コメンテータ
ランキング
HELP

[あらすじ] モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル(1975/英)

中世のイギリス。伝説の王・アーサー(グレアム・チャップマン)は従者パッチィ(テリー・ギリアム)を引き連れ「円卓の騎士」を探す旅に出る。かくして、ベドゥボア卿(テリー・ジョーンズ)、ロビン卿(エリック・アイドル)、ランスロット卿(ジョン・クリース)、ガラハッド卿(マイケル・ペイソン)がアーサーの下に集結。神の啓示を受けた彼等は、偉大な力をもたらすという「聖杯」を探す冒険に出発した。待ち受ける恐怖の「ニッ!」の騎士、魔法使い、殺人怪獣、フランス人(?!)。果たしてその冒険の行く末はいかに?イギリスのコメディー集団「モンティ・パイソン」の劇場用作品第2弾。
荒馬大介

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけの解説です。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 「モンティ・パイソン」TV版の製作は1974年の第4シリーズで終了するが、その中にジョン・クリースの名はない。パイソンズでの活動にマンネリを覚えていた彼は、当時の妻コニー・ブースと共にコメディードラマ「フォルティー・タワーズ」の製作を開始している。この作品は英国内だけでなく海外でも放映され(既にDVD化)、クリースは一躍その名を上げる。なお彼抜きでのモンティ・パイソン第4シリーズは僅か6話で終了し、以降はメンバーの個別活動が活発化することとなる。本作はその第4シリーズ開始前にメンバーが勢揃いして製作したもの。

 「とにかく予算が無かった」という映画製作だが、馬のかわりにココナツの殻をカパカパ鳴らすというギャグはその状況を逆手にとって産まれたもの。幾多のシーンで出演しているエキストラは、スタッフの他ロケ地スコットランドの地元住民に協力してもらったという。だが低予算ではあっても、衣装等の時代考証は歴史研究家でもあるテリー・ジョーンズの監修によって忠実に再現され、ギャグ満載の喜劇映画でありながらその方面でも高評価を得ている。

 そんな中で一番困ったのはロケ場所の選定。映画の舞台に相応しい古城はスコットランドにいくつも存在したが、監督のジョーンズが目星を付けていた城は英環境省の管轄下にあり撮影許可が得られなかった。結局個人が所有していたお城を使い、そこで城に関わるほとんどのシーンを撮ったという。

 ちなみにそのロケ地の場所はドゥーン城という場所で現在でも観光地として残っているが、訪れる旅行客のほとんどはモンティ・パイソンのファンらしい。城では、その人達用にココナツの殻を備えてあるそうだ。

(評価:★5)

投票

このあらすじを気に入った人達 (3 人)Myurakz ろびんますく YO--CHAN

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のあらすじに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。