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[あらすじ] 江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間(1969/日)

医大生の広介(吉田輝雄)は理由も無く精神病院に放り込まれるが、自身の故郷を知りたい一念と謎の子守唄に導かれ脱走。その歌を知る少女・秀子(由美てる子)に秘密を聞き出そうとするが彼女は殺害される。僅かな手がかりから裏日本へと向かった先で、名家の跡取りで自分と瓜二つの姿をした“菰田源三郎”という人物の急死を知る。さらに彼の父親・丈五郎(土方巽)は生まれつきの奇形で、所有の孤島で一人「理想郷」を建造しているという。広介は源三郎が蘇生したと見せかけて彼に成りすます。やがて出生の秘密が孤島にあると知った広介は島へと向かうが、そこで彼は衝撃的な光景と戦慄の事実を知ることとなる!
荒馬大介

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけの解説です。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 同時期、異常性愛路線を描き上げ注目されていた石井輝男の、代表作とも呼べる一本。江戸川乱歩作「パノラマ島奇談」をベースに、「孤島の鬼」「人間椅子」「屋根裏の散歩道」等々の要素を次ぎ込んだものだが、話の終盤で、ある登場人物がその正体を明かすという展開は「パノラマ島〜」と同じもの。公開当時はさしたる興行成績を収めなかったものの、現在では「キング・オブ・カルト」と絶大な支持を得ている。

 蛇足ながら、名画座として知られてきた劇場・自由ヶ丘武蔵野館は、平成16年2月末日をもって閉館となった。最終日、最後の上映作品が何だったかは、言うまでもなかろう。

(評価:★5)

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