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[POV: a Point of View]
邦題のむこうに〜直訳って言わないで編

昨今国内配給の際に原題をそのままカタカナでつけてタイトルとしてしまう映画がますます増えています。その中、訳せざるを得なかった時代の古い映画邦題をみてみると、原題に忠実に即しつつも実は工夫に溢れた優秀なものがあったりして驚きます。今だからこそ、日本語タイトルならではの良さ、さらには原題自体の良さを再認識すべく、原題に即した邦題を新旧織り交ぜてみてみましょう。
A★4レッド・オクトーバーを追え!(1990/米)今だったらカタカナ部分のみにもなりかねない。ダイナミックで緊張感ある邦題は捨てがたいものが。
A★4死刑台のエレベーター(1957/仏)正確には「死刑台」と言わないと思うが、文字の見た目が与える印象と「処刑」にはない鋭さの点で秀逸。 [comment]
A★4髪結いの亭主(1990/仏)「理容師の夫」なんです。でも違う。「髪結い」という時代だったわけでもないのにこのセンス。やられた。 [comment]
A★3地上より永遠に(1953/米)邦題の与える印象と原題の意味が実は微妙に違うが、本作の崇高な雰囲気が出ています。
A★0死んでしまったら私のことなんか誰も話さない(1995/スペイン)こういうタイトルはたまらないものがあります。原題の勝利。(正確には原題は「私たち」)
A★0ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう(1972/米)これも原題に尽きますが、「くせにちょっと聞きにくい」のあたりがそそります。
A★0裏窓(1954/米)この言葉は普通聞かない。しかしこの響き、本作のためにある言葉だ。原題は家の裏側にある窓のこと。
A★0ジョニーは戦場へ行った(1971/米)直訳編に入れるか…。「銃を手にした」ではない。示すものは同じ、でも違う。戦争の不条理がより色濃い。
B★5十二人の怒れる男(1957/米)どう変えようがある、とお叱りを受けそうだが、12アングリー・マンというのもあり得る現状にぞっとする。 [comment]
B★4ゆりかごを揺らす手(1992/米)今でもサスペンスには日本語題がつきやすい。本作は直訳だが、匂わせるものが恐怖のみでない良い題。
B★4素晴らしき哉、人生!(1946/米)もはや時代の遺物かもしれないが、作品同様にストレートな感じには好感。 [comment]
B★3ジョー・ブラックをよろしく(1998/米)原題のMeet〜とは人を人に紹介する時の文句。原題の語呂がいいのでちょっと惜しい。
B★0存在の耐えられない軽さ(1988/米)原題の趣味がよかった。ある海外雑誌のブラピ特集で「存在の耐えられないブラッドさ」というのが…。
B★0郵便配達は二度ベルを鳴らす(1981/米)4度目のリメイクゆえ原作がどうだったか知らないのですが…。ドラマチックなサスペンスの香り。
C★3美しき諍い女(1991/仏)諍い女なんて言葉を誰が知ってるんでしょう。大体読めない人も多いのに。
映画の評価とは別に、個人的に思う日本語タイトルの良し悪しをAからランク分けしてます。
この映画が好きな人達

このPOVを気に入った人達 (5 人)tredair ゆーこ and One thing maoP tkcrows りかちゅ