コメンテータ
ランキング
HELP

さんのあらすじ: 更新順

★4天使の復讐(1981/米)ニューヨークのドレス工房で働くサナ(ゾーイ・タマーリス)には口のきけない障害があった。仕事が終わると、街へくり出す同僚たちを尻目にまっすぐ部屋に帰る毎日。ある日の帰宅中、仮面をつけた男に路地へ連れ込まれ......。ショック状態でようやく家に帰りついてみると、そこには別の男が。強盗が待ち伏せをしていたのだ。とっさの反撃で男を殺してしまったサナ。その日から男性が恐ろしくなり、強盗の所持していた45口径を持ち歩くようになる。街にあふれるさまざまな男ども。道端でちょっかいを掛けてくる奴。サナを撮りたいと言ってきた写真家。娼婦を殴っていたヒモ。サナは45口径を手に夜の街を彷徨う。男を狩りに......。[80分] [投票]
★2ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争(2023/仏=スイス)2022年9月に他界したジャン=リュック・ゴダール最後の作品。本人曰く「最高傑作」。[20分][投票]
★5ガールフレンド(1978/米)写真家をめざすスーザン(メラニー・メイロン)はルームメイトで詩人志望のアン(アニタ・スキナー)から恋人と結婚するとつげられる。おめでとうとは言ったものの、動揺をかくせない。壁の色を赤に、髪をくるくるパーマに変え、年上の既婚者に手を出す(速攻で失敗)も淋しさは埋まらない。アン夫妻が家に招いてくれるが、新婚旅行のスライドを見せられ笑顔もこわばる。肝心の写真は雑誌に三枚売れたきりでものにならない。順調にキャリアを積んでいるらしき知り合いの姿を見て置いきぼりの気分を味わう。一方、アンは詩作を再開するが、赤ん坊のいる家で詩は書けない。自分はまちがった道を選んだという思いはつのるばかり......[88分][投票]
★4枯れ葉(2023/フィンランド=独)ヘルシンキ。アンサ(アルマ・ポウスティ)はスーパーマーケットで働いていたが、ささいなことからクビに。家に帰ってラジオをつけてもウクライナ戦争のニュースばかりで気が滅入る。一方、工場で働くホラッパ(ユッシ・ヴァタネン)。禁煙しろと言われても、どうせ塵肺になるさととり合わず、朝は隠してある酒瓶をあおらないと仕事にならない。金曜日の夜、行きたくはなかったが、自称カラオケ王の同僚に誘われ、カラオケバーへ。熱唱している同僚をよそに、隣のテーブルに座っていたアンサと目が合った。それからあれやこれやと続く不運。偶然路上で出会ったふたり。男は女をカフェに誘う。女「この後は?」男「………映画でも」[81分][投票]
★3青春がいっぱい(1966/米)カトリックの全寮制女子校セント・フランシス・アカデミーに新入生たちがやってきた。メアリー(ヘイリー・ミルズ)は両親を失い、金持ちの叔父にここへ送りこまれてきた。初日からタバコをふかし、修道院長(ロザリンド・ラッセル)の訓話もどこ吹く風。感化されたレイチェル(ジューン・ハーディング)とふたり悪戯しては罰をくらう日々。学校生活は厳格な修道院式で、教科を教えるのは敬虔かつ個性豊かなシスターたち。そんな信仰生活になんの意味があるのかはメアリーの理解の外だ。しかし院長は厳格ななかにも愛情をもって、この天使にはほど遠い二人組に接するのだった。ある日、地下室で葉巻をやっていた二人は・・・[112分][投票]
★4ラブレス(1982/米)1959年、バイク乗りのヴァンス(ウィレム・デフォー)が南部の町にやってくる。デイトナのレースへ出場するところだ。街道沿いのダイナーでは、リーゼント頭・全身革という風体をみて地元民たちがコソコソささやき合っている。やがて仲間たちが現われるが、うち一人のバイクの調子が悪く出発できない。この死んでいるような田舎町に足止めをくらってしまう。住民の好奇心や敵意にはそ知らぬ顔で暇を持て余す彼らの前に、真っ赤なコルベット・コンバーチブルがすべり込んでくる。しかも運転しているのはどう見ても子供のような短髪の美少女(マリン・カンター)ではないか。どうする? キャスリン・ビグロー監督長編映画第一作。[82分][投票]
★5フェイブルマンズ(2022/米)1952年、ユダヤ系中流家庭に育ったサミーは両親に連れられてはじめて映画を観る。『地上最大のショウ』だ。たちまち虜となり、8mm映画作りに熱中する。元ピアニストでちょっと変わり者の母(ミシェル・ウィリアムズ)はそんな彼の理解者だが、有能な技術者の父(ポール・ダノ)は「趣味」とよび、認めようとしない。ある日、母方の大伯父が家を訪れる。かつて映画業界で働いていたというその老人は、高校生のサミー(ガブリエル・ラベル)が映画を撮ると聞くと、なぜか呪いのごとき言葉を残して去るのだった。サミーが家族の秘密に気づいたのはそれからしばらくしてのことだった……。スピルバーグによる「自伝的」作品。[151分][投票]
★3バビロン(2022/米)ハリウッド・1926年。砂漠の豪邸の大パーティー。メキシコ人青年マニー(ディエゴ・カルバ)は雑用係として走り回っている。勝手に入り込もうとした女優志望のネリー(マーゴット・ロビー)を機転を利かせて入れてやり、二人で意気投合する。夜半、今夜の主役にして業界の主役、ジャック・コンラッド(ブラッド・ピット)が、おもむろに玄関先で二人目の妻を離縁したうえで姿をあらわし、乱痴気騒ぎは佳境を迎える――。朝。目立ちまくっていたネリーは、この日撮影開始の端役を手にする。泥酔したジャックに気に入られたマニーは彼の助手となる。二人は天性の才能と努力で創成期の映画業界を駆け上がっていくのだが・・・。[185分][投票]
★4喜劇 愛妻物語(2019/日)売れない脚本家・豪太(濱田岳)の年収は50万。パートで家計を支える妻チカ(水川あさみ)の不機嫌は頂点に達し、夫を雑魚呼ばわり。昼間から酒に手を出し、アル中も疑われる。セックスなど論外だ。しかし豪太は朝からチカのくたびれた赤パンツにへばりつき、怒りを買う。そんなある日、豪太は旧知のプロデューサーから以前出した企画を形にするよう求められる。ただし取材費はゼロだ。運転免許のない豪太はチカに運転手役を頼み込み、5歳の娘も連れ、四国への取材旅行兼家族旅行を敢行する。豪太には下心があった。旅先なら妻は自分を受け入れてくれるのではないか、という…。監督自身の夫婦生活を題材とした小説を自ら映画化。[115分][投票]
★4カーネーションの卵(1991/伊)夕暮れ時の花びらの上に芥子粒ほどの大きさのものがあったら、それはカーネーションの卵なのだ。それを見つけたらどんな願い事も叶うという―。第二次大戦末期の北イタリア。山腹の家に住むシルヴァーノら6人の子供たち、両親、祖母。ファシスト党が勇ましくパレードを行って子供らも黒シャツ姿で参列するが戦争は敗けそうで、ムッソリーニが失脚してバドリオ政権が発足するがドイツ軍が侵攻してきたので宣戦布告し、人々が銃殺され北中部は内戦状態になって、連合軍がパラシュート降下して、それからドイツは逃げて、パルチザンが復讐して、最後にアメリカ軍がやってくるまでの混乱と悲惨を子供の視点から描くアゴスティの自伝的作品。[カラー][投票]
★3マクナイーマ(1969/ブラジル)アマゾンの密林に響く産声。老婆から生まれた中年の黒人にしか見えないその赤子はマクナイーマ(グランデ・オテロ)と命名される。生まれついての怠け者で、初めて言った言葉は『面倒くさい』であった。美人の兄嫁と森で乳繰り合い兄を激怒させたり、荒野に捨てられたりしているうちに母親が死に、二人の兄と都会へ向かうことにする。その途中、不思議な泉の水を浴びた彼は、なんと男前の白人(パウロ・ジョゼ)に変身してしまった!そしてやってきた大都会。そこには美女とめくるめく冒険の日々が待っていた…。『モンティ・パイソン』×『エル・トポ』?ブラジル版ヌーベル・ヴァーグ「シネマ・ノーヴォ」のカルト作品。[カラー][投票(1)]
★3故郷(1937/日)東京の大学を出た喜多子(夏川静江)は信州の田舎へ帰ってくる。しかし都会の風に染まった彼女は周囲から浮き上がる。卒業証書を有難がる母は家業の手伝いもしない娘を腫れ物に触るように扱い、彼女は増長する。兄・堅太郎(坂東簔助)は妹を学校へやるため田畑まで売ったのだが、今は彼女の軽薄ぶりが許せない。一方、堅太郎の友人で小学校で教える彦太郎(丸山定夫)はある生徒の父兄の機嫌を損ねる。その父兄は喜多子が教職の勤め口を依頼している県会議員で、しかも喜多子の弟は彦太郎のお気に入りだったから彼女の就職が上手くいく訳はないのだった。ある日、喜多子は兄から厳しく叱責され、つくづく故郷が嫌になる。[84分白黒][投票(1)]
★4権三と助十(1937/日)六兵衛(高堂黒天)の長屋は貧乏人ばかりで店賃の催促も毎度が空振り。駕籠舁きの権三(鳥羽陽之助)と助十(小笠原章二郎)が喧嘩をおっぱじめ、カッときた挙句に自分の商売道具をぶち壊す始末。翌晩、六兵衛の援助で駕籠を新調し上機嫌の二人が町を流していると、金貸しのお源婆から同じ長屋のおとわ(花井蘭子)を四日市屋へ送るよう頼まれる。彼女は借金の形にお妾になるのだ。おとわと悪い仲ではなかった助十は複雑な思いで彼女を乗せてやる。ところがその夜更け、お源婆は強盗に殺され、おとわの父が奉行所へ引っ張られる。実は同じ晩遅く、権三と助十は刀を洗う怪しい浪人者を目撃していたのだ。さあどうする?[81分白黒][投票]
★3続丹下左膳(1953/日)乾雲を得た丹下左膳(大河内伝次郎)は主君・饗庭候に面会を求めるが、すでに自分は見捨てられていると知り愕然とする。治安を預かる大岡越前守(大河内二役)は配下を動員し市中を完全封鎖する。饗庭候も捕手より先に左膳を倒し刀を奪うべく剣士達を路上へ放つ。さらに、坤龍を持つ諏訪栄三郎(三田隆)は左膳を追い夜を徘徊するうちいつしか人斬りに手を染める。かくして江戸の町は殺気の黒雲に包まれるのだった。そんな中、左膳は櫛巻お藤(水戸光子)とともに法華宗の行場に潜み、自身の人を斬りたい衝動に必死の戦いを挑んでいたが…。二刀相離れれば互いを呼び乱を生ずるとされる宝刀、乾雲・坤龍を巡る大活劇。[89分白黒][投票]
★3丹下左膳(1953/日)小野塚鉄斎道場の後継を選ぶ内試合。勝者の得るものは宝刀乾雲・坤竜と跡取り娘・弥生(沢村晶子)。鉄斎意中の諏訪栄三郎(三田隆)にはお艶(山本富士子)という女がおり、故意に負けて周囲を困惑させる。そこへ道場破りと称して乗り込んできた隻眼隻腕の剣士、丹下左膳(大河内伝次郎)と名乗る化け物のような男は化け物のような強さを発揮して乾雲を奪い去った。それは刀剣蒐集狂の主君の命による強奪だったが、奪った刀の魔力はやがて左膳を夜々辻斬りを重ねる殺人鬼と化したのだった。彼に惚れる櫛巻お藤(水戸光子)、追う栄三郎、大岡越前守まで入り乱れ江戸の町に血の雨が降る!『続丹下左膳』へ続く。[101分白黒][投票]
★4賭博師ボブ(1955/仏)ボブ(ロジェ・デュシェーヌ)はモンマルトル界隈の賭博師。銀髪を撫で付け隙の無い身なりで夜の街を遊弋する。若い頃は荒っぽい仕事もしたが、初老になりアパルトメントと高級車を所有する今はすっかり落ち着いている。盛り場をふらついていた娘・アンヌ(イザベル・コーレイ)の面倒を見てやったのも、色恋絡みというよりは保護者気分を味わいたいがためであった。しかし賭博稼業の浮き沈みはいつしか彼を窮迫させている。そんな時、朝のカジノの金庫には大金が積まれていると聞き付け、本性を剥き出しにする。仲間を集め、資金提供者を見つけ、綿密な強奪計画を練る。最後の仕事のつもりだった。しかし計画は漏れていた…。[98分白黒][投票]
★3宮本武蔵(1944/日)嵯峨野の寺で独り心を鎮める武蔵(河原崎長十郎)のもとを年若く品の良い姉弟が訪れる。父の仇を討つため剣法を教授してほしいというのだ。武芸は私の意趣を晴らす便法にあらずと拒んだ武蔵だったが、二人の熱意に負け手ほどきしてやる。これを知った仇の左本兄弟は厳流小次郎(中村翫右衛門)のもとへ走る。不意を襲い弟を討った小次郎は姉・信夫(田中絹代)に自分の名を武蔵に告げよと言い置いて去った。剣を究め人格を磨くことのみを念願する武蔵もこれを聞いて顔色を改めるのだった。ついに彼とは雌雄を決するべき宿命なのだと…。一年後、決闘の地へ向かう武蔵の舟を見送る浜辺には思いを秘めた信夫の姿があった…。[白黒55分][投票]
★4ブローニュの森の貴婦人たち(1945/仏)エレーヌ(マリア・カザレス)は若い恋人ジャン(ポール・ベルナール)の心が離れたと知って自分から別れ話を切り出す。しかし縋る素振りも見せない相手の態度に屈辱を受け復讐を決意する。いかがわしい踊り子アニエス(エリナ・ラブールデット)を落魄した素人娘に仕立て上げ、偶然を装いジャンと引き合す。ブローニュの森の滝のほとりで。目論見通り男は純真そうな彼女に恋心を抱き、冷たい態度に心を痛める。一方彼に惹かれ始めた娘もまた自分の過去に苦しむのだった。全てを告白して彼のもとを去るか、それとも…。葛藤を越えついに二人は結ばれる。しかしそれこそエレーヌの思う壺だった。復讐は成就した。はずだった…。[白黒][投票]
★5新学期 操行ゼロ(1933/仏)夏休みが終わり新学期が始まる。生徒達が寄宿舎へ帰ってくる。汽車の中で煙草を吹かしていた悪ガキども。新任の若いユゲ先生。転入してきた美少年は雰囲気に馴染めず早速気分が悪くなる。学校は規則づくめで牢獄のようだ。校長以下の教師達は陰険で抑圧的で、そのくせ生徒の持ち物を盗んだりする。食事はいつも豆料理。操行に零点をつけられたら日曜の外出は禁止だ。しかし生徒達は密かに反乱計画を練っていたのであった。デブで下劣な化学の担任に美少年が反抗したのを発端についに市民達は立ち上がる。羽毛の雪の舞い散る中、革命が宣言される。自由か死か!祖国の子らは進撃する!…二十九歳で夭折したジャン・ヴィゴの代表作。[白黒41分][投票]
★5ナポレオン(1927/仏)1781年冬、ブリエンヌ兵学校の校庭で軍服姿の生徒達が雪合戦に興じている。勝った方を率いていたのはコルシカ訛りの小柄な子。高慢な態度で爪はじきにされていたが、眼のある者は言うのだった。奴は大物になる!―ナポレオン(アルベール・デュードネ、子役ウラジミール・ルーデンコ)の生涯を再現する壮大な(未完に終わった)六部作の第一部は、少年時代から革命の渦中に頭角を現しイタリア遠征に大成功を収めるまで。散逸していたものを映画史家ケビン・ブラウンロウが修復した。原版は六時間超に及ぶ。手持ちカメラ・画面の染色・三重映写によるパノラマ三連画面など革新的な手法が用いられたサイレント映画の傑作。[白黒・一部染色][投票]