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[POV: a Point of View]
ヴィスコンティとフェリーニ

「巨人」ヴィスコンティ(A)と「天才」フェリーニ(B)。年齢は一回り以上離れ、対照的な作風を見せた二人だが、イタリア映画界のみならず、全世界の映画界に与えた影響は大きい。僕は、断然フェリーニ派。でもヴィスコンティも好き。
A★5地獄に堕ちた勇者ども(1969/伊=独=スイス)ルキノ・ヴィスコンティ映画の中でもとりわけデカダンの臭いが濃厚。死や破滅といった負のパワーに満ち満ちていて、悪魔的な感じさえする投票(9)
A★4イノセント(1975/伊)ホモセクシュアルな面が顕著に見受けられるビスコンティ映画としては、『夏の嵐』同様男女間の愛憎を描いた映画として素直に楽しめる部類に入る。題名の『イノセント』(無垢)が指すものは、一方では貞淑な妻(ラウラ・アントネッリ)であり、また一方では駄目人間でありながらそのようにしか生きられない憎めない男(ジャンカルロ・ジャンニーニ)でもあるのだろう。投票(2)
A★4ルードウィヒ 神々の黄昏(1972/独=仏=伊)絢爛豪華な映像美の洪水。ヴィスコンティ映画はアルコールにも似た、人を酔わせる魔力を映画的表現として持ち、もう堕ちてもいいやと観ている側に思わせるパワーに満ちている投票(1)
A★4白夜(1957/伊=仏)ドストエフスキーヴィスコンティの組み合わせだが、お互い初期の作品なので、うまく噛み合っている。雪の白さを使って、人間の純粋さを描こうとしたのだろう。人をとことん信じる人たちを見て気分が晴れないわけがない投票(2)
A★4夏の嵐(1954/伊)地獄に堕ちた勇者ども』の突き抜けた完成度は別格として、ビスコンティ映画では本作や『イノセント』のように男女の愛憎を簡潔に(しかし、狂おしく)描いた方が好きだ(その3作がマイ・ヴィスコンティ・ベスト3)。オペラを思い起こさせる格調美は圧巻。激しく愛を求むる女とそれを受け止めることが出来ない弱虫な男。どちらも行き着く果ては、破滅。投票(2)
A★3家族の肖像(1974/仏=伊)独りでいたい、けど孤独も怖い。人間、悟りの境地に達することは容易には行かないものですな。投票
A★3ベニスに死す(1971/伊)マーラーの美しい音楽が容赦なく眠りを誘う。美は、波長が合わない限りそれは退屈と紙一重なのかもしれない。投票(2)
A★3山猫(1963/伊)この細部まで完璧に磨き上げられた建造物のような作品の構築力は、好き・嫌いを超越して感心させられる。しかし表面的な美に興味の無い人間にとってみると、やや退屈だ。投票
A★3若者のすべて(1960/仏=伊)退屈な文学作品を読むときのような重さがある。邦題も陳腐だ。投票
A★0異邦人(1968/仏=伊=アルジェリア)
A★0華やかな魔女たち(1967/伊)
A★0熊座の淡き星影(1965/伊=仏)
A★0ボッカチオ’70(1962/仏=伊)
A★0ベリッシマ(1951/伊)
A★0郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942/伊)
A★0揺れる大地 海の挿話(1948/伊)
B★5カビリアの夜(1957/伊)踊れカビリア、明日を信じて [review]投票(6)
B★5道(1954/伊)ジェルソミーナ! [review]投票(13)
B★48 1/2(1963/伊)翼のついたフェリーニ。もはやフェリーニ自身が映画だ。この映画に限らず、フェリーニはあくまで個人的な感情を映画にして見せる。それが芸術作品として昇華されているからこそ素晴らしい。だから誰もフェリーニにはなれない。一緒に羽ばたくことの出来ることがなんと心地よいことか!それはフェリーニ・ファンすべての人が感じていることに違いない。白黒にご不満の方へ→ [review]投票(4)
B★4女の都(1980/仏=伊)インテリ肌のマルチェロが「女の都」で右往左往。ドン・ファンの如く理想の女性を求める。彼の思い描く理想の女性像は監督の理想像だろう。そしてそこに共通するのは、優しく包み込んでくれるケツのでかい女性投票(1)
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