コメンテータ
ランキング
HELP

[あらすじ] 牡丹燈籠(1968/日)

カランコロンと、どこからともなく、下駄の音がいたします・・・。ご存知、明治の落語家三遊亭円朝の手になる名作怪談、牡丹燈籠でございます。8月13日といえばお盆の日。萩原家では先程亡くなった次男の初盆で、親戚郎党一族が集まっておりました。残された次男の妻、菊(宇田あつみ)の身の振り方について、実家からは「嫁いだ娘故、御家にて如何様にも。」とはいうものの、実家は時の御老中の縁つながりの家で、老中への忖度もあり、三男の新三郎(本郷功次郎)に添わしてはどうかと、意見が一致したのでございます。お菊は「よろしくお願いを。」と言ったが、肝心の新三郎がウンと言わない。(まだまだ続きます)
KEI

新三郎にしてみれば昨日まで姉上と呼んでいたものを、お家の為こちらがダメならあちらでと犬猫じゃああるまいし、という気持ちだったのでございます。そんな新三郎を見て、お父上(佐々木孝丸)は「お前は、町人の子を集め寺子屋の真似事なんぞをしているが、世の中で大事なのはそんな事ではない」と言った・・・。

そして盆の16日、精霊(灯籠)流しの夜が来たのでございます。子供たちを連れて大川へ行った新三郎は、向こうの方に川草に邪魔されて、流れない灯籠が有るのに気付きます。川の中に入り流してやると、木立の陰から女2人の姿が現われます。廓女(くるわおんな)衣装の娘と侍女らしい年増(としま)でした。「有難うございます」「いや、サ程のことは。では御免」とその場で別れた。

が家に帰って程無くすると、その2人が訪ねて来たのでございます。その2人は、吉原の芸妓玉虫―本名は露[つゆ](赤座美代子)と仲居の米[よね](大塚道子)と名乗り、その哀しい身の上話を語り始めます。聞けば聞くほど語れば語るほど、お露と新三郎の気持ちは、恋心に変わって行ったのでございます。しかしこの露と米は・・・。怪談牡丹燈籠物語のイトグチが付いた所でございます。88分。

原作落語とは物語が随分と違っており、山本嘉次郎の牡丹灯籠と言うべき作品になっている。もっとも〜版の映画は数多くある。

(評価:★4)

投票

このあらすじを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のあらすじに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。