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[POV: a Point of View]
―独立依存欲求の映画―
わたしは今、限りなく自由で、窓ばかりを眺めてる

A:フランソワ・オゾンの独立依存欲求 B:崔洋一の独立依存欲求 C:是枝裕和の独立依存欲求
A★5焼け石に水(1999/仏)一つにはホモセクシャル、恋の主導権、エゴ、美脚に纏わる絶妙のコント。一つには老いと死、果たされない約束、逃れられない呪縛についての救い無き悲劇。その二面性はまるで愛そのもの。緻密な構成力とトボけた空気感、奔放な性描写の前に前戯なんて一切不要です。投票(1)
A★4スイミング・プール(2003/仏=英)OUT [review]投票(10)
A★4まぼろし(2001/仏)現実を黙殺し、過去を捏造し、代償を拒絶し、血縁を否定し、科学に叛逆して絶対的な主観の海を漂う一人の女。どんな他人が何をしようと彼女を悲しみから救い出すことなど出来やしないのだ。そしてその厳然たる事実だけが、傍観者たる我々を僅かに救済する。なんという皮肉。オゾンの残酷さ、優しさ、ここに極まれり。投票(3)
B★5刑務所の中(2002/日)崔洋一とは思えないビックリするくらい端整な映画。選曲もいいし、山崎努のダイアローグ(対話)とモノローグ(ひとり言)の振分けなんてホント完璧。キャラも立ってるし、ラストも気が効いて心地よい余韻がある。 [review]投票(4)
B★4血と骨(2004/日)多くの弱者=在日朝鮮人たちがそれでも怪物=金俊平の元を離れられなかったのは、彼に付き従うこと自体が「自由からの逃走」だったからに他ならない。ファシズムの誕生と没落を描き、そこからの脱却を謳い上げた本作は金正日と彼の息子に何としてでも味あわせるべき鉄拳制裁映画である。 [review]投票(4)
B★3十階のモスキート(1983/日)セックスとバイオレンス、四十男の孤独の描出が他から突出している。どれも内田、内田、内田、彼が主導権を握るシーンばかりである。逆に彼が、借金取りや吉行や小泉、佐藤慶らに主導権を譲り渡しているシーン群は、恐ろしく幼稚でくだらない。自分以外の人間には興味がなかったのだろう。投票(1)
C★4幻の光(1995/日)柔らかな照明と、端正かつ静謐なロングショットで、人物の「全身」を捉えようという、ごく平凡な試み。それを支えるのは是枝の圧倒的な技術である。それと彼は「回顧主義者」では無い。明らかな「廃墟愛好者」である。 [review]投票(3)
C★4誰も知らない(2004/日)誰も”泣かない”のか、それとも”泣けない”のか。 [review]投票(25)
C★3ワンダフルライフ(1998/日)卒の無い演出と斬新な映画手法。無駄の無い物語と完璧過ぎる世界観。反論の余地の無い映画私論と反論の意味が無い虚構世界の価値観。是枝監督はきっと頭が良すぎるのだろう。そしてマジメ過ぎる。この映画はまるで、毒も洒落っ気も引用もないゴダールのようだ。温和に性善説を唱える大島渚のようだ。投票(4)
携帯電話・インターネットの普及した現代、その気になれば何でも知ることが出来るし、誰に出会うことだって出来る。覚悟を決めれば部屋から一歩を出ずに生活することだって出来る。わたしたちが今、感じるているのは「安息」なのか、それとも「孤独」か。俺は今、この窓の前に逃避しているのか、それとも此処から逃避したいのか。
この映画が好きな人達

このPOVを気に入った人達 (2 人)トシ makoto7774