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[あらすじ] 天国と地獄(1963/日)

整靴会社・ナショナルシューズ重役の権藤金吾(三船敏郎)は他幹部等との対立から、自宅を抵当に入れてまで金を作り、会社の株を買占め今まさに主導権を得ようとしていた。そこへ「子供を預かった」という脅迫電話が。だが誘拐されたのはお抱え運転手の子供の方だった! それでも犯人は身代金を要求する。金額は3000万円、奇しくも彼が用意していた金額と同じである。苦悩する権藤はついに要求をのんだ。果たして子供は無事に解放されるのか? そして犯人は何者なのか? わずかな手掛かりを元に、戸倉警部(仲代達矢)を長とする対策本部は大捜査網を展開する……。
荒馬大介

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけの解説です。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 黒澤映画としては『悪い奴ほどよく眠る』以来3年ぶりの現代劇。この翌年に発生した「吉展ちゃん誘拐殺人事件」の犯人は、本作を観て事件を起こすヒントを得たという。また大ヒットが与えた影響か、本作をきっかけに誘拐罪に対する罪が見直されるようになったとされている。

 なお撮影裏話として、身代金受け渡しのシーンを完璧に撮りたいが為に、民家の二階を取り壊させたというエピソードは有名だが、その後現場に美術スタッフが出向いてきちんと元に戻したという。民家の住民は、壊したことよりも直した方に驚いたとか。

(評価:★5)

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