コメンテータ
ランキング
HELP

[POV: a Point of View]
私は宮下順子のファンである

日本映画史上、唯一“ワイセツ”を演じえた女優。A・・・日活ロマンポルノ、B・・・非ロマンポルノ、C・・・まだ見ぬ姿に心ときめかせ。
A★5(秘)色情めす市場(1974/日)幻影でしかないが確かに存在するはずの父を、手配写真の殺人犯に重ねてトメ(芹明香)の欠落感が浮遊する。「ゴム人形」と「ニワトリ」の交わりは、人であることの確認行為でもあり放棄でもあるのだ。ニワトリとともに飛翔を挑むサネオの通天閣シーンは圧巻。投票(2)
A★5四畳半襖の裏張り(1973/日)愛が前提の性行為だけが正当だとか、貧困が性の奴隷を作る、などと言う幻想は純粋な肉体の欲求の前では何の意味も持たない。制度の下に隠蔽されている「本来のSEXと人間」を、神代辰巳宮下順子の肉体を使ってスクリーン上に再現してみせた。投票
A★5赫い髪の女(1979/日)一歩部屋を出ると不安におののき、密室では一変して激しい性への渇望をあらわにする女。宮下順子の演技には、生への本能と活力が溢れている。『愛のコリーダ』とならぶ性愛映画の傑作。神代監督の充実ぶりは凄い。投票(6)
A★5発禁本「美人乱舞」より 責める!(1977/日)如何ともしがたい変態男(山谷初男)の性(さが)が切ない。さらに、これほどまでに美しく輝く宮下順子の顔を見たことがないし中島葵の退廃的な凄みにも圧倒される。屋外の張り詰めた空気感から肌の艶まで官能的に映しだす森勝の撮影も特筆。投票
A★4江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者(1976/日)サディストがサディストを呼びよせ、互いに触発しながら自然の悪意である大地震の内へと昇華するという田中登の美学が生んだ壮大な悪徳ロマンス。森勝によって狭く切り取られた室内の息苦しさから破滅へと導かれる解放がさらなる不穏をかきたてる。投票(2)
A★4濡れた週末(1979/日)女の時代が叫ばれ始めた70年代末にあって、学歴もキャリアもないしがない女事務員の行き場のないどん詰まり愛を宮下順子が好演。充分才気を放ちつつ、自転車のカラ漕ぎや鼻歌など、臆面も無く先輩神代辰己をなぞる根岸演出に微笑ましさが漂う。投票
A★4実録・阿部定(1975/日)男遍歴15年、使った偽名も限りなし。女31歳にして一生一度の“相惚れ”吉蔵。おのれも世間も初めて本名“定”を知る・・・「定吉二人キリ」切ない女だ。宮下順子絶品。投票(1)
A★4赤線玉の井 ぬけられます(1974/日)盲目的一途さをみせる宮下順子のシマ子が切なく、不遇と幸福の境目をなくした芹明香の公子もまた悲しい。閉塞的な新記録に挑む直子(丘奈保美)の無意味な意地と、もはや意地すらない繁子(中島葵)の諦観。森進一が唄う「花嫁人形」がすごい。投票
A★3快楽学園 禁じられた遊び(1980/日)偽善溢れるガラス張り家庭に育ったどうしようもなく善い人太田あや子は、始めから終わりまで泣いている。善人が楽に生きるためには、苦しまなくてよい程度の悪人になること。あの夜這い教師のように。偽催眠術師に同情する善人とは実は悪人であるという皮肉。 [review]投票(1)
A★3壇の浦夜枕合戦記(1977/日)ロマンポルノとしては異例の長尺ながら前半はほとんど意味がなく、最後の30分で『四畳半襖の裏張り』もどき高貴バージョンへと昇華する。渡辺とく子熱演の、やんごとなき建礼門院の性的開眼は、当時進行中の日活ロマンポルノ裁判への皮肉ともとれる。投票(1)
A★3四畳半襖の裏張り しのび肌(1974/日)ほぼ全ての性交が、布団の中でモゾモゾ行なわれるという確信的サービス精神の欠落は、「何も見えなくてもスケベなものはスケベだ!ざまあみろ!」という映倫への挑発ともとれる。劇中映画と「生」を競うかのような精気なき性の闖入者中沢洋の「生」の不気味さ。投票
A★0OL日記 牝猫の情事(1972/日)
B★5スキンレスナイト(1991/日)青春はいつの間にか始まり、ふと気づくといつの間にか終わっている。望月六郎が描く、その消滅点を探す加山(石川欣)の心の彷徨に痛いほど共感を覚える。男が清算し失う夢と、これから得る現実は等価である。いや、そうあって欲しいと思う。投票
B★5美しい夏キリシマ(2003/日)戦時下という名の日常。誰にとってもそれが日常である限り、その歪みは決して歪みではなく当然の日々であるという今の我々には想像しがたい過去の現実を黒木和雄監督は実に静かに見せてくれた。受け継ぎ、受け継がれてゆくべき体験的教訓映画。投票(7)
B★4博多っ子純情(1978/日)憧れの「博多の男」に手が届ききらない中学生(光石研)の、虚勢と戸惑いが実に初々しく微笑ましい。そして、子供達をとりまく両親(小池朝雄春川ますみ)ら大人達の博多ダンディズと言うべき暖かい生活観。曾根中生監督の良作のひとつ。投票
B★4怪異談 生きている小平次(1982/日)抑制のきいた演出が異界のムードとリズムを生み出す。宮下順子の秘められた魔性も不気味。そして魅惑的。投票
B★41000年刻みの日時計 牧野村物語(1986/日)米作にまつわる水と土の現状研究に始まり、時間軸を超えて伝承・民話・史実を行き来して「その土地」を縄文までさかのぼり、民と神を交感させる垂直志向の土着大河。一見何もない山村を流れた時間の豊かさが、確信犯的な冗長さで膨大な時間を費やして語られる。投票
B★4ダイナマイトどんどん(1978/日)「何でもかんでも話し合いだの平等だの、ゴタゴタ言ってんじゃねえよ。やることやらずに甘ったれんな。民主主義だって言えばコトが済むと思うなよ!」と言いたくなることがままあるのは、俺だけではないようだ。投票(1)
B★4早春物語(1985/日)移動を交えたワンシーン長廻しの積み重ねが決してルーズにならず、実に折り目正しく様式美さえ漂わせる。物語のつまらなさなど端から折込済みの澤井信一郎は、視点を原田知世にだけ合わせ、ただ少女を撮ることに専念する。職人のしたたかさに4点。投票(3)
B★4人魚伝説(1984/日)永遠を象徴するかのような青い海と、尽きることのない欲望のごとく噴出する赤黒い血。純白の海女装束は「青の世界」で生を謳歌しまばゆく輝き、「赤の世界」で果てしなき恩讐に染まる。血、血、血。鮮血の女神の化身たる白都真理のなんと神々しいことよ。投票(4)
この映画が好きな人達

このPOVを気に入った人達 (4 人)ぱーこ 町田 まご けにろん