺骨を下げた少年、柳口テル(松田龍平)が降り立つ。そこへ迎えに来た従姉妹の少女マレニ(末永遥)は、彼を待っていた家族にひき会わせた。とりあえず、テルは伯母の経営するペンションに腰を落ち着けることになった。早速テルと仲良くなったマレニは、自作の三線を彼にプレゼントする。夏休みのこともありテルはマレニと外出するが、彼女は不思議な霊に憑かれ、森へといざなわれる。引きずられっぱなしのテルだったが、彼にも血と燃え上がる炎のヴィジョンが見え始め、煩悶する。呪女(ノロ)の血をひくマレニは彼を守ろうとするのだが、彼らをDVカメラ片手にアキ(Tama)という女が追うのだった。〔GAGA/92分/カラー/ヴィスタ〕[投票]
★4変身(2002/露)ある朝、巨大な毒虫に自分がなっているのを発見するグレーゴル・ザムザ(エフゲニー・ミローノフ)。彼はもがきつつ、自分がここにいることを周囲の人々に理解してもらおうとするが、果たせない。部屋を出ることも、食事をとることもできず、彼は追いつめられてゆく。なにも語らず、存在のみによって家族を畏怖させる昆虫の演技の禍々しさには、レオニード・チムツーニクの振り付けも大きく関わっている。ガッチーナ国際映画祭・最優秀主演男優賞、最優秀脚色賞受賞。〔90分/カラー〕[投票]
★2喜劇 社長さん(1972/日)秋田県の片田舎から、良夫(斉藤良三)は「社長さん」こと伴太(ハナ肇)に見込まれ、自分の工場で働くように言われて東京に出てきた。だが、伴の経営する「ドリームトーイ」は倒産した後だった。呆然としながら良夫が伴を訪ねると、彼は金を無心し、酒をかっくらって寝てしまった。伴が勝手に会社顧問にした小説家の令嬢・順子(倍賞千恵子)、病床にある伴の娘・香世(榊原るみ)などに優しい言葉を貰いながら、良夫は帰郷を決意するが、なんと父親が社長を頼って田舎から上京するというのだった。帰れない良夫をよそに、伴は弟たち(谷村昌彦佐藤蛾次郎)と会社再建の秘策を練る。〔松竹大船/87分/カラー/ワイド〕[投票]
★4ザ・ドリフターズの極楽はどこだ!!(1974/日)サラリーマン・黒木長作(いかりや長介)は朝から、受験を控えた息子の一作(加藤茶)と娘の花子(沢田雅美)のために昼の弁当を作っていた。妻に早くに先立たれ、それからの涙ぐましい日課なのだ。出社した長作が、若い中山部長(仲本工事)にどなられている頃、一作はクラブでドラムを叩いて女の子たちの嬌声を独り占めにし、花子は駅のトイレで着替え、ボーイハントに繰り出すのだった。それも知らない長作は、会社のウサ晴らしにかつての戦友・源さん(佐野浅夫)と酒を酌み交わしていた。そんなある日、長作の留守を狙って一作が会社を訪れた。彼の目的は…?〔松竹/94分/カラー/ワイド〕[投票]
★2ZIPANG ジパング(1990/日)戦国の世も終わり、世は徳川のもと泰平になった頃。家康(東千代之介)は配下の服部半蔵(ユキオ・ヤマト)に命じ、黄金の国ジパングの鍵となるという「七支刀」を探させていた。だがそこに、天下の大盗賊・地獄極楽丸(高嶋政伸)が現われ、古墳から七支刀をまんまと奪って逃走した。彼の首を狙う賞金稼ぎ・鉄砲お百合(安田成美)も後を追う。そして、古墳の中に眠っていた半身に刺青を刻まれた謎の男も、千年の眠りより醒め、七支刀の行方を追うのだった。林海象の手になる荒唐無稽な冒険活劇映画であり、上映時は主人公・地獄極楽丸の「五十人斬り」が話題となった。〔118分/カラー〕[投票]
★1伊賀野カバ丸(1983/日)大食・野蛮・不潔の三拍子揃った(?)少年忍者カバ丸(黒崎輝)が名門・金玉学院の理事長、大久保蘭(朝岡雪路)の家に引き取られることになった。最近亡くなったカバ丸の祖父・才蔵(千葉真一)を愛していた蘭は快く引き受けるが、その娘・麻衣(武田久美子)は今にも発狂しそうな思いに囚われるのであった。学院に入学早々、カバ丸は生徒会長・目白沈寝(真田広之)に呼び出される。それは、ぜひライバル校・王玉学園との剣道大会に出場し、勝利をおさめてくれという依頼だった。カバ丸は、大好物の焼きそばを腹いっぱい食べさせてくれることと引き換えに、その話を喜んで引き受ける。〔東映京都/95分/カラー/ワイド〕[投票]
★2お嬢さん社長(1953/日)日本一乳菓の小原社長(市川小太夫)の血圧は日毎高まって、いつ死んでもおかしくない状態だった。社長の孫まどか(美空ひばり)は、その頃家庭教師の目を盗んで女優と遊び、秋山舞台監督(佐田啓二)の説教を喰らっていた。まどかの母は舞台女優であり、父に逆らって太鼓持ちの息子と結婚し、その愛の結晶がまどかだったため、彼女は芸能に並々ならぬ憧れと情熱を抱いていたのだ。浅草の祭りでまどかが披露したのどに秋山は感心するが、小原が突然危ない病状に陥り、まどかは無理矢理社長にさせられるのだった。新社長まどかは会社に新風を吹き込むべく、早速新社則を定める…。〔松竹大船/93分/モノクロ〕[投票]
★3海軍兵学校物語 あゝ江田島(1959/日)昭和十七年、江田島の兵学校にまた新たな三号生たちが集った。彼らは自己紹介の時から、「江田島精神を叩き込む」と称して一、二号生の手荒な歓迎を受けた。とくに目立って反抗的な態度をとる村瀬(野口啓二)は幾度となく張り倒された。食事、武道、走行、新入生たちに怒号が降り注ぐ中で、村瀬は唯一の親友となった石川(小林勝彦)と山に登る。そこで彼らは、教官の妹・由美子(仁木多鶴子)、そして一号生の小暮(本郷功次郎)と出会う。石川は由美子に恋心を抱き、村瀬は小暮の前で兵学校の体制を批判、制裁を受ける。だが、小暮の過去を知った村瀬は、だんだんに小暮という男に惹かれてゆくのだった。〔大映東京/105分/カラー/シネスコ〕[投票]
★3座頭市の歌が聞える(1966/日)浪人・黒部(天知茂)は、金を貰ってある男を斬る。彼とすれ違う市(勝新太郎)は、金を出した男たちを行き掛かりから斬り、男が為吉という名だと知る。市が落ち着いた宿場の茶屋の婆さんと孫の太一は為吉の家族であったが、この宿場で板鼻の権造(佐藤慶)というやくざの親分が悪行の限りを尽くしていると言う。特にその腕を太一に憧れられた市は、旅の琵琶法師(浜村純)から子供を駄目にさせるなと諌められる。一方、市に体を揉ませながら話をしたお蝶(小川真由美)という女郎は、権造がいる限り自由にはなれないと語る。そして、権造は手下を連れてやって来た…。第13作。〔大映京都/83分/カラー/ワイド〕[投票]