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さんのあらすじ: 更新順

★2幸福 Shiawase(2006/日)白夜の季節の北海道・勇払。その田舎町の無人駅に一人の男(石橋凌)が降り立った。男はさすらう風にその誰もいない田舎町の道を歩き、やがて小さな公園で倒れてしまう。かたや同じ田舎町の道を一人の女(桜井明美)が歩いていた。女は町角で見つけた募集告知に引き寄せられてある場末のバーの女給になる。そして女は、行きずりに男を拾う。行く当てのなさそうにしている男を、女は自分の部屋に呼びいれる。男にしがみつく女。そして一夜を共にした二人は、その日から奇妙な共同生活を始めることになる。〈106分〉[投票]
★3タルチュフ(1926/独)偽善を働く家政婦に騙されて、財産を家政婦に譲ってしまおうとしている老人がいた。老人には俳優をやっている孫がいたが、財産を狙う家政婦に偽りの不行跡を吹き込まれて、すっかり信用をなくしていたのだ。そこで孫は家政婦の偽善を暴くべく一計を案じる。それは映画の興行師に変装して祖父の家を訪ね、そこである映画を上映して見せるというものだった。そしてその映画こそは、偽善を働く似非聖職者タルチュフがその悪事を暴かれる映画、「タルチュフ」だった。モリエールの戯曲を、映画中映画という入れ子構造の手法で映画化したムルナウの作品。〈71分〉[投票]
★3路上(1996/日)重い外套を羽織って新宿の路上を独り彷徨する女の映画。神代辰巳のもとで助監督を勤めた経歴のある鴨田好史が、その遺作『インモラル 淫らな関係』の残フィルムで撮影した、言わば神代辰巳への鎮魂のフィルム。〈42分〉[投票]
★3アフリカへの想い(2002/独)かつての伝説的映画監督レニ・リーフェンシュタールが、長い沈黙を経て1973年に発表した写真集「NUBA ヌバ」は、一部にはファシスト的との評も受けながら、大きなセンセーショナルを呼び起こした。それから30年、かつて生活を共にし、友愛を育んだヌバ族の人々と再会するため、レニは再びアフリカの地へと旅立つ。今は内乱続くそのスーダンの地で、果たしてレニはヌバ族の人々と再会できるのか。当時100にも近い年齢を重ねて尚盛んな活動力と生命力を見せていた女傑の、その旅の過程を追跡したドキュメンタリー。〈60分〉[投票]
★2呪われた森(1980/米=英)音楽家の父親をもつアメリカ人の一家がイギリスへとやってくる。一家は新居として紹介された鬱蒼とした森の中に建つ大きな館にやってくるが、その家主であるエルウッド夫人(ベティ・デイヴィス)は気難しげな表情で一家を眺め、そして長女のジャン(リン・ホリー・ジョンソン)に目を留めて、一家を受け容れることを告げるのだった。やがて館に住み始めたジャンはじめ4人の一家だったが、住み始めたその日から、ジャンのまわりには奇妙な出来事が起こり始める。そしてやがてジャンは、そのことがエルウッド夫人の30年前に失踪した娘、カレンの存在と関係があるらしいことに気がついていくのだった。〈84分〉[投票]
★2イントルーダー 侵入者(1999/英=カナダ)ニューヨークに住んでいるフランス人・キャサリン(シャルロット・ゲンズブール)は、ひったくりに遭った際にニック(ジョン・ハンナ)と出会い、やがて結婚した。ニックが住んでいたロフトでそのまま新婚生活を始めた二人だったが、やがてキャサリンは自分達の部屋の中で奇妙な出来事が続いていることに気がつき始める。はじめは侵入者がいるのではないかと怯えていたキャサリンだったが、やがてこのことが、2年前に何者かに襲われて殺されたというニックの前妻ステラの存在と、何か関係があるらしいことに気がついていく。〈90分〉[投票]
★3ファントム(1922/独)市役所に勤めるローレンツ・ルボタ(アルフレート・アベル)は、老いた母親と妹と弟との四人で生活していた。ローレンツは日頃から正しく慎ましい生活の傍ら、本をよく読むこと、詩を書くことを生きがいとしており、折しも書きつけた詩を本にする話ももちあがっていたが、そんなある日、ふとした切っ掛けで顔をあわせた裕福な家の娘に一目惚れしてしまう。一途な恋心を燃えあがらせるローレンツは我を見失い、悪い仲間の影響もあって、道を踏みはずしていってしまう…。ドイツの文豪ゲルハルト・ハウプトマンの生誕60周年を記念して製作された、その自伝的小説を原作とした物語。〈132分〉[投票]
★2コンナオトナノオンナノコ(2007/日)出版社のミセス雑誌の編集部で働いているチアキ(エリカ)は、長年つきあっていた彼氏のジュンイチ(水橋研二)と別れ、実家の母親から結婚を催促されたりしながら、彼氏のいない生活に焦りを感じ始めていた。一方チアキの元同僚で親友のマサミ(桃生亜希子)は、夫のカズヒコ(斉藤陽一郎)と幼い娘の三人家族で幸福な生活を送ってはいたが、一年もの間セックスレスとなっていた。どこか満たされない想いを抱えた二人は、このままではいけないと行動を起こすことにするが…。女性の本音を描いて支持される女性漫画家・安彦麻理絵の原作を脚色・映画化。〈77分〉[投票]
★2ジェラシー(1970/伊)しがないレンガ職人で妻子持ちの中年男オレステ(マルチェロ・マストロヤンニ)は、共産党の集会に参加したその夜に、花売り娘のアデライデ(モニカ・ビッティ)と出会う。そして恋仲になった二人は燃えあがるような恋に身を焦がし、オレステは妻子を捨ててまでその恋にのめりこんでいくが、やがて二人の将来に不安を感じたアデライデは、オレステに親友として紹介された青年のネロ(ジャンカルロ・ジャンニーニ)と密かに浮気に走ってしまう。(1970年カンヌ国際映画祭主演男優賞〔マルチェロ・マストロヤンニ〕)〈104分〉[投票]
★3フォーゲレット城(1921/独)フォーゲレット城に集まっていた貴族達。だが雨の為に彼らは狩猟に出られないでいた。そこに3年前に弟を銃殺したと噂されるエーチュ伯爵(ローター・メーネルト)が現れる。そしてその真相を知る未亡人で、今はザッフェルシュテット男爵(パウル・ビルト)の妻となっている夫人(オルガ・チェホーワ)と鉢合わせになってしまう。すぐ旅立とうとする夫人だったが、殺された前夫の遠い親戚であるファラムント神父が訪れると聞き、留まる決心をする。そして訪れた神父。だが神父は、夫人と面会した翌日、忽然と城から姿を消してしまう。奇怪な事態に騒然となる貴族達、何も語らない夫人…。果たして神父はどこへ行ったのか? そして3年前の事件の真相とは?〈70分〉[投票]
★3スプレンドール(1989/仏=伊)イタリアのしがない田舎街。街の片隅に建ち、長年古今東西の映画を上映し続けてきた映画館スプレンドール座は閉館の時を迎えていた。そして今、改装の進む館内で、館主のジョルダン(マルチェロ・マストロヤンニ)の脳裏にはこれまでの長い映画人生の思い出が駆け巡る。父親の映画巡業を手伝ってはじめて街を訪れた幼い頃。戦争から戻り父親の映画館を継いだ映画全盛期の若い頃…。そして、いっとき恋に落ちた案内嬢シャンタル(マリナ・ヴラディ)、映画狂の映写技師ルイジ(マッシモ・トロイージ)、その他映画館を支えた観客達など、あらゆる人達の顔がそこには思い浮かぶのだった…。〈114分〉[投票]
★3ワンダー・アンダー・ウォーター 原色の海(2002/独)戦前は女優として、あるいはナチスのプロパガンダドキュメンタリー映画(『意志の勝利』『民族の祭典』『美の祭典』)の監督として知られ、戦後は一転ナチスとの関係を批判され長い沈黙の時間を強いられた映像作家・レニ・リーフェンシュタールが、その晩年に辿りついた海の世界についてのドキュメンタリー。70歳でライセンスを取得した彼女は、その後2000回に及ぶダイビングでモルディブ、セイシェル、紅海、カリブ海、ケニア等で膨大な海中映像を撮影し、それを1年余りの歳月をかけて編集、101歳にて一本の映像作品として完成させた。彼女の48年ぶりの新作にして遺作。映像の力を信じて、一切の説明やナレーションを排して構成されている。〈48分〉[投票]
★3ソリチュード:孤独のかけら(2007/スペイン)父親の世話をしながら生まれたばかりの息子と一緒に小さな街で暮らしていたシングルマザーのアデラ(ソニア・アルマルチャ)は、新生活を思い立ってマドリードに移り住むことを決意する。一方その同居人となったイネスの老いた母親アントニア(ペトラ・マルティネス)は、夫と死別した後は恋人と付き合いながらも三人の娘達の存在に翻弄される生活を送っていた。マドリードを舞台に同時進行する、世代の異なる二人の母親それぞれの家族模様が描かれる。(2007年度ゴヤ賞最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀新人男優賞)〈126分〉 [投票]
★3白熱 デッドヒート(1977/日)毎日ガソリンスタンドで働きながら、その青春のエネルギーを車に注ぎ込んでいた卓(江藤潤)と亮。しかしある夜二人は、闇夜を疾走するゴールドのケンメリスカイラインと出会う。そして亮は、そのケンメリに闘いを挑み、敗れて命を落としてしまうのだった。亮の残した保険金一千万円で自らもケンメリスカイラインを手に入れた卓は、亮の復讐と男の意地を賭けて、あのゴールドのケンメリスカイラインに闘いを挑むべく、恋人(古手川祐子)の制止も振り切り、その行方を捜す旅に出るのだった。〈90分〉[投票]
★3子猫の涙(2007/日)メキシコ五輪で見事銅メダルを獲得した森岡栄治(武田真治)は、しかしプロ参戦後は僅か三戦しただけで網膜剥離を患い引退することになってしまう。そしてそれ以後は定職にも就かず、生来の楽天気質を発揮し、夜毎飲み歩きながら妻のヒモ状態で毎日を暮らすようになってしまった。そんな父親をもつ娘の治子(藤本七海)は、内心父親を軽蔑の目で眺めていた。やがてそうするうちに母が家出し、そのかわりのように愛人(広末涼子)が家に転がり込んでくる破目になってしまう…。実在のボクサー森岡栄治の波乱の生涯を描いた原作を、原作者であり森岡栄治の甥である森岡利行が、自ら脚色・監督して映画化。〈97分〉[投票]
★3エノケンの彌次喜多(1939/日)宵闇の中、柳の陰からぬっと姿を現わし大刀一閃、道行く老人を一刀のもとに斬って捨て、その懐の五十両をまんまとせしめて思わずニンマリ…と、そんな夢を見た喜多八(榎本健一)。しかしそんな折も折、夜の江戸の町中に盗人御用の笛と太鼓の音が響き渡る。てっきり夢の続きで自分が追われているものと思い込んだ喜多八は跳ね起き、友達の彌次郎兵衛(二村定一)を叩き起こして無理矢理一緒に江戸から旅立つ。が、旅立ちのドタバタの中で武田家埋蔵金五十万両の在りかを印した地図を手に入れてしまった二人は、それを狙う連中と追いつ追われつの争奪戦の騒動に巻き込まれてしまうのだった。〈66分〉[投票]
★3ドリフターズですよ! 前進前進また前進(1967/日)組の解散で行く当てを失ったアンテナ(いかりや長介)はじめ下っ端ヤクザの四人。四人はひょんなことから仲間入りしたチョロ(加藤茶)を巻き込んで、自活の為に「何でもコンサルタント」なる商売をはじめてみる。それは体のいい何でも屋稼業だったのだが、舞い込む仕事はとんでもないものばかりで、密輸に誘拐に殺人事件と、右往左往の騒動に巻き込まれてしまうのだった。67年から69年に掛けて5本制作された『ドリフターズですよ!』シリーズの第1作。〈91分〉[投票]
★2長州ファイブ(2006/日)時は1862年、尊皇攘夷の気運が渦巻く頃。英国公使館焼き討ちに参加した山尾(松田龍平)には、しかしこんなことをしていて何になるのかという疑念があった。同じ頃、信州の山奥で佐久間象山の唱える進歩的開国論に聞き耳を立てる志道(北村有起哉)と伊藤(三浦アキフミ)らは、それに影響されて海外へと目を開かされていた。そして志道の意志は、藩主・毛利敬親に届き、密航の黙認を得る。志道は早速海外渡航の経験のある山尾に同行を呼びかけ、志道の熱意に打たれた山尾も野村(山下徹大)と共に同行に同意する。そこに伊藤や噂を聞きつけた遠藤(前田倫良)も加わり、いよよ、五人は英国へ出発するのだった。〈119分〉[投票]
★2支那の夜(1940/日=中国)中国は上海。船員の長谷(長谷川一夫)は、雑踏の中で日本人の中年男と言い争っていた中国娘(李香蘭)を行き掛かり上助けることになった。だが、反日家だった娘は日本人に借りをつくることをよしとせず、借りを返す為に働くと言い張って無理に長谷についてくる。結局長谷ら日本人が多く泊まっている宿に転がり込むことになったその娘の名は桂蘭と言った。そして汚れを落とした桂蘭の美しさに心打たれた長谷は、桂蘭の日本人への誤解を解いてみせることを決意するのだった。〈前後篇合計126分〉 [more][投票]
★3トラベラー(1974/イラン)イランは南部の田舎町に住んでいる、落ちこぼれで手のつけられない悪餓鬼である10歳の小学生ガッセムは、勉強なんぞそっちのけでサッカーに夢中の毎日。そんなある日、ガッセムはテヘランで大好きなスター選手のゲームが行われることを知り、無性に観に行きたい想いに駆られてしまう。思い余った彼は、旅費と観戦費を都合するべく、親の金を盗み、先生には嘘をつき、友達を騙したりとあれやこれやと手を尽くし、ついに夜行バスのチケットを手に入れて、親の目を盗んでそれに乗り込むことに成功する…。監督キアロスタミの長編処女作。〈72分〉[投票]