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[POV: a Point of View]
私は日活ロマンポルノのファンである

70年代から80年代。斜陽のどん底で輝き続けた不滅の作品群にふたたび光をあたえたまえ!  A・・70年代前期  B・・70年代後期  C・・80年代前期  D・・80年代後期   E・・2016〜17年(ロマンポルノ・リブートプロジェクト)
B★4悶絶!!どんでん返し(1977/日)エリート男が女となり、風俗女は男に男を奪われる。スケ番たちはチンピラの金づるに成り下がり、レズ娘は男を女と信じることで女に開眼し、勝気娘はスパルタ男との純情に走る。バカバカしいまでのどんでん返し合戦。でも男と女なんてそんなものかもしれない。 投票
B★4実録・阿部定(1975/日)男遍歴15年、使った偽名も限りなし。女31歳にして一生一度の“相惚れ”吉蔵。おのれも世間も初めて本名“定”を知る・・・「定吉二人キリ」切ない女だ。宮下順子絶品。投票(1)
B★4人妻集団暴行致死事件(1978/日)若者三人の無軌道さが引き起こした罪にしろ、中年男の無自覚さに根ざした悔悟の念にしろ、描かれるのはオスとしての男の性衝動のどうしようもなさであり、生きているというだけで法や愛情の枠組みを突き抜けてしまう可能性を持ったオスのやるせなさを感じる佳作。投票
B★4濡れた週末(1979/日)女の時代が叫ばれ始めた70年代末にあって、学歴もキャリアもないしがない女事務員の行き場のないどん詰まり愛を宮下順子が好演。充分才気を放ちつつ、自転車のカラ漕ぎや鼻歌など、臆面も無く先輩神代辰己をなぞる根岸演出に微笑ましさが漂う。投票
B★4さすらいの恋人 眩暈〈めまい〉(1978/日)二人は上昇することなく、ひたすら都市の底をふらふらと彷徨い続けているだけだ。京子(小川恵)の目は虚ろで、徹(北見敏之)の行動は唐突であるが確かに二人は幸福に満たされていたのだ。公開当時の、よるべなき空気をとらえた70年代青春映画の佳作。投票
B★4新宿乱れ街 いくまで待って(1977/日)山口美也子がひたむきというよりは、いかにも70年代を体現した流されるままの自然体で魅力的。荒井晴彦定番の挫折男沢井がはなにつかないのは曾根中生の手腕だろう。たぶん時間的制約で描ききれなかった周囲の若者たちの群像劇要素の欠落が残念だ。投票
B★4(秘)ハネムーン 暴行列車(1977/日)アメリカン・ニューシネマ・テイストが微笑ましく、安易でチープな逃避行がどうにも憎めない佳作。各SEXシーンごとの、こだわりBGMには思わず笑ってしまう。むさい男どもは心優しく、観音菩薩のごとく何事も拒まず、すべてを受け入れる八城夏子が神々しい。 投票
B★4花芯の刺青 熟れた壺(1976/日)彫師蟹江敬三の肌を肌とも思わぬ鬼気迫る刺し技に苦悶と悦楽の境界で喘ぐ女。その格闘を凝視し続ける小沼勝の執拗な視線が谷ナオミを確かに蛇へと変身させる。大蛇に化身し男への執愛を成就させた「道成寺」の清姫伝説が純粋エロスとして蘇る瞬間。 投票(1)
B★4大人のオモチャ ダッチワイフ・レポート(1975/日)シニカルな大和屋竺脚本がすべて。「大人のオス」のどうしようもなさと悲哀に満ちた〈痛い!〉艶笑寓話。仏頂面で物語をリードする怪優益富信孝の存在感に、女優陣の妖艶な肢体が霞んでしまうという、あるまじきロマンポルノの異色作。これはこれで面白い。投票
B★3もっとしなやかに もっとしたたかに(1979/日)家族への疑念と帰属意識。森下愛子高沢順子。対峙する二人の生き方がいつの間にか交錯する面白さ。ゆるゆるの小林竜雄脚本と藤田演出が不思議なムードを醸し出す変な映画。 [review]投票(2)
B★3犯す!(1976/日)男女の理解不能な関係を暗示しているような思わせぶりな展開も、終わってみれば唯の興味本位映画。フェミニストのお姐さん達が見たら、「女の性を商品にするな!」批判の集中砲火に合うよ、絶対に。一度見たら忘れられない蟹江敬三の変質者顔が印象的。投票
B★3宇能鴻一郎の濡れて立つ(1976/日)古風にしてエキゾティックな顔だち。無邪気にして艶美な身のこなし。最も輝いていた時代の東てる美が新妻役でダメ亭主にまたがり孤軍奮闘。もうたまりません!ベタで先が読めるギャグばかりでも最後まで笑って楽しめるのは彼女の賜物。投票
B★3桃尻娘 ラブアタック(1979/日)すごみすら漂う亜湖の相変わらずの怪演ぶりと、原悦子の童顔ピンサロ嬢のプロフェッショナブルぶりが何だか微笑ましい。その貫禄ぶりに比べて、右往左往して結局落ち着くところに落ちつく男やオカマ達が笑える。投票
B★3ひと夏の秘密(1979/日)権力に虐げられた被差別者の怨讐という田中陽造脚本の根底に流れる主題を、武田一成演出や原悦子田山涼成が引き受け切れず二流サスペンスの域に留まる。逆に居直り男錆堂連の軽快な軽薄さが魅力的なだけに残念。傑作になりそこねた快作。 [review]投票
B★3女高生 天使のはらわた(1978/日)崩れかけながらも互いを意識し、関わりを断ち切ることができない三人の男達の不安定な関係がなんとも不可解。純粋の象徴、高校生の名美大谷麻知子と中学生のメグ川島めぐがちょっと魅力不足で残念。曾根中生のさりげなく凝ったショットはさすが。 [review]投票
B★3壇の浦夜枕合戦記(1977/日)ロマンポルノとしては異例の長尺ながら前半はほとんど意味がなく、最後の30分で『四畳半襖の裏張り』もどき高貴バージョンへと昇華する。渡辺とく子熱演の、やんごとなき建礼門院の性的開眼は、当時進行中の日活ロマンポルノ裁判への皮肉ともとれる。投票(1)
B★3桃尻娘 ピンク・ヒップ・ガール(1979/日)竹田かほりは人寄せ役でソフトヌードに徹し、ハードな裸は奇優亜湖とベテラン片桐夕子にまかせる二段構えが成功。ロマンポルノにつきまとう暗く陰湿なイメージを(当時としては)払拭し“今どきの女子高生”コメディとしてライトな仕上がり。投票(1)
B★3暴行切り裂きジャック(1976/日)ロマンポルノ界きっての不美人桂たまきの仏頂面がリアル。どうせなら、狂女→女子大生→ブティックの女→有閑婦人→看護婦→娼婦→巫女の順に襲っていたら、「男は狂気に侵され、癒しを求めて神になった」とか書けるのに・・。何にも考えてないんだもん。投票
B★3わたしのSEX白書 絶頂度(1976/日)あけみ(三井マリア)と弟(本当に弟という設定なのだろうか?)の関係や、彼(村国守平)の性的苦悩がよく分からない。必然的に、あけみの性のさすらいも上滑り。もっとも、意味などはなから不要なのだというには、いまひとつ意味ありげでパワー不足。投票
B★3濡れた欲情 ひらけ!チューリップ(1975/日)男(石井まさみ安達清康)たちの成長譚に力点が置かれるのは理解できるのだが、カミソリと廻し蹴りで奮闘する芹明香はもとより、いま少し、女たちの心情への踏み込みが欲しいのだが、そんなバランスなど神代は確信的に無視しているふしがある。投票(1)
この映画が好きな人達

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