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[あらすじ] 新幹線大爆破(1975/日)

東京発博多行の「ひかり109号」に爆弾が仕掛けられた。その爆弾は「時速が80キロ以下になると自動的に爆発する」という恐るべき物であった。やがてデモとして仕掛けられた貨物列車が爆発脱線し、爆弾の存在は疑いが無くなる。大捜査線を展開する警察、爆弾解除を試みる国鉄、事実を知らされ騒然となる109号の1200人の乗員乗客達。博多に到着する12時間の間に事件は解決するのか?そして、犯人達の狙いは一体何なのか? 東映がパニック映画ブームに果敢に挑戦して高い評価を受け、海外でも大ヒットを記録した一本。
荒馬大介

 海外では「Super Express 109」の題名で短縮版が公開され、一説によると100近い国で上映されたとも言われている。その中でも一番のヒットはフランスで、記録的ロングランとなり日本にも逆輸入された。

 映画斜陽期の中、東映は任侠・実録・エロチック路線で数々のヒット作を産み出してきた。だが、1973年の『ポセイドン・アドベンチャー』から始まった“パニック映画ブーム”がの影響が日本にも上陸、。東宝も『日本沈没』が20億円の大ヒット、立て続けに『ノストラダムスの大予言』を製作する等、邦画界でもその影響が顕著に現れた。さらに75年にはパニック映画の本命と称された『タワーリング・インフェルノ』が公開予定、という情報を受け、ついに東映も従来路線からの脱却の意味も込めて、パニック超大作の製作に着手した。

 企画当初の題名は「大捜査網」として製作は進行し始めたが、新幹線を題材とする話の内容から国鉄の撮影協力は得られず、新幹線がらみの全てのシーンを、事前取材を元にして作られたセットと隠し撮り、さらに特撮で完成させた。その特撮パートでは、日本ではTVCMで既に活用されていた“シュノーケルカメラ”(被写体への接写が可能)を邦画では始めて導入し、数々の名シーンを産み出している。なお新幹線の模型製作費は2000万円(12両×2編成)で、その造形には円谷プロの一連のTV特撮作品で、メカニック・宇宙人数々のデザインを担当した故・成田亨氏が携わっている。

(評価:★5)

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